「思い出のとき修理します」を読んで。 | FP独立奮闘記

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 谷瑞恵さんの書いた「思い出のとき修理します」という本を読みました。何かほのぼのとするいいお話でした。

 

 

 都会でのいざこざに嫌気が差し、子供の頃に来た地方の寂れた商店街に引っ越してきた元美容師の女性が主人公です。彼女が近所の時計店の「時計屋さん」と色んな人の思い出を修理することになります。

 

 

 サスペンスでもなく、刑事事件が起こるわけではないのですが、主人公と「時計屋さん」の謎解きがあります。ですがそれほど込み入ったものではないので力まずに読めます。

 

 

 そして終盤では自分たちの過去と向き合うわけですが、この成り行きには少なからず感動しました。いい終わり方だったと思います。

 

 

 主人公の容姿に関する記述がほとんどなく、性格もコミカル反面シニカル半面といった感じであまり感情移入はできませんでした。ですからひたすら応援をしたわけではないのですが、読後に幸せな余韻がありました。

 

 

 主人公と同様、少し世間に疲れた人が読むといやされるかもしれません。男性よりは女性向けでしょう。一服の精神安定剤になると思います。