こんにちはトムセン陽子です
今回は、梅雨の時期に聴きたいしっとりミュージック、セレクト
カナダの女性シンガーソングライター:Feist(ファイスト)
まずは経歴からどうぞ
10代よりバンド活動を開始、高校時代に組んでいたパンク・バンドがコンテストで優勝し、Ramonesの前座として野外フェスティバルで初めての舞台を経験する!19歳の頃、そのバンドのカナダ・ツアーで声が出なくなり、喉専門の名医がいると聞きつけ、トロントへ引っ越す。歌うことを禁じられた彼女、代わりにギターを弾き、マンションの暗い地下で、6ヶ月間4トラック・レコーダーと共に楽曲の制作に専念する。99年以降は、バック・バンドのギタリストとして活躍したり、様々な楽曲制作に参加したりする。オーシャン・カラー・シーンなど、プロジェクトでの活動を経て、2004年春、ユニバーサル・フランスからデビュー。日本デビューは2005年にリリースされた2作目「Let It Down」にて。
そんなFeistとの出会いは、ラジオで流した「1・2・3・4」というナンバー
まず、彼女のスモーキーな歌声に魅かれる。
ハスキー、でもどこか温かい。
聴いているうちに、まるで幼い子供が母親の胸の中で安心してすぅっと眠りにつくような感覚に陥る。
それほどハートフルなボイス&サウンドなのだ
加えてこの「1・2・3・4」は、とてもノスタルジック。
時代は、1969
フラワームーブメンド、ヒッピー全盛期のサンフランシスコ・・・
ママス&パパスを彷彿とさせるエコーのかけ方、ちょうど歩くペースのような心地よいテンポ感、「上を向いて歩こう」にも似たソフトでやさしいフォーキーなメロディ・ライン・・・その時代を生きた世代ではなくとも、妙に懐かしさを感じてしまう。
今年のベスト5に間違いなく入るであろう名曲だ
このFeist Worldにどっぷりと浸りたい、ということで4月にリリースされたアルバム「The Reminder」を聴いてみた
ピアノと歌声の美ハーモニー「Brandy Alexander」、幻想的な雰囲気はまるでムード音楽「How My Heart Behaves」、手拍子から始まりいつしかその拍子がドラムのリズムへと変わっていく「Sea Lion Woman」・・・と聴き所は満載
しかし何よりも特筆すべきは、彼女の歌心だろう。
例えば、「So Sorry」。
ボーカル、ギター、タンバリンのみといったシンプルな構成の中で『恋人を想い、自分の犯した過ちに後悔する女性』を演じきっている。タイトルにもなっている『So Sorry』というふたつの言葉が、胸に痛いほど染み入ってくる。
はたまた鳥のさえずりとアコースティック・ギターの鳴きの音で表現された「The Park」。
『母国に置いてきた恋人が、自分の今いる公園まで探しに来るんじゃないか』という期待感と、『そんな訳ない・・か・・』という寂しい現実とのギャップ。「公園」という牧歌的な雰囲気が流れる場所で、何故かよりいっそう感じてしまう途方に暮れた空しさ。そういう感情を歌声のみでシンプルかつ力強く表現している。
アーティストとは、表現者だ。
歌に込められたメッセージや情景を、歌うことでいかに聴く者にダイレクトに伝えるか―
それができるFeistは、とても魅力的である。
とにかく「1・2・3・4」はぜひとも聴いてほしい1曲
彼女の魅力が存分に詰まっているのでLet's check it
p.s. Feist情報!
7/28(土)フジロック参戦決定
これは是が非でも観に行かねばーーー