先日、
免許証の住所変更をするために
警察署に行ってきた。
必要書類に記入して
免許証とマイナンバーカードを
若い女性の警察官に提出して
待合所で呼ばれるのを待っていた。
数分後。
◯◯さーんと呼ばれた。
私の名前ではない。
けどさっきの若い女性の警察官が
明らかに私のマイナンバーカードと
免許証を手にしていた。
しかも私をめっちゃ見ている。
私の免許証の表面の名前は
結婚していた時の名前だった。
その名前を読み上げていたのだ。
動こうとしない私に
その女性警察官はハッとした表情で
慌てて裏面を確認し、
名前を呼び直した。
冨田さーん。
私もホッと安心して
書き換えてもらった免許証を手にし
警察署を出た。
数年ぶりに呼ばれた
◯◯という名前。
なんかいいなって思ってしまった。
ものすごく不思議な気分だった。
その名前が好きとか
そういう事では決してない。
結婚していた時は、
その名前を呼ばれても
自分のことだとしっくりこなくて。
なんで私がその姓を
名乗らなければならないんだろうって
違和感を持っていた。
結婚してからも、離婚してからも
結婚って一体なんなんだろうって思ってた。
私には子供もいないし、
余計にそう思ってた。
だから結婚ということ自体
損得でしか考えられなくなっていた。
結婚することのメリット、デメリット。
私の中では、
幸せなことというよりは
面倒くさいこと寄りにしか
考えられなくなってしまっていた。
けど、警察署で名前を呼ばれた時は
いつもの感覚ではない自分がいて
ビックリした。
結婚ってなんなんだろうって
もう一度考えてみた。
この時が始めてかもしれない。
損得ではなく、
楽しいかどうかを基準に考えたのは。
仕事や、趣味や、何かを選択する時
私は楽しそうかどうかを大事にしてきた。
結婚に関しては現実的な損得でしか
考えてこなかったことに気がついた。
私が思う最高のパートナーに出会えて。
その人の人生も一緒に歩んでいけるって考えたら
めちゃめちゃ楽しそうって思った。
面倒なこともたくさんあるのは知ってる。
それは十分に経験してきたから。
けど、始めてこんなに結婚に対して
ポジティブに考えられることが
できたことが嬉しかった。
ものごとの許容範囲が広がると
豊かな気分になる。
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