突然ですが、想像してみてください。

あなたが友人とお茶を飲んでいるとき、

その友人が喫茶店の各テーブルに置かれている角砂糖のカップから

こっそりと角砂糖を一つ握っている瞬間を見てしまったら…。

 

訳が分からないので、読者の皆さんはきっと困っていることかと思います。

 

でも、マジシャンの世界では有名な逸話なんです。

 

実際、謎の動作を見てしまったこの人は、

しばらく友人を観察しますが、結局別れるまで理由は分からなかったと言います。

 

ここでちょっとした種明かしをしましょう。

まず、この思い出を持っている方は、

この友人が著名なマジシャンであることを知らなかったのです。

 

そして、そのマジシャンは「チンカチンク」というマジックの名手でした。

それは、4つの角砂糖を、1つずつ瞬間移動させるというもの。

以下のビデオは、角砂糖をコインに置き換えたバージョンです。

 

 

実はこのマジック、4つの角砂糖に見えて、実は余分な角砂糖を1つ必要としているのです。

 

そう、この友人のマジシャンは、「チンカチンク」をするために、角砂糖を余分に隠し持ったのです。

 

本題はここからです。

 

感心するのは、自分から「角砂糖を使ったマジックをしようか。」と言わなかったことです。

 

相手が何かのきっかけに「マジックを見せてほしい」と頼んできたときに備えていたのです。

 

そして、大事なことは頼まれてもないのに、してはいけないということ。

反対に、相手から頼まれたのであれば、

正真正銘4つの角砂糖を使ったように見えるので、完ぺきな魔法に見えるということです。

 

このマジシャンから学べること。

それは、

・頼んでもないのにやらない。

・やるなら、相手がお願いしてくるのを待つ。

・100%ではない可能性のために準備をする。

 

これってセールスと全く同じではないですか?