かつてどうしても心を近付けたかった人に、人で無いかの様に言われ、扱われた事があるから。性同一性障害を理解されず、化け物であるかの様に戦き、はね除けられたから。
でもまだ"人"が好き。ひとりでも多くの"人"に心惹かれ、そして好かれたい。
でも。
その、差し出された手を見つめながら、失うのを怖れています。
...と呟きながら、てんでそんな気配も見せないほど、呑気に生きてます。
だって人生は楽しいなんてものじゃないんですもの。右に左に探してみれば、あまりにたくさんの好奇心を満たすものが有るんだもの。
性別適合手術を為せたなら、更に増える。私の世界は無限かと思うほどに広がり、性同一性障害で見失った人並みの"可能性"を取り戻せる。筈。
でも、私は絶対に"女性"には成れない。わかってる。
何万の嫌悪に晒されることもわかってる。それが私に"不可能"の壁をも押し付けて来るのもわかってる。
でも、私には必要なんだ。性別適合手術をしなかったら、何も出来ないほど、追い詰められちゃった。
私としてのステータスを仕事や趣味で手に入れていたなら、ここまでは追い詰められなかったと思う。もし誰かが私を愛してくれたなら、そしてもし私の愛が何かを形作る経験をしていたなら、きっと、違う道を歩んでいたことでしょう。でも、そうならなかった。
そうならなかっただけ。
生まれながらなんて言わない。運が悪かっただけかも。
私はみんながするように私色の人生の選択肢を辿り、また、今、新しい選択をしただけ。特別じゃない。
ただの人生。ただの形。
意外に大したことじゃないのよ。
だって、心はもう準備万端だもん、ずっと女の子だったんだもん。:p
こう成る為に生きてきたんだ。

こんなのだけどね。
☆これは出発前に書いたものです☆
さあて。そうこうしているうちに10月3日に私はタイに旅立ちます。
郵便事故で書類が届かなかったりして、なかなか順風順調には進みませんでしたが、結果、なんとか出来ちゃいました。
アテンドさん、お世話になります。
丁寧な確認に欠けますが、やることはしっかりやってくれるし、質問にもお願いにもちゃんと応えてくれました。現地での評判もいいので、期待と共に心からお薦めします。
私がお世話に成るアテンドさんはSophia Bangkokさんです。有名なニューハーフのお店のトップの方や話題のタレントさんもお世話に成ったアテンドさんですね。
そう言う意味でも、たくさん有るアテンドさんに悩んだら、Sophiaを打診しましょう。
以前にも書きましたが、病院間を走り回って頂けて、私に最適の病院と方法を提案して頂けました。ありがとお。゚(*´ノ∀`*)゚。うるうる...
しかし、つくづく実感無いなあ。不安もないし。
わくわくは有るけれど、興奮はしてない。ただ、空回りして浮かれているだけ。
もうすぐタイに向かい、その翌日には手術なんて、想像し辛い。
私は手術なんてした事が無いから、痛みや動けないこと、カテーテル、リハビリ...全て、知らない。
そして"女"も知らない。
初めて小用をする時の感覚...どうなんだろうね。
初めてそれを見た時、何を思うでしょう?泣いてしまうのかしら?
街に出て、人と会い、私は女として見られるかな。
恋...愛...性交渉...
全てが楽しみ。
私は素晴らしい人生は無理かもしれないけれど、人並みの素晴らしい経験は出来るようになる。そして私自身に満足してきっと生きられる。
"男"最後にして。
女性ホルモンを控えて、そして絶ってみて、体に色々有りました。
先ずは勃起が頻発。毎朝5時に痛みで目を覚まします。
初めは何気無く「あれ?これ...まさか」、それが1日置きに襲い、その頃は膨張感が尋常ではなくて、皮膚が破れるかと思うほどの痛みがありました...そしてそれが毎日に。
次第に痛みは和らぎ、気付けば男性器の大きさも並みに戻っていました。
...女性ホルモンを止めると、生理現象は戻ります。
性衝動は無く、子種は無理かもしれませんが、女性ホルモンを体に入れてから2年とひと月にもなりながら、まだ私の"男性"は私を男に戻したがっているようです。
それから、髭の生える量が飛躍的に増しました。毎日抜いて居た為に細いのですが、その根が強くて、抜くのが大変に成りました。
最悪なのは体臭が懐かしい(?)匂いに。汗臭い...
あげく脂汗をかくようになりました。お陰で始終、顔やら額やらてかてかです。多少ながら手足にも汗をかきやすくなり、多汗症の再発を疑っています...
それから髪が抜けやすくなったかもしれません。薄毛が...戻る...?!
それと声のトーンが下がったように感じます。裏声が出ません...
ただし胸の膨らみは質量が減ったように感じながらも相変わらず。顔痩せに比べて、意外と残っています。
しかし下半身のお肉は減らず。
...はぁ...何故か重い吐息。
もう進むしか考えられないけれど、私には男の私も私だったの。否定しない。悪いことばかりではなかった。でも、良いことの実感はなかったの。誰もが挑戦したり仕事を変えたり、恋や趣味に邁進するように、私は女としての人生を生きて行きます。
次回はタイからです(o´人∀`o)