「がん患者相談支援センターって知ってます?」
全国にがん連携拠点病院があり、その中にはがん患者相談支援センターが設置されています。兵庫県には、中央市民病院や兵庫医科大学病院、姫路赤十字病院など14箇所。
業務内容は、
・治療や療養生活、アピアランス、地域の医療機関などについて相談。
・がんに詳しい看護師や、生活全般の相談ができるソーシャルワーカーなどが対応。
とはいえ、あんまり利用したことないですよね?
県全体の年間相談件数は約2万件、センターにより数千件から数十件まで大きなバラつきがありました。
一方で、NPO法人が運営するマギーズ東京は
開設2年で17000人!
相談支援センターは全国に設置されてますが、運営が患者目線になっていない証左です。
「相談支援はなぜ大事なのか?」
がん=治療、となりがちです。
しかし、治療だけでなく痛みの管理から心理的悩みまで、心と体(トータルペイン)が重要とされています。
がん患者さんは告知の衝撃や手術前の不安、生活・社会復帰や金銭面など多くの悩みを抱えます。
結果として、心の病気の発症率は
・適応障害 30~40%
・うつ病 20%
と非常に多い。
しかし、そんな心の悩みに担当医はほとんど気づいておらず
精神腫瘍医など適切な処置を受けることができていません。
2019年1月、米ペンシルベニア州立大学がん研究所は865万人のがん患者のデータを分析し、
と発表しました。
「病は気から、健康も気から」
まずはがんを治すことが重要であり、心の問題は後回し。
そんな傾向もあるかもしれませんが、心の問題も治療と同様に重要です。
1981年の米国医師Spiegelhは乳がん患者を対象にサポートグループ(がん患者が体験や感情をお互いに話し合う)の有無で比較したところ生存期間が18ヶ月有意に延長したと報告。
また、治験の最終段階では、開発中の薬と偽薬を患者に伝えずに投与するプラセボ試験を行います。実は偽薬でも「これは薬だ」と思うと、意外に効くことが多いのです。
精神医療はカウンセリングや投薬が中心です。
最近では、エビデンスレベルは低いものの、
クローズアップ現代でホスピタルアート。
よしもと興業と大阪国際がんセンターはお笑い。
他にもアロマ・園芸・アニマルなど様々な研究がされています。
精神的安定による薬剤使用頻度の減少、術後や化学療法中の患者状態の改善、入院期間の短縮など、生活の質改善だけでなく、医療費削減にもつながるのかもしれません。
「兵庫から世界に発信! がん患者相談支援・研究センター構想」
2019年、兵庫県はがん対策条例を成立させました。
条例作って終わり。ではなく、県民に対して具体的なサービスを提供していく必要があります。
そこで遅れている心のケアでダントツ日本一を目指します。
1.デザインと居心地にこだわった患者目線の施設
全国にあるがん相談支援センターは無機質で病院の一角にあります。
気軽に足を運べないし、落ち着いて相談、心の問題を吐露する環境ではありません。従来の相談支援センターがあまり利用されていないのはここに1つの要因があります。
デザインや環境、居心地は非常に重要です。
オルデンバーグが提唱したサードプレイス(スターバックスのコンセプト)を目指します。実はマギーズの要件もサードプレイス8か条に驚くほど共通点があります。
イメージはスタバながん相談支援センター
2.全額をふるさと納税で調達
1つ作るだけなら気合と根性で何とかなりますが、他の地域も展開できる発展性が欲しい。ここで問題なのは予算。予算の少ない他の自治体でもまね出来る財源確保策。
それがふるさと納税。
以前から病院や学校はふるさと納税を獲得する絶好のテーマと提言しています。
例えば、
設計・建築 隈研吾氏・安藤忠雄氏
運営費用 楽天三木谷社長・SBI北尾社長(共に兵庫県出身)
返礼品競争でオンラインショッピング化しているふるさと納税ですが、
本来の趣旨はこのような事業です。
目指せ総務大臣賞!
3.研究開発拠点
アートや動物、アロマに笑い、EMDRと様々な研究事例を挙げました。
保険適用のエビデンスレベルは予算的にも到底無理。
でも、現場では「これって効果あるぞ。。。」というのは見聞きします。
そこで、当センターを研究開発の拠点とし、神戸医療産業都市を活用して研究者・企業の集積を図ります。
兵庫県に学会事務局があるEMDR(眼球運動でPTSD治療)など、精神医療の分野で発展途上の治療方法もあります。
自治体の一般予算でこのような支援メニューにいれるべきかどうか?
その際の費用対効果を検証する際のデータをまずは目標に。
4.万博を契機に世界に展開
2025年、大阪万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」
当センターや小児がん陽子線センターを兵庫パビリオンにします。
・超高齢化社会の課題先進国にっぽん
・がん患者100万人大国にっぽん
が、がんと共生する社会を万博で世界に発信し、世界展開。
戦略コンサルティング会社マッキンゼー神戸からプロボノ支援を受けて
・支援センターのあり方
・センター作り方教科書
・世界拠点でケース共有
日本の家芸はカイゼン。マギーズを参考にしながらも、新しい・最善の相談支援サービスの構築を行います。
現在も勉強・調査中ですが、こんなイメージで現在考えています。
また、がん患者だけでなく、児童虐待やDV、性的被害や自然災害などのグリーフケアなどもまだまだ支援がなされていません。
様々なアイデアやこんな本・論文読んでみて!
というのがありました是非メールください。