ライト・トランジットへようこそ。
訪れて下さって、どうもありがとう。
予定のない休日に、ゆっくり寝ていようと思ったのに
何処かから聞こえてくるお囃子の音で目が覚めた。
小さい頃住んでいた下町は、秋にお祭りがあって
神輿や山車や法被を着た人たち…
それに慣れ親しんでいたので
今でも、お囃子だの神輿と言うと
そこはかとなく血がさわぐ。
『あ〜日本人に生まれて良かった‼︎』
そう感じる瞬間なのだ。
この街に暮らし始めて、初めての祭り
それも、四年に一度の大祭‼︎
寝起きで、顔を洗っただけの素っぴんで
ふらりと出てみると、
参道にある、門の前まで行って、一時停止。
表に回って写真を撮らせていただく。
木彫りの龍がたくさんいる。
屋根の下の飾りが、龍だの獅子だのの顔になっている‼︎
屋根の四隅には白龍が絡み付いていて
見ているだけで、テンションあがる〜
アウェイな私だけど、
せめて少しでも寄付など出来ないか…と思っていたら
神主さんが、三宝を持って神輿の所にいらっしゃった。
お金が入っていたので、私もそこに少し入れさせていただくと
もうひとりの神主さんが
大榊でお祓いをして下さった。
休憩タイムには、参道のお店の皆さんが
飲み物やおせんべいや果物を
山のように用意して配っていて
人と人とのやり取りを見ているだけでも
心がほぐれる。
そもそも、祭りって
【秋の豊穣、豊作を神様に感謝するもの】
稲作が日本の基本だった時代には、
秋の収穫で、今後1年を左右するものだったから
今受け取ったものに喜びながら、
今後1年先までの未来も予祝する…
感謝の幅が広いというか、
祭りで弾けるのも当然のように思える。
たとえ、豊作じゃなかったとしても
それでも、神様に感謝しながら
祝って、笑って祭りをやっていたんだろう。
この街に住むと決めたのは
とっても昭和の匂いがしたからなんだけど、
各町会の人たちが、それぞれの法被を着て
楽しそうに語り合っている姿を見て
《その土地に根付いている、連綿と続く人々の想い》
そんな見えないあたたかさも感じていた。
やっぱり、この街に来て良かった。
ますますこの街が好きになった、祭りの朝の話。