もう目前のオスカー受賞式。
なんと外国語映画賞にチリ映画の「ナチュラルウーマン」がノミネートされました。MtFトランスジェンダーが差別や様々な困難に立ち向かう作品のようです。それなりにコミカルでそれなりに毒っ気もありそうなこの作品、期待してます。
そんな中、インドネシアの話。
インドネシアは未婚状態での性交渉、同性の性交渉、そしてトランスジェンダーの存在を国として否定するそうです。違反すると強制施設での修正措置と最高5年の懲役刑を課せられるそう。
イスラム教の教えのせいなのかな...と言いたかったけれど、よりイスラム教が厳格そうなイスラエルでは"トランスジェンダーの従軍歓迎"を掲げてる。教えによる問題でさえない、ただの人による人への蹂躙です。
悲しい。LGBTと旗に書き、斜線を入れて声高に排斥を叫ぶ人々の姿は、それこそ神の思し召しには似つかわない。
あくまで噂だけれど、LGBTがバリ島に行くとどうなるかわからない、なんて話も。
ぜひにも「ナチュラルウーマン」がオスカーを授賞し、そのスタッフにこの事を世界に伝えてほしいです。
私の声では誰にも届かないから。
先日、熱々の"おじや"を食べようと、浮き浮きしてぱくり。あまりの熱さに悶え、地べたを這いつくばってしまいました。
お陰で喉から食道が炎症を起こしてしまい、ノックダウンしております。ようやくインフルエンザが抜けたのに、やっちゃった。
今もものが飲み込み辛く、麺類や熱いものは食べられません。それどころか声が出し辛くなり、一時は出なかったほど。そんな時に母ったら、”おでん”をこさえる無謀ぶり。冷まして砕いて食べました...(*T^T)アチチ。
ふぅ...そんでもって。
先日、近所のT字路で道をTの下側から上側歩道に渡ろうとしてちょっともたついてしまいまして、走る車の速度を落させてしまう迷惑走行をしてしまいました。
私は、聞こえないだろうけれど「すみません」と言い、頭を下げ、可能の限り急いで渡りました。私は何度も頭を下げ、渡り切って自転車を降り、また頭を下げました。
見れば運転者は年配の女性、すごく凛としていて品良く身を繕う女性、とても麗しく年を召されている方...
しかし。
彼女、思い出すもはばかられるほどの形相で私を睨み付け、そして見せ付けるように力を込めてハンドルを握り直すと、煽るようにアクセルを吹かして去って行きました。
...私が悪い。でも他に車も無かった事ですし、そんなに怒らなくても…
思わず「そんなに怒らなくても...」と声に出してしまい、そのまま身動き取れなくなってしまいました。
なんだろう...このどうしようもない悲しみ。誰かを不愉快の顔に変えてしまうような行為をひとつでも無くすように生きたい、そう胸に刻んでいたのに。こんな些細な心の隙が潰してしまう。
以来、ちょっと道を行くのが怖くなりました。あの女性の顔が、未だ忘れられません。。゚(゚´Д`゚)゚。
その罰か、先日、私はシャワーを浴びていた時、「007」映画などで女優さんが海を上がる際にする、髪を顔に掛からないように背中へ、ふわさっと靡かせるの有るじゃない、あのテクニックを再現していたところ、首を痛めてしまいました。
のけ反ったまま、"ぐきっ"とひきつりました。
...世界はちゃんと因果と言う円を形作っている。
...あ、自業自得でした...お陰でしばらく首が動きませんでした。一週間くらい痛みが抜けず、今は...ようやく治ったみたい。
こんなに高等技だったとは...
多分1月28日。タイのバンコクでJAPAN EXPOが催されたようです。
ううう...私の夢。それはコスプレでタイへ。
日付、知らなかった。せめて外参加したかった。やっちゃった。
...まあ、言語問題も手術痕未治癒も含めて、ちょっと無理だったろうけれど。
また1年、大きな夢を見ます。1年と思うと、そう簡単な事じゃない。あっと言う間に巡ってくる。
巷でささやかに話題のただセーラー服を着ているだけのお爺さんだって毎年のようにタイやフランスに招かれるのに、私は何をやっているんだか。不甲斐ない。
う~...気楽に行きますわ。
よっし。
今年は始まりでいろいろ有ったので、後は楽しいことばかりに決まっているのだ。
気持ち萎える夜。映画「ハンガーゲーム」を観ました。
観よう観ようと思いながら、全部を纏めて観るべきだと思い、逸る気持ちを抑えて来ました。その内、忘れていたので、思い出した今、ついに大いなる4部作の旅に出る事を決めました。
物語は近未来、地球は統一国家に。世界は首都と12の地区に別れ、反乱や混乱が続いていた為に、戦争の悲劇を避けるためにと"催しとしての擬似戦争"が行われます。それこそがハンガーゲーム。
12の地区から志願、またはくじで選ばれた男女2人が参加し計24人の中から1人だけが生存するまで戦うと言うもの。対価は名誉と富。
カットニスは自然豊かな第12地区に住む平凡な少女。ただ穏やかに生きたいと願っています。
ある年、カットニスの妹がくじで選ばれてしまいます。カットニスは自ら志願し、妹を救います。そして送り込まれた首都、そしてハンガーゲームで彼女は葛藤しながらも自らの決断をして行く。
私、結構、このカットニス、好きです。
逞しく運命に挑む女、しかし弱いのです。時に、いえ、頻繁に涙を零します。それは弱さだけでなく、優しさでもある。
彼女は故に追い詰められたり、ハンガーゲームには致命的な躊躇いや情を抱え、決断さえも誤ったり誤りそうになったりしてしまいます。彼女は何度もどうすれば良いかを見失いますが、必死で自分らしさだけは失わないよう努めます。そんな姿に惹かれました。
ただ映画は...
そんなにヒットしたのでしょうか…すごいヒットだったんでしょ?
前半は素晴らしかった。分かりやすく的確に、かのローマの時代から変わらない現代社会の闇を見せ付けてくれました。これアメリカどころか日本そのもの。
抗えない社会の不条理の中で、ただ選ばれていないだけの希薄さ。年に一度のその日だけ、まるで徴兵くじ引きに焦るタイ人並みだったろう。選ばれて悲しいが実感が無い。つい殺戮ゲームである危機感さえショーの中に忘れそうになる。
そしていざ、ハンガーゲームが始まると陰惨な現実を目の当たりにする事に成る。誰もがまともな判断が出来ず命を落としていく。
しかし映画はその衝撃を主人公に背負わせない。当然、私達にも。恐怖に震えたり、システムを崩すような一発逆転の大技を考えようともしない。
映像的にも痛みや焦りが私達まで届かない。
お陰でマンハント映画なのに、学校行事のよう。かの邦画「バトルロワイヤル」にも感じた安っぽさ。
ただ、カットニスはその中で人を傷付けない選択をする。ここが素敵だった。
善人ではない。どうしようもなくなって蜂で自分の命を狙う女性の命を奪ってしまう事にもなる。でも、彼女は戦う事を避けて行く。
中盤、カットニスは思わぬ事態にその手を血に染めてしまいます。この時の彼女の悲痛と衝撃は映画の色を一転させます。
来た~!心が...どっと涙に濡れました。
しかし、その件から映画が鈍化。近頃のハリウッド映画はどうも、痛みや涙を引き摺らない。
そのまま幾つもの縁や駆け引きが淡々と展開され、時間が来たから終わらせよう...とばかりにゲームごと終局へ。
あれ?呆気ない。
カットニスがしたハンガーゲームの終わらせ方は好きでした。でも、緩い斜面を怪我をしない程度に転がっていたら終わっちゃった...そんな感じ。
それでも、私には”カットニス”と言う像を見られた満足感が何よりでしたし、前述の"思わぬ事態"のシーンは涙が零れました。だからこそ私の涙を大事に、私(観客)の為にラストまで抱えて戦って欲しかった。最後のひと矢に悲しみと想いを込めて放って欲しかった。
たくさん亡くなったけれど途中で弔ったから良しとして、笑顔で凱旋...それで良いのかハリウッド。
日本人的なのかな...私の期待は。今後に期待します。
そのまま「ハンガーゲーム2」「レジスタンス」「レボリューション」と一気に観ました。
始まってカットニスはある事に苛まれています。それは人の命を奪った罪の意識。
ああ...抱えていたんだ…私はほっとしました。
そして、私はカットニスの激動の人生に寄り添う事を胸に誓いました。
それからの展開はもう切なさに満ちていました。ひとりしか生き残れないゲームの制約の中で、湧き続ける葛藤がカットニスを苛み、とらえて行きます。しかし、そのハンガーゲームは前作と違い、人の心が状況を支配していきます。
人を信じること。「2」からはこれがカットニスに何をもたらすのかが見ものです。
続く最終章が2部になったのは良かった。前半で描かれるのはカットニスが如何にして「戦う」を決意するまでの話。心も体も傷付いて、失われ傷付く友に、泣いていじけて、勇気を振り絞って、弓を取る。
さてさて、どうカットニスは生きることの意味を見出し、そして振り翳し、そして人々を導くことが出来ますか。彼女の選択は見ものです。
ぜひ、一大叙事詩を体感あれ。
同じジェニファー・ローレンス出演のSF映画「パッセンジャー」も観ました。
私、宇宙が好き。あの無限の世界を想像すると堪らなくむずむずする。
私が好きなSF映画は「サンシャイン2057」。寿命を迎えた太陽を核で再起動させようとする話です。
消え去る前の太陽は膨張を続け、水星を飲み込む...そんなシーンは感嘆に尽きます。そして宇宙飛行士たちが使命と家族の為に全力を尽くす姿は最高です。
人間くさい描きが良いんですよ。家族へのビデオメールを送る事に手間取って通信限界線を越えてしまい「お前のせいで送れなかった」と喧嘩してみたり、心を落ち着かせる映像セラピーで毎回波打つ海辺を流し、コンピューターが「心を落ち着かせるには別な映像がいい」と言うのに止めない。何故ならその波しぶきの映像には女の子たちがきゃあきゃあ言う映像も含まれているから。プラントの管理者は危機よりも育てている植物を案じたり。
そんな姿がたくさん描かれる。話は荒唐無稽でも、描かれる人間の姿があまりに麗しい。
この「パッセンジャー」もそんな麗しさが満載です。
数百年のコールドスリープの旅の途中、事故でひとり目覚めてしまう。全力で対処を試みるが睡眠状態には戻れなかった。彼は諦めてひとりの生活を謳歌し始めるが、孤独で単調な日々は次第に彼の心を追い詰めて行く。そんな彼を救ったのはひとりの女性。彼女はコールドスリープ中...
こんな閉鎖映画が面白いのか?
ええ。とても良い映画です。劇的さこそ有りませんが、心の動きが丁寧に描かれ、心から彼等が救われる事を願ってしまうでしょう。。
登場人物は基本、たったふたり+2ですが、銀河系片想い映画がどう形に成るか...きっと楽しみに観られます。
実は"人生とは?"を描いた意欲作であり、素晴らしく美しい宇宙の映像を体感出来る佳作です。
ジェニファー・ローレンスはその発言力に好き嫌いが分かれるみたい。私は「ついて来れるやつは、ついて来い!」とばかりに思いをはっきり言う彼女が好きです。
スマホのライトが反射しました...
もひとつ。
私、ちょっと怒ってます。それは映倫に対してです。
覚えてらっしゃる方も居るかと思いますが、以前「ベティ・ブルー」と言う映画のフランス公開版、インテグラル・バージョンと言うものが日本で日の目を見ることになった時の事です。
監督のジャン・ジャック・ベネックスは日本の映像規制に対して「私は最上のラブストーリーを作ったつもりだが、映倫は私の作品を安っぽいものに堕としてしまおうとしている。私の意図したものが伝わらない修正で公開するならば断固拒否する」と抗ったのです。
お陰でそれ以来日本にはR指定と言う概念が生まれ、極力修正をしない方向性が生まれたわけですね。ヘアヌードも可能、意図さえ明確であれば性器の露出も可能になりました。素晴らしいことです。人の有るがままの美しさこそアートであり奇跡なのですから。
しかしです。
先の「ベティ・ブルー」がBlu-rayとして発売されると、派手に修正が入れられてしまいました。他にも「トリコロール」と言う素晴らしい作品もDVDにすら修正が入らなかったのにBlu-rayにはしっかり入れられました。
そして私、先日、映画「ハングオーバー2」のBlu-rayを購入。
映画は前作で酔っ払ってラスベガスで大騒ぎをしてしまった4人組がタイ・バンコクで再び大騒ぎを起こしてしまうお祭り騒ぎコメディです。
ふふふ。バンコクの為に入手しました。また素晴らしいリアルなバンコクの姿がめいっぱい詰め込まれた至福の映画。コメディとしても面白いですし、予測不可能な展開が、やり過ぎながら爽快な突き抜け感を体感出来る、魅惑の映画です。:p
乗り合いバスやバイクタクシー、繁華街や風俗店など、観光的で無いバンコクがちらほら見られ、本当に楽しかった。しかし。
途中、主人公達がレディ・ボーイ(MtFトランスジェンダーですね)のお店に行くのですが、そこでおぞましき修正の悪夢に晒されることに。なんと、股間の修正、そして背面の修正、更に胸部の修正が。
これ劇場公開時には無かったものなのだそうです。
劇場公開時はR指定で公開され、おそらく股間前面のみの修正だったことでしょう。酷いことに、その修正、透けません。背面にしろ胸にしろ、セメント塗りたくったように塗り潰され、更にブロック修正が上塗りされます。
私、親近感が有るだけに、汚された気分でした。
そして、この修正が何故入れられたかと言う話を聞きました。実は劇場に足を運んだ方が、視聴後に映倫とワーナーブラザーズに電話を入れたのだそうです。子供の教育に悪いので修正を入れろというものだそうです。
...私、ずっと「性的な表現を規制しろ」と言う教育ママを想像していましたが、今、ふと、これって「トランスジェンダーと言う存在が子供の教育に良くない」だったのではないかと言う怖れが湧いてきてしまいました。
憤った私は英国盤のBlu-rayも購入。100%版をしっかりじっくり観ちゃいましたわよ。
...あはは、大したこと無かった。そうなのだ。以前「SHAME」と言うセックス依存症を題材にした映画でもトイレシーンで股の間から男性器が見えるシーン以外、全く露出は有りませんでした。
「ハングオーバー2」でも正直、修正の有る3シーン中、1シーンのレディ・ボーイのシーンで画面を横切る3カット程度にぷらんぷらん揺れる男性器が見える程度。中国人チャウの股間なんてヘアのせいか黒くて何にも見えないし、3シーンめはストリッパーだけど、後ろ斜めからなので何も見えない。あげくそのバンコクの風俗店はレディ・ボーイの店だと思っていたのに、実は女性も居た事が分かりビックリ。乳首の大きさが違う事に「あれ?」と思い、その後ろ斜めのシーンでは女性器からピンポン球を飛ばす芸をしていた事実を確認しました。それが日本版では分からなかった。
修正が作品の意図を覆い隠してしまったのです。べネックス監督の嘆きがよく分かりました。
かつて「絶対にこの秘密は話さないでください」と告知されて公開された映画「クライング・ゲーム」はその修正のせいで、核心の”秘密”が理解不能と言う不条理に晒されました。
日本には、表現の自由は無いのかもしれない。
しかし。「ハングオーバー2」で胸や股をおおっぴろげに見せるレディ・ボーイの方々。ホント、すっごい。カッコよかった。
私にも出来るかしら?...とちょっと気負いましたが、まぁ、場所と機会があれば気にしない...かな?:p
見たくないか~(*ノω・*)テヘヘ