島暮らし大学生【口永良部島】

島暮らし大学生【口永良部島】

慶応大学を1年間休学。鹿児島、屋久島の隣にある離島「口永良部島」で一人暮らしをしていた22歳の奮闘記。

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図書館から窓の外をみてたら、鳥がめっちゃ高速で縦横無尽に飛び回っててじゃれあってるんだな~、とおもったら虫おっかけてるだけで、虫たべられました。

お久しぶりです。トミナガです。


ついに口永良部島のレベルが5から3に下がりました!これは大変、大きな変化です。
そもそも、レベル5というのはマックスで、かつ史上、口永良部島しかなったことがないレベルです。
そして、昨年の終わりに、帰島が可能となりながらも、今まで普通に人が暮らしていた場所が立ち入り禁止になっていました。「家に帰れない」という状況に変わりのない人はたくさんいたのです。僕が住んでいた古民家もその地域に指定されていました。今回のレベル降下は、それも変わってくるのかなと思っています。

 

これはとってもうれしいニュースでしたが、さきほど、ゾクッとするニュースが入ってきましたよね!!!

 

これですよ。


中国軍艦が一時領海侵入 口永良部島周辺海域 海警行動は発令せず
http://news.yahoo.co.jp/pickup/6204333

 

まさか全く違うテーマで、立て続けに口永良部島がニュースの記事にでてくるとは!

これが国際法の常識的にどうなのかとか詳しくはわからないですが、きっとポジティブではないですよね。もうすぐ南シナ海のハーグの判決がでるかなとかで、若干気になっていたので僕としては、結構注目しちゃうニュースでした。

 

ぞくっとしたんですよ。

 

この、ぞくっとしたことが今回伝えたいことなんです。
そら、人によって安全保障に敏感な人とかは、当然ぞくっとしたと思いますが、僕はそこまでのクラスターではありません。
ただ、なんでぞくっとしたかって、口永良部島で活動する中で、
「離島が日本を守っている」っていうことを考えた経験があったからです。

何年か前に、島の運送会社の社長が、すごくインパクトをもって、

 

「今のまま、エラブから人が減っていって、中国でもなんでも外国が攻めてきたらどうするんだ!!!!!」

 

って町役場、県庁の人にいっていました。
これは島民同士、役場の人、県庁の人も交えて、島、地域の将来について語り合おうという集まりでした。
マクロな議論では、社会は都市部あるいはグローバルな基準で政治経済が運営されていて、効率性をも求めると、末端地域はどうしても後回しにされているような感覚を現地住民の方々は持っています。しかし、この時の口永良部島の方々の最高にかっこいい意見がこれ。

 

「日本は島国で、どこにいっても島がある。日本の淵には島がたくさんある。だから日本の輪郭は島がつくってる。俺たちが国の形を決めているんだ」

 

「離島にこそ、日本がある。絶対になくしてはいけない」

 

だからこそ、行政は、離島にこそ力を注がなければいけない。強く主張していました。


「今のまま、エラブから人が減っていって、中国でもなんでも外国が攻めてきたらどうするんだ!!!!!」

 

ものすごくシンプルな意見ですよね。

 

なんだか東京で、何重にも保護シートをかけられたような空間で生活していた気分の僕には、全くもって刺激的なふるさと意識だと痛感しました。

これを聞いた時は、確かに~とおもいつつも、まだファンタジーの世界。これは2013年の話なので、若干ですが、今ほど、安全保障問題がホットではなかったような感じがします。

しかし、時は経つごとに、なんだかあの時の言葉がすごくリアルな感じがしてくる。尖閣諸島も無人島ですからね。

んでもって面白そうと思ってこないだ読んだ、
百田尚樹氏の「カエルの楽園」。
安全保障、抑止力の概念がすんごくすんなりと勉強できた。きっと一例なんだろうけど。
怖いカエルが、当たり前のように少しずつ、領土を我が物顔で歩き始める、最終的に征服されるこの物語。

このなんとなく、当たり前のように領土に侵入してくる感じ。不気味な感じ。何がしたいのかわからない感じ。

 

今日のこの領海侵入のニュースをみて、まさにカエルの楽園じゃん!!とおもった!
でいて、日本政府の「中国政府に『意図』の確認」っていう対応。
むおおおう。

地方創生ってもはやこういった課題からのニーズもあるのかもしれないですよね。

 

からのさきほどの、橋本徹氏のツイート。

 

【産経】中国軍艦が日本領海に侵入==先日の接続水域への侵入からついに領海侵入へ。これが国際政治の現実。なぜこのような事態を招きそして今後どのような展開になるのかを考えるに、百田尚樹氏の「カエルの楽園」は必読だ。

https://twitter.com/t_ishin/status/742926841871142912

 

日本が島国であるがゆえに、文字通り、「離島を抜きにしては語れない」領土問題がある気がしてきました。

 

今までの記事とはまったく切り口が違いますが、やはり地域から学べることってたくさんあります。

とても簡単な紹介ですが、屋久島フィールドワークでは、いろんなことがありました。
口永良部島これから研究室
アカペラ
りとけいプライベート
などなど
メディアの取り上げも多数。


(北・冨永・永由~長期滞在者たち~)

しかし、その中でやはり本質的な面白みを引き出してくれているのは、謎の共同生活です。
実は、二人の活動家の門出というかスタートアップ期間を共に過ごしていました。

北 吉朗
長谷川 丈嗣

この二人、現役大学生と長谷部研卒業生。しかし、なぜか早起きしてお弁当をつくり、役場に出勤します。

学生の役割とは、刻一刻と変わってきていると思います。そしてむしろ社会からのニーズは増す一方だと考えます。研究を超えた、実践が必要です。学生は、すでに戦力であり、すでに社会人です。僕は何か感じるものがあって口永良部島に一年暮らしましたが、後輩たちはその流れをしっかりと形にしていってくれています。永由につぐ、島暮らし3代目こそ、吉朗です。



かれは島暮らしをして、口永良部島の田んぼを復活させると宣言し、長期滞在を決意。休学はしません。これこそ学生の役割だからです。しかし噴火により避難生活がつづいているので屋久島町役場にて勉強させていただいています。まだ2年生。めちゃめちゃ真面目です。そしてどこからか溢れる、下っ端感。そんな彼のぺーぺーな日記があるので、ぜひご覧ください!

http://ameblo.jp/kitayoshipp/

そして、じょうじさん。



僕が島暮らしをしていた1年間の間に3回も来てくれました。合計したらかなり長い期間共同生活していて、噴火の時もまさに一緒にいました。ソウルメイトです。
口永良部島生活も終盤に差し掛かる頃、僕の中途半端な生活力と行動力で実現できなかったことをじょーじさんはものすごいスピードで体現していきました。仕事、料理、トーク、一気に信頼を集めていて、本当に学びが多かったです。ひょうきんなおにいさんですが、尋常じゃないインパクトをもっていることは会えばわかる!そんなダンサーのじょーじさんは、8月から屋久島町の地域おこし協力隊です。
この二人が民家を借りて、共同生活。
なぜか屋久島の役場に通う、都市部の若者たち。面白すぎる。ぜひ北吉朗の日記から近況をみてみてください!

では!