ビフォア・アフター | こぐーの我楽多日記

こぐーの我楽多日記

雨にも負けて、風にも負ける。東に行って迷走し、西に戻って混乱する。ヽ(´Д`;)ノアゥア...

町中でいろんな花が咲いてきてるけど、気づいたらオフィスの蘭も蕾を付けてたよ。

たいして手入れもしてないんだけどねぇ?(こぐが知らない間にしてるのかも?)

この胡蝶蘭、もう9年咲いてるな。すごいな。

最初は1株だったのが、今や5株に。

その5つの鉢をあっちへ持って行ったり、こっちへ持ってきたり。

風に当てちゃいけないとか直射日光はいけないとか?

ほっておいた方が逞しく育つんじゃないのぉ?(笑)

 

育つっていえば、昨日午後、内航船の子がやってきたよ。

2004年生まれだってさ、うちの小僧たちより若い。(笑)

メールの件とかもいろいろ社会の常識を教えたんだけどね。

 

そもそもなんで(内航船じゃなく)外航船に乗りたいの?って聞いたら、

大きい船に乗りたい、いろんな国を見てみたい、だって。

なるほど、海外の見聞を広めたいってことなのかな?って聞いたら、

え?って。「見聞」がわからんのよ・・・。

いろんな国を見聞きしたいってことなのかな?って聞きなおしたさ。

 

そうです、っていうから、じゃあ、最近の外国のニュースで気になったことは何?って聞いたら、ん~・・・?って。

そもそもニュースは何で見聞きしてるの?って聞いたら、テレビです、と。

じゃあ昨日テレビでどんなニュースをやってた?って聞いても、答えられないわけ。

それなら、いま1ドル日本円でいくらくらいかな?って聞いたけど、それにも答えられないの。

つまり、外国に漠然と行ってみたいだけ、であって、いろんな国を知ろうとしてるわけじゃないのね。

 

それはさ、大阪市内を走るタクシーより、東京へ行く大型長距離バスの方がいいっていうのと一緒なんだよ。

ただ大きさだとか、あわよくば東京見学したい、ってだけなの。

本当(の船員)なら、東京ってどんなところなんだろう?って興味を持って、いろいろ知るべきなんだよ。

だって、その地にはその地の特色があるわけなんだから。

旨い店を知るとか、かっこいい服を売ってる店を調べる、でも構わない。

そこに興味を持って、だからそこに行きたいって思うべきなんだよ。

 

 

それから安全だとか、セキュリティ、労使、サイバーといった乗船前研修の話をして、

最後に聞いた。

君は来週船に乗ったら、その船のために何ができる?船をどのように良くしていける?と。

これ、こぐが新入社員によく聞く質問なんだけどね。

 

えっ、僕は今回機関員として乗船するんで(機関士の免許持ってるけど下積みさせるので)、

機関長や機関士の指示に従って一生懸命働くだけです、って答えたよ。

 

ん~、あのね、機関士じゃなくても、船を良い方に導くことはいくらでもできるってことを知って欲しい。

例えば、明るく振舞ってみんなを朗らかにする、だとか、ちょっとした気配りで準備を先にしておく、とか、

どんなことでもいい、自分が役に立ってる、これは人には負けない、ってものを見つけて欲しいんだ。

よく社会に初めて入ってきた子たちが、歯車として頑張ります、みたいなことをいうけど、

歯車になんかなって欲しくないんだよ。

一つの核になって欲しいんだ。

 

船だとか、会社だとか、この社会だとかは、歯車が組み合わさってできてるんじゃなく、

そういった核の重なり合い(それも少しずつずれている)でできてるって考えて欲しいんだ。

だからお互いに、補い合うことができるし、他の核に影響を受けたり与えたりもできるんだよ。

 

今までは船に乗るのはトレーニングだった、そうだよね?

でも来週からは船に乗るのは仕事だ。

みんなそういう目で君を見る。だから君は(まだモノを知らないんだから)学ぶと同時に働かなきゃいけない。

そのときに、人にいわれて動くんじゃなく、自分で考えて動けるように、

多分、こういう指示が出るぞ、だから自分はこういう準備をしておこう、周りの人にも、指示が出るぞって教えてあげよう、って、

そういうふうに動ける船員になって欲しいんだ。

 

会社や船が、君に何かをしてくれるんじゃない、

君が会社や船に対して、何ができるのか、何をするのか、を常に意識して欲しいんだ。

 

今月初めに下のフロア(内航船の会社)に入った船員の卵は、君を含めて10人くらいだって聞いてる。

多分そのほとんどが、君と同じような考え方をしているんだと思う。

でも、今日君は、他の考え方があることを知った。興味を持つことが大事ということも知った。

つまり今の君は、一緒に入った仲間に対して、一歩も二歩も先を進んでるっていう状態になった。

そのことに自信を持って、来週からさらに研鑽を積んで欲しい。

 

最初の初歩的な指導が1時間、乗船前研修が約3時間半、午後のほとんどが彼のために潰れちゃったけど、

彼がこれで立派な船員(の卵)になって、もしその気があるのなら、外航船員に転換してくれると嬉しいなぁ。

 

最後に、ありがとうございました、それで、あの、「研鑽」って何ですか?って聞かれたけどさ。≧∇≦ブハハハハハ