最高のものや、良い環境に出会った瞬間に、
それがいつかなくなってしまう恐怖を考えて
暗い気持ちになります。
最近、StyleBXFitという、
猫背を補正するベルトを使い始めました。
つけるだけで姿勢が整う
素晴らしい道具なのですが、
私は今、これがいつかボロボロになって
使えなくなる不安でいっぱいです。
最初は本当に半信半疑でした。
こんなゴムのベルトを体に巻きつけただけで、
長年の巻き肩が治るわけがないと思っていましたし、
何より見た目が正直に言ってダサいと
感じていたからです。
ところが、実際に使い始めてみると、
私の予想は見事に裏切られました。
つけている間は、
強制的に背中の筋肉を後ろに引っ張られ、
筋トレをしているかのような状態がずっと続きます。
はっきり言って、つけている間は
背中がかなりしんどいです。
いつも前傾姿勢で
パソコンに向かっている体を、
強い力で後ろに引き戻されているのですから、
体に負荷がかかって当然です。
けど、そのしんどさを超えた先に、
明らかな変化がありました。
背筋がまっすぐに伸びて、
肩や頭の位置が正しい場所に
カチッと整ってきたのです。
それだけでなく、
正しい姿勢がキープされたおかげで、
勝手に腰回りの贅肉までもが
スッキリしてきました。
さらに、正しい姿勢の心地よさを
体が覚えてしまったので、
逆にいつもの悪い姿勢に戻ろうとすると、
違和感があって
体が痛くなってくるようになりました。
鏡を見ても、
体のラインがキレイに見えるようになって
姿勢が良くなると、若く見えるし
シルエット美人になれてしまう。
姿勢ってめちゃくちゃ大事だなと思いました。
このベルトのおかげで、
体に変化が出てきてくれて、
そのおかげで、もっと良くしたい!と
私のモチベーションは跳ね上がりました。
今まで「ダイエットをしよう!」
と意気込んでは三日坊主で終わっていた私が、
生活の中のちょっとした隙間時間に、
テレビを見ながらストレッチをしたり、
お尻を少し鍛える筋トレをしたりを、
自然とやってしまうようになったのです。
このStyleBXFitの効果には、
猫背を治すことのほかに
「モチベーションも劇的に上がる」と
パッケージに大きく
表記した方がいいのではないかと思うほどです。
ここまで効果を感じて、普通の人なら
「良い買い物をした」と大喜びして終わるはずです。
しかし私は、
ここからおかしな方向へ走り始めます。
「もし、このベルトのゴムが緩んで、
使い物にならなくなったらどうしよう」
「その時に、もう新しく
買い直せなくなっていたらどうしよう」
「もし、メーカーがこの商品の製造をやめて、
絶版になってしまったら……」
まだ使い始めて間もないのに、
何年も先に起きるかどうかもわからない
絶版の恐怖を勝手に想像して、
一人で本気で不安を抱えているのです。
この「良いものを見つけると、
失う怖さが同時にやってくる」という現象は、
私の生活のあらゆる場面で発生します。
今、私は「安住紳一郎の日曜天国」という
ラジオ番組にものすごくハマっています。
過去の放送のまとめを聴き漁っては、
部屋で一人で涙を流しながら爆笑している時間が、
毎日の最高の時間で、常に聴いていたい。
久々にこんなに夢中になれるラジオに出会えて
本当に幸せです。
しかし、ここでも私の頭の中には
不安が顔を出します。
「このラジオが、
いつか終わってしまったらどうしよう」
「今聴いている過去のまとめを
すべて聴き終えてしまったら、
私の毎日の楽しみは
完全に消え去ってしまうのではないか」
楽しければ楽しいほど、
終わりが近づいてくる
カウントダウンを勝手に感じて、
一人で寂しくなっているのです。
Netflixで面白い海外ドラマを
見つけたときも同じです。
世間では「シーズンが長すぎて観る時間がない」
と言う人もいますが、
私にとってはシーズンが長ければ長いほど、
本当にありがたいと感じます。
可能であれば、一生続いて欲しいと願っています。
夢中になれる期間が
それだけ長くなるからです。
だからこそ、再生ボタンを押して
映像に夢中になりながらも、心の片隅では
「これが全話終わってしまったら、
私は確実に抜け殻になってしまう」
という不安を常に抱えています。
終わられたら困る、終わったらどうしようと、
ハラハラしながら画面を見つめているのです。
文房具でも、
ものすごく文字が描きやすいペンに出会うと、
嬉しさと同時に恐怖が押し寄せます。
絶版になって手に入らなくなることが怖くて、
文具店に行っては
替えの芯を大量に余分に買い込んで、
引き出しにストックしておかないと
気が済みません。
これ、誰も口には出さないけれど、
同じように
「幸せの真っ只中で、
わざわざ終わりの絶望を
先取りして疲れている人」って、
実は結構いるのではないでしょうか。
この思考の癖は、私が会社員として
週5日で働いていた時の休日にも、
全く同じ形で現れていました。
一週間の中で一番幸せな瞬間は、
間違いなく金曜日の退勤時間です。
今日が終わっても、明日も明後日も休み。
金曜日の夜は無敵の状態です。
そして土曜日の朝を迎えます。
目覚まし時計をかけずにゆっくり起きて、
コーヒーを飲んでいる時間は、
まだ心に十分な余裕があります。
なぜなら、明日もまだ休みだからです。
問題は、日曜日の朝です。
目が覚めた瞬間、
まだ日曜日が始まったばかりで、
丸一日休みが残っているはずなのに、
私の頭には
「明日からまた月曜日が始まる。
あの嫌な仕事に行かなければならない」
というプレッシャーがよぎります。
せっかくの休日なのに、
まだ来てもいない
月曜日の仕事のことを考えて憂鬱になり、
目の前にある日曜日を全力で
楽しく過ごせなくなってしまう。
時間としては確実に休んでいるのに、
頭の中は仕事場に出勤している。
これほど勿体ない時間の使い方はありません。
自分でも重々わかっているのに、
気持ちが不安を先回りして感じてしまうのを
止めることができませんでした。
今この瞬間、目の前には楽しいことや、
心地いい環境が、確かに存在しています。
良いものに出会えたことも、
良い環境に巡り会えたことも、
客観的に見ればものすごく幸せなことです。
それなのに、なぜ私は
その瞬間になくなる不安ばかりを考えて、
今を味わうことができないのでしょうか。
原因をじっくりと考えてみて、
一つの気づきがありました。
私は、今感じている幸せな時間が
もし終わってしまったとしても、
「その先にもっと楽しい時間や、
新しい素敵な出会いがある」ということを、
心の底から信じられていないのです。
楽しいものがなくなってしまったら、
もう二度とそれ以上のものには
出会えないという、変化することへの恐怖が
人一倍大きいのだと思います。
実は、この
「先回りの不安で動けなくなる」
という思考の癖は、
過去に嫌な職場にいるにも関わらず、
環境を変えることができなかった時の
心理と完全に一致していました。
当時の職場の人間関係や労働環境に対して、
毎日強い不満を感じていました。
本当はそこから抜け出したいはずでした。
それなのに、私は
新しい一歩を踏み出すことができませんでした。
なぜなら、
「ここを辞めて新しい場所に行ったとき、
これ以上に悪い環境だったらどうしよう」
という、まだ見ぬ未来の不安が
私を支配していたからです。
動いて失敗する恐怖に比べたら、
今の嫌な環境の方がまだマシなのではないか。
「もしかしたら、色々と文句はあるけれど、
今の私はまだ恵まれている方なのかもしれない」と、
自分に都合のいい嘘をついて言い聞かせていました。
これまで何とか
この場所で耐えてやってこれたのだから、
これからも我慢できるなら
大丈夫なのかもしれない、と、
現状維持を選ぶことで
自分を守ろうとしていたのです。
我慢できるから大丈夫なのではなく、
大事なのは、今この瞬間を
どれだけ自分が満足して生きられるか。
まだ起きてもいない未来の不足を心配して、
今ここにある幸せを無駄にする生き方は、
本当にもったいないです。
変化を恐れて、今あるものを失う不安に怯えるあまり、
私は自分の可能性や、
今ここの幸せを完全に放り出していました。
ベルトのゴムが緩んだら、
その時にまた別の
素晴らしい姿勢サポートグッズを探せばいいのです。
ラジオが終わったら、
また新しい面白いエンタメに出会えばいい。
選択を間違ったと思ったのなら、
そこからまた変えていけばいい。
今こうやって、最高だと思える幸せを
感じられている自分がいて
環境が作れているのだから、
これが最後、これ以上はないなんてことは
あり得なのだから。
変化することは、
失うことだけではありません。
また新しい「最高」に出会うための、
スタートでもあるのだから。
これからも、私は
先回りの不安を無くすことはできないけど
今この瞬間にあるお気に入りの時間を、
ただただ、ご機嫌に味わっていこうと思います。
\メンバーシップを始めました/
ここは私が、飾らない言葉で記録する場所です。
ただ、私が「今、本当は何を考えているのか」を
自分自身で確かめるための、個人的な記録です。
■メルマガ「箸が転んでも」■
SNSの華やかな表面だけでは伝えきれない
「言葉の裏側」や、
私が日々クライアントの本質に潜り、
磨き上げている思考のプロセスや、
ちゃんとしていない私を曝け出している姿を
メルマガで赤裸々に綴っています。
https://fuka.email/page/12055.aspx





