村上春樹氏が書いた「めくらやなぎと眠る女」を読みました。24もの話が収まられた短編集です。
一言に短編集と言っても本当に短い話から比較的長い話まであり、かなり読み応えのある本でした。
後に「ノルウェイの森」や「スプートニクの恋人」などの長編の元になる話もあり、面白かったです。特に「ノルウェイの森」の元になる「螢」という話は印象深かったですね。
村上春樹氏のすごいところはたくさんあると思うのですが、私が強く感じるのは描写の巧さです。料理やお酒が出てくるとたまらず喉が鳴るほど美味しそうなのです。
どうやったらそういうふうに書けるのか分かりませんが、普段の何気ない行動をたまらなく魅力的に書くことができる稀有な小説家だと思います。
村上氏は短編を書くほうが面白いと言ってますが、私はやはり長編の方に魅力を感じます。なんていうかその話に馴染むのに時間がかかるので短編集では集中力が保たないのです。
まだ読んでない長編もいくつかあるので、それをじっくり味わいながら読みたいと思います。村上氏の作品はじっくり寝かせた上質のウィスキーと似ているかもしれません。読むのも美味しいし、よって余韻にふけるのも味わい深いと思います。
