金髪→赤 | どこまで走り続けるのだろう?

金髪→赤

今日は仕事人の誕生日。
今更、お祝いを言われてもうれしい年齢ではないけれど、
それでもやっぱり、うれしかったりする微妙な年。
夜中に日付が変わってから、
嫁が一番初めに「おめでとう」って言ってくれて、
買って来てくれたケーキとジュースで乾杯。
いつもありがとうです。
実は昨日ここに来るまで、とっても気が重かった。
ザキが嫁と別れるための口実(ザキにとっては口実ではなく真実なのだろうが)として
私のせいってことになっていると思ったから。
ま、それをまるまる信じてしまうような嫁ではないと思っていたし、
いざとなったら、私が嫁の恨み言でも愚痴でも何でも
黙って聞けばいいだけだと思ったから、
それを聞くのが私のけじめだと思ったからこそやってきた。
嫁に対して済まない気持ちももちろんあったし、
何よりも、たかがあんな男のために、
私と嫁の仲を壊されてはたまらないと思ったから。
こんなことで友達を無くすのはイヤだったから。

嫁は私に対していじらしいほど気を使う。
こいつが平気な顔をしている時ほど、
内心は裏腹に穏やかではなかったりするってことが
長くなってきた付き合いの中で私にも分かってきてたりする。
だから、予想外に明るい嫁の態度に
そして決して私を責めないその潔さに
罪悪感が余計に募る。
本当にゴメンね。>嫁。
決してこんな風にしたかったわけじゃないのに、
こうなってしまったのは
ザキという男を読みきれなかった私のせいだよ、きっと。
ザキが言うようにそれが全ての原因だとは思えないけど、
きっかけを作ったのは間違いなく自分。
だから、本当にごめんなさい。

その後、初めて自分からきみひとに電話した。
気のおけない友達と長電話するのは決して嫌いじゃないけど、
電話って、こちらから掛ける時にはとても気を使う。
相手の時間にズカズカと土足で踏み込むような行為じゃないかと思うからだ。
だから、今まできみひとに掛けた事もなかった。
でも、今日は誕生日。
一年に一度しかない日だもん。
今日くらいは許されてもいいよね?と自分に言い訳しながら掛ける。
「日付が変わったから掛けてみたの。『おめでとう』って言って欲しくて…」
「おめでと~!!」
「ありがと。やっぱ、うれしい。」
「何歳おめでとうって言って欲しいの?(笑)」
「…ええっ~、じゃあ30歳くらいにしとく(笑)」
「あははは~」
「でも、また差が開いちゃった…早く追いついて~(笑)」
「縮まることはないけどね(笑)」
確かにそうだけど、でもなんかちょっと…やだなぁ。
もっときみひとと年が近ければよかったのに…。と思っても仕方のないことを思う。

嫁と代わってちょっと話していたきみひとが
その後私に代わった時に
「嫁、大丈夫か?『元気出せよ』って言っておいて」と言う。
こんな優しい気遣いが出来るのがきみひとの素敵なところだ。
「せっかく言うんなら直接言ってあげて」と嫁と代わる。
電話の向こうで慰めている気配。
嫁はうなづいて聞いている。
きみひとを誇りに思った瞬間でした。

「明日も忙しいから早く寝る」と嫁が言う。
嫁を悩ませていたもう1つの問題もわりといい形で解決しそうな気配で
「ここんとこ、いろいろあって眠れなかったけど今夜は眠れそう…」と笑う。
…やっぱり、そうだったのね、ゴメン。
今更、いくら謝っても足りないと思うけど、本当に心から済まなく思う。

朝、嫁を見送ってから髪の染め直しをした。
嫁言うところの『中途半端でお下品な金髪』から『赤』へ。
『目指せ!!きみひと』で金髪もいいかな~と思っていたけれど、
やっぱり、さっぱり似合わない。
南方系の顔立ちには赤い髪の方が似合うみたい。
今回はバッチリ決まったと思います。
明日、仕事場で見たら感想聞かせてな、きみひと。