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私達家族を乗せたマイクロバスが、
 。。。ホテルへ到着すると、
  マネージャー直々の出迎えを受け、
   フロントには立ち寄らずに、
    真っ直ぐ部屋まで直行して、
     ここでも特別待遇を受けました。

通された上階の部屋からの眺望は、
 特に素晴らしく、思わず感嘆の声を上げました。
  太陽の陽を浴びてキラキラと輝く、
   打ち寄せる波頭が実にまぶしく、
    日本とは又違った、
     南国特有の雰囲気がありました。

眼下に展開する緑滴る庭園は、
 まるで絵葉書を見ているようで、
  その先には白砂の
   海岸線が連なっておりました。

庭園のちょうど真ん中辺りに、
 プールがあり、その脇にはブランコなども
  配置してあって、家族の慰安旅行には、
   全ての条件が揃った格好の場所でした。


私は家族に 暫く部屋でのんびりするように
 と言ってから、
  表向きの訪問理由である
   「通信施設の視察」へと
    フロントまで下りて行きました。

フロントクラークは、

 「東京から既に事務連絡と指示がありました」

と言って、直ぐに私をフロントの奥にある部屋まで
 案内してくれました。

私は諸々の通信器材を慎重に点検してから、

 「何か緊急に対処すべき問題は有りませんか」

とフロントクラークに尋ねると、直ぐに幾つかの改善策が
 提案されました。

当時の通信施設としてはやや脆弱で、
 島特有の無線に頼る性質上(衛星システムは未設置)
  避け難い問題点として、自然現象に起因する、
   天候問題がありました。

どれも即座には解決出来そうも無い、
 数多の難問を含んでおりました。


「ご指摘の内容は良く理解出来ました。
 東京へ戻り次第、御社の極東事務所へ
 報告をさせて頂きます」

「次回のロス本社への出張の際には、
 御社の通信スタッフとも善後策を
 検討させて頂きます」
 実は 。。。社の本社もロスにありました。

等と当初の目的であった
通信施設の視察を終えた私は
ひとまず部屋へ戻りました。


部屋へ戻ると窓外には
 既に夕闇が迫っておりました。
  急ぎ家族共々で簡単なホテル施設の見学をし、
   ホテル周辺を点検がてら散策し、
    海岸線でしばし波と戯れるなどしてから、
     ホテルのレストランで南国特有の夕飯に
      舌鼓を打ってから、部屋へ戻りました。

家族一同で翌朝の天候具合を気にしながら、
 全員で少し早めにベッドへもぐりこむと、
  直ぐに寝入ってしまいました。