忘れちゃいけないのよねぇ。
こんだけ安全教育やってるけどさぁ、そーいえば最近何もないねぇ、いいことだねぇ、ズズズ( ^^)_旦~~ みたいな気分でいたんだよねぇ。
はい、けが人出ました。
甲板上で、一番事故率高いやつ。
係留策にはねられてボラード(係留策を留めるための鉄製の器具:係留柱)に足を強打、そのまま病院へ。
案の定、すねの骨2か所、きれいに折れてましたとさ。
実はこの事故、昨日の早朝(日本時間3時過ぎ)に起きてね、こぐ指示/対応しながら動いてたのよ。
本船、現地、保険関係、社内、などなど。
場所はカナダ。最近カナダ絡み多いな?(笑)
いつもより画像ちちゃめにしてます。こんなの大きい画像で見たくあるまい?(載せんなっての)
ん~、ケガも気になるが、これ既定の作業着じゃないな?おまけに靴下履いてないぞ?
(靴下脱がせたわけじゃなくて、別の安全靴履いてる画像でも靴下履いてなかったからね)
確かにこの船は最近日本には戻ってきてないから安全教育がおろそかになってたかもしれんけどなぁ。
乗船前教育だけじゃなく、毎月毎月、安全会議でこういう事故多いよって話してるはずなんだが。
少なくとも本船からのレポートには、そういうミーティングしてるって書いてあったしな。
結局おざなりだったんだろうなぁ。
ロープシフト(本船と岸壁の位置を係留策の伸縮で調整しなおすこと)の作業中にロープにはじかれたみたい。
こんな感じで立ってたんだね。目の前の器具がボラードだよ。
左足元のロープ:係留策にはじかれて、ボラードに打ち付けられ、
左足をボラードに強打した、ということのようだな。
係留策の事故ってホント多いの。
神戸港では、これにはじかれて首チョンパになった人いるよ。首は後で海で見つかったとか。
(乗組員が助けに行ったときは、胴体が甲板上に倒れてたそうな)
巻き込まれて腕や足を失った人もいるし、
以前、うちの一等航海士もシフト中に背後からはじかれて首を強打、声帯を失ったからねぇ。
ひも(ロープ)って弛んでる状態から張り詰めると、ものすごい力が生じるのね。
でも日ごろ普通に取り扱ってるものだから、それをついつい忘れがちなわけ。
何万トンもの船を岸壁に留めてるロープは、潮の干満や荷役による船体の浮沈でテンションが変わる。
だから当直船員は、こまめに、例えば30分に1回、全部のロープの状態を見て調整していくんだけど、
ものすごいテンションがかかることがあるわけ。
そういう時に、調整しようとしたり、またはうっかりそばを通って、いきなり切れたロープにはねられたり、
はじけたロープに叩かれたりすることが多いの。
瞬間的にかかる力は、車なんか簡単にぶっ壊れるくらいだからね。生身の人じゃたまったもんじゃないわ。
言い換えれば、今回の事故、この程度で良かったよって話。即死してもおかしくないんだもの。
ってことで、永田町からまっすぐ帰宅して、ずっと家から指示出し続けてたよ。、
今朝も土曜だけどいつも通りの時間に起きて仕事してた。幸い手術は上手く行ったみたいで、帰国許されそう。
(酷いときは長期間、Fit for flight:飛行機での帰国が認められないことがあるからねぇ。前述の一等航海士は半年ジャマイカの病院に入れられてたなぁ)
今晩の飛行機で飛んで、明日は日曜だけど配乗会社に行って、細かな指示を出すよ。
そろそろ怪獣が起きてくるから、パソコン片付けよう。≧∇≦ブハハハハハ



