
日本の造船所は、中を撮影しちゃいけないところが多いんで、ちょっと一部の風景でも。
一番端(ここには写ってない右手の2キロくらい先)から、鉄板を切る工場、
溶接する工場、部品を作る工場、ってな感じでやってきて、ここらが組み立てる工場なのだ。
自分たちの船から見た風景ね。

正面?見たところ。左手のドックで組み立てるブロックっていわれる部品?部分?が並べてある。
なんで写真撮っちゃいけないところが多いかっていうと、軍艦作ってたりするからだな。
あと、技術とか工法とか、わかる人が見ると、結構シークレットがあるらしい。
ここも一応日本の造船所なんだけどね。

ドック部分ね、最後に水を入れて船進水するところ。隻半分造ってた。
この1隻が大まかにいうと6~7個くらいのブロックをくっつけてできてるよ。
ドックの向こう側に、船橋部分のブロックを作ってるのが見えるね。

その左側の船に、船橋部分のブロックをくっつける作業してた。
大型のケーソン(海上クレーン)で吊り上げて、2日かけて接近/搭載してたな。

何しろ吊り上げてるケーソンが揺れるからね。
あ、ちょっとずれちゃった?なんての許されないからものすごく慎重なの。
電車の連結とは話が違うんだわ。
間もなく搭載完了するところね。

あとちょっとで載っかります。パチパチパチ。
スコール上がったところで、ちょうど虹も出てきた。

自分たちの船、いっぱい柱が立ってるのは材木を積む船だから。
なのに処女航海の荷物はルチルだという・・・。
ルチルってのは、めちゃくちゃ高い、いわゆる希少金属ね。船倉がきれいだから積みやすいわけ。
船倉掃除はホント大変。乗組員がやるんだけど全部やると3日くらいかかる。
その代わり15万円くらいもらえるけど。

お隣さん。変わった船首形状だな。
これだと風の抵抗が少ないらしい。風の抵抗ってバカにできなくて、すぐ速力も1ノットとか変わるからね。
時速13ノット(時速24キロ)くらいの船にとって1ノットってのはでかいんだわ。
もちろん燃料消費量も全然違うよ。
これくらいの船で1日重油18トンくらい使うけど、風の抵抗少なければ1トンは違うからね。
値段にすると凡そ5万円。
コストもさることながら、積む容量を減らせるってことは、それだけ荷物を積めるってことだからね。
コンテナ船だと1日60トンくらい使う。スピード命だから。
この船で横浜~サンフランシスコが3週間のところ、10日くらいで着くって感じ。
こぐがよく行ってたスーパーケープっていうでっかい鉄鉱石の船だと、燃料をいっぺんに6000トン積んでたなぁ。
ドラム缶約3万本分ね。日本~ブラジルの往復分(約3か月)だったかな。
まぁね、何もかも規模が違うのよね。ホント。