今週の快楽ジャズ通信は
「レイ・ブラウン特集」ゲストは、
クリスチャン・マクブライド

高野 雲の快楽ジャズ通信~What Is This Thing Called Jazz?

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●衛星デジタルラジオ 「ミュージックバード」
The Jazz Ch/10月4日(日)
毎週日曜 22:00~23:00

cross culture Ch/10月8日(木)

毎週木曜 23:00~24:00


●全国コミュニティFM52局
 
毎週土曜 20:00~20:55
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詳しくはコチラ→快楽ジャズ通信

$Tommy's Jazz Caf'e *ウッドベースの話だよ!

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Super Bass/Ray Brown with
John Clayton & Christian McBride(1997/Telarc)
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This One's for Blanton/Duke Ellington and Ray Brown( 1972/Pablo)
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Ray Brown's Bass Method「レイ・ブラウンのベース・メソッド」

◎オイラがはじめて見た海外ミュージシャンのベーシストは、レイ・ブラウンだったと思う。1976年ごろ芝郵便貯金ホールで、「ミルト・ジャクソン~レイ・ブラウン・クインテット」の来日コンサートだった。
ザ・ポール・ウィナーズやオスカー・ピーターソン・トリオでレイ・ブラウンのベースは好きだったので、生で見るレイ・ブラウンのプレイに感激した事を覚えている。同時に「あれは、神の手だ!」と思った。
この頃、中高年のジャズ好きでウッドベースを弾きはじめる人が増えているらしい。ウッドベースを弾いている自分の姿を「男らしくてカッコイイ~」と勝手に妄想するからに違いない(確かにカッコイイ/笑)。
妄想だけならいいが、手元に実物のウッドベースが届いた時から苦悩がはじまる。思いどおりに弾けないだけでなく、その巨体から家族には疎まれ、買った本人も肩身が狭いのだ。特にヘタな弓弾きなどは、露骨に不快な顔をされる。
オイラはレイ・ブラウンのスゴイ演奏をはじめに見たおかげで、50才を過ぎるまでウッドベースを弾きたいとは夢にも思わなかった。
息子がジャズ・ピアノを弾きはじめたので、それならと50を過ぎてからウッドベースを習いはじめた。
いろいろウッドベースの事が分ってくると、ウッドベースのマイアイドルができる。しかし、レイ・ブラウンがマイアイドルになることはなかった。上手いしブルースフィーリングもたっぷり、歌心も最高!なのだが、その黒っぽさがオイラには、ちょっと熱苦しい(笑)。オイラの好きなベースの音色ではない。オイラは白人ベーシストが好きなんだと確信した。当然、スコット・ラファロもね!(下記のマクブライドとペデルセンの演奏をご参照ください/笑)。

◎『スーパーベース』はブラウン、ブラウンの弟子であるジョン・クレイトン、そしてマクブライドの3人のベースが楽しめる、ベースの音色の違いが1枚で分るアルバム。ブラウンとマクブライドの音色は、かなり似ている(デュオ曲の《Bye Bye Blackbird》は多重録音に聴こえるくらいだ)。クレイトンは2人より迫力はないが、柔らかく品のあるベースプレイだ。
デューク・エリントンとのデュオ『ジミー・ブラントンに捧ぐ』は、オイラの好きなアルバム。いつもなら職人芸で破綻を感じさせないブラウンのベースだが、エリントンとの共演、師匠のジミー・ブラントンへのトリビュートということもあり気合いが入っています。ブラウン本気度100%のアルバム。
ウッドベース弾きはゼッタイ持っているレイ・ブラウンの教則本『レイ・ブラウンのベース・メソッド』。上手くなって、いつかは完全制覇したい一冊。

↓You Tubeで楽しもう!厳選、ウッドベースの鬼才たち。
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Ray Brown - Solo Bass on "Black Orpheus"
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Niels-Henning Ørsted Pedersen & Christian McBride
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Diana Krall, John Clayton - Fly me to the moon
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Charlie Haden Quartet West - First Song
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Miroslav Vitous - My Foolish Heart

◎オイラはヘイデンのような音色で、クレイトンのように超美人ピアニストの後ろでニコニコしながら、ヴィトウスのようなベースが弾けたら最高だと思う。プロデュースの上手さはクレイトンが一番。勝手な妄想です(笑)。