人じゃないので、船籍変更といいますね。
あ、でも人でも、人籍変更とはいわないね?
えっと、何度も何度も書いてますけど、
日本で見かける外航船、日本籍の船ってあんまりいないです。
便宜置籍国っていう、外国の船籍になってます。
だから会社も日本の会社のままじゃ所有できないので、
外国法人を作って(書類上だけね)、そこが所有してる形になります。
ええ、税金対策です。≧∇≦ブハハハハハ
この10年くらい、それでも日本籍船が増えてきたほうなんですよ。
うちにも次のドックで、外国籍から日本籍に替える船がいます。
これね~、業界では国策だっていわれてますね。ホントはどうだか知らないけど。
外国籍の船じゃ、いざっていう時使えないんですよね。
国が徴用できないってことね。
ところが、もともと日本籍船には日本の船員しか乗れなかった経緯があって、
25年くらい前?にマルシップっていう、日本籍でも外国船員が乗れるシステムができて、
いまは、全員外国船員でもよいっていうシステムが成り立ってます。
もちろん外国の船員は全員日本の免状を取ります。
車の免許と一緒で、講習受けて保有免状を書き換えるんです。
だって日本語で書かれた試験受けられないじゃん?
マルシップってのは造語ね。
日本の船は、○○丸ってのが多いから、それと英語のシップを合わせてマルシップ。
内航船は内航二法っていう法律に守られて(日本人船員の権利が)るから、
外国人乗せられないんですね。
けど慢性的に船員不足で困ってるんです。
何処の会社も、船はあるけど人がいないっていう感じ。
働いている人の年齢も、定年って何歳なの??みたいな世界ですよ。
だからよその会社はどうか知らないけど、うちは結構事故あります。
毎日新聞で高齢者ドライバーによる事故って見かけない日ないでしょ?
一緒ですわ。
外航のこぐからしたら信じられないようなね。
ブイ(浮標)を間違えて進路変えて座礁しちゃったとか、
燃料タンクのアラームがうるさいからと止めていて、海苔を養殖している湾内で燃料を海にこぼしちゃったとか、
スマホ見てて防波堤に突っ込んじゃったとかね。
そういう船員さんは、退職していくわけですが、人が足りないから他の会社ですぐ雇ってもらえるんです。
内航の世界にも安全管理規則/手順ってのが浸透しつつありますけど、
リスクマネジメントとか、ダメプリ、ヒヤリハット以前の問題が多いように感じてます。
高齢化だけの問題じゃないですね。
会社と船員双方、事故は起こさないっていう強い意識がないと、いつかでかい事故が起きる気がしてます。
相変わらずこの国は、でかい事故が起きないと対策立てないからね。
