帰国したんで、このネタ披露しようかなぁと。

こぐが乗ってた船は載貨重量8万8千トン。結構大きな船でした。

毎朝目が覚めると、先ず船橋に行き全体を見渡し、それから甲板を一回り歩くのが日課です。

 

舳先の前には、海軍の艦艇が何隻もいますね。

一般商船はあまりしませんが、こうやって岸壁から横に何隻か係留することをバンキングっていいます。

2隻ならダブルバンキング、3隻ならトリプルバンキングですね。

我が国の海自艦艇もバンキングしてるのを見ます。

 

電子海図で見ると、こぐたちの船が着岸していたのは、長江の入り口辺り。

画面中央チョット下の部分です。向かい側に小さな島と大きな島が見えます。

島というか、三角州なんですけどね。

ここには造船所がいっぱいあります。

上海の中心部は、もう少し上流から南に流れる黄浦っていう川があって、その川沿いになりますよ。

 

本船の舳先は128度ですね。

 

これ、船舶識別のための機器で、AISっていいます。

Automatic identification system(船舶自動識別装置)ですね。

ん?128度方向には船がいないことになってますね?

 

これは、軍の艦艇は一般商船ではないからなんです。

つまり、自分がどこにいるか識別されてしまうのはデメリットだからなんですね。

わざわざステルスにしてるのに、識別信号出してたらアホみたいなもんでしょ?わら

 

日本の護衛艦は識別信号が出したり消したりできるようになってるようで、

普段の航行時は識別信号出してますね。衝突の危険を防ぐ意味なのかな?

地元の走水辺り(浦賀水道)や、神戸の川崎重工で潜水艦を見ますが、

あれらもAIS積んでるんでしょうか?どうなんでしょう亀さん?

 

ところで、艦艇がいない(見えない)状態になってるのは不思議ではないのですが、

こぐ、すごいことに気付いてしまいました。

 

これ、電子海図を拡大(レンジを近距離に)したものです。

左上の方に本船と岸壁が映ってます。

んが、本船の前には船が映ってないどころか、岸壁がありません?

電子海図にはレーダー情報が入るので、艦艇であっても(レーダーに映る限り)認識されます。

でも、見てください。艦艇も岸壁も何も映ってません。

ついでにいいますが、電子海図も最新版が常に更新ダウンロードされるようになってます。

新しくできた岸壁だから映ってないのかも?なんてことはないんです。

 

これねぇ、こぐたち一般商船からいうと由々しき事態なんですね。

もしも視界制限状態になったとして、電子海図トレーダー見ながら、

岸壁を離れて直進したとしたら、目の前の艦艇に突っ込んじゃうわけです。

いやいやその前に、目の前の岸壁に突っ込んじゃいますね。

 

つまりこの電子海図じゃ意味がないってことなんです。

それにしても、どうやって岸壁を消すんだろう?はて?

艦艇はステルスにするっていう手があるんでしょうが、この距離ならレーダーでは認識するだろうしなぁ?

 

如何にもこの国ならありそう、な出来事でした。

電子海図にもレーダーにも映らない岸壁では、水兵さんが朝礼中。

何か、やらかしちゃったのか、走らされてる水兵さんが数人いましたよ。(笑)

 

さて、それじゃこぐ合同面談会に行ってきます。

未來の航海士1名、未来の機関士3名欲しいなぁ。最近船員のなり手が少ないんですよ。

お子さんがいらっしゃる御父母様、ぜひお子さんに船乗りを勧めていただけませんか?