さだまさしさんが書いた「アントキノイノチ」を読みました。残念ながら久しぶりに消化不良を起こしてしまいました。
主人公が携わる「遺品整理業」や心が病んでしまった主人公の心の動きに対しては非常に興味深く、面白かったのです。
しかし松井という悪いやつがいてその男に対する制裁がなかったことになにかもやもやが残りました。
フィクションでここまで悪いキャラクターを創造するのなら、そのキャラクターに対する制裁を作中でするのが作者の責任だと思うのです。
とはいえもしかしたら「アントキノイノチ」内では解決されている事かもしれません。ただ池井戸潤作品のような勧善懲悪に慣れた読者としては悪いやつは完膚なきまでに叩いてほしかったです。
それをずっと期待しながら最後まで読んだのでちょっとがっかりしました。松井を許すことで主人公の心の成長を描きたかったのかもしれませんが、それならばまついをここまで悪いやつにする必要があったのか疑問です。
もっと心の広い読者であればしっとりと受け入れられるのかもしれませんが、私としては後味の悪さが残ってしまいました。映画化もされているようで、期待して読んだのですが残念です。
