自分の道場に刃筋を合わせるのが得意ではなく、畳表試斬の際にパワーで無理やり斬り抜ける人がいる。

 

先重ねが薄めの刀を使用しているため、しばしば刀を曲げているが曲がりは直せる。

しかし柄の方がガタガタになり、柄を新調して数ヶ月なのに茎がカタカタと踊る状態になっている。

 

刃筋が狂った状態で無理やり畳表を斬り抜けると、刀身には弾力があって捻れたりしなったりしながら斬り進めるものの、柄はしなったりしないため衝撃や負荷はとても大きいのだろう。

 

パワーで無理に斬らず刃筋が通る人は、斬り損じて刀身が曲がる事はあれども柄にガタつきは出ていない。

 

やはり刀に負荷がかかるような使い方をすると、まず柄からダメになっていくのだなと思う。

 

戦時中の刀は柄の故障が一番多かったお話。