日本航空が発注していた次世代中型航空機、ボーイング787型機の初号機が
    2012年3月27日夕方成田空港に着陸しました。
    787が納入されるのは、2011年9月の全日空に続いて日本航空が世界で
    2社目となりました。 787は従来の中型機と比較して燃費が向上したため
    発注各社は収益力向上へつなげたい意向のようです。
 
    そう言えば「中古車」と言う言葉は何の抵抗も無く私達の日常生活にスット
    溶け込んでおりますが、「中古航空機」には余り馴染みがありませんねぇ。
 
    あのハプニングは、足繁くサブローチケットで海外出張を繰り返していた
    1970年代中頃の事でチト古い昔話です。
 
    午後に羽田国際空港を飛び立ったキャセイ航空で香港へと向かいました。
    啓徳国際空港への到着1時間ほど前にトイレへ立ち、後部ドアー付近の
    僅かな空間でストレッチなどをしながら足腰を伸ばしておりました。
 
    窓外の真っ暗闇を何気なく眺めながらふと窓枠付近に目をやると
    誰もが「ついウッカリやってしまった」と言うような悪戯の跡の
    ある異変に気付いたのです。
    そう、内装の継ぎ目部分がほんの少しめくれておりました。
 
 
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    搭乗機がキャセイ航空ですので、そこには当時の内装が施されており
    (残念ながら、デザインは今となっては失念) 私は、つい何時もの好奇心から
    そのほころびた継ぎ目に指を引っ掛けて少し引っ張り上げるような動作を。
    (キャセイ様、時効なので?どうかお許しを)
 
    嗚呼、すると何たることか、いとも簡単にスット内装部分が更に
    めくれ上がったではありませんか、ウン???
 
    その機体内装部分が手抜き工事だったのか、はたまた工事費用の節約で
    譲渡社の内装に重ね貼りしたためか、前所有社の内装が露出したのです。
    すると何とそこには見慣れたJALの内装がありました。
    <当時は今と違って各社独自のデザインで内装されていました
 
    当時キャセイ航空がジャンボ機を発注するはるか以前の事で、    
    機種や機体番号等の委細を失念しましたが、JALの中古航空機を
    キャセイ航空が運航していたのは明白な事実でした。
 
    当時日の出の勢いだった日本の航空会社が、中古航空機を購入するというような
    話を余り耳にしたことが無く、むしろまだ十分使用に耐え得る状態の航空機を
    早めに手放す事例が多かったように思います。
 
    そうは言っても中古航空機という概念が全く念頭に浮かばなかった私は
    突然、眼前に露出した他社の内装に新鮮な驚きを覚えつつも中古航空機の
    実態に触れた瞬間でもありました。
 
    嗚呼、なるほど。中古航空機の国際マーケットもあるのかと。