
雨が蕭蕭と降り続けておるのよね。
雪じゃないだけましか。冬の北陸だわ。
傘持ってると甲板上で仕事にならんから、
カッパ着てやってんの。
そういえば制服系の職業って、傘禁止が多いな?
制服に傘は似合わないからだな、たぶん。
一通り外の仕事終わって、中入るとホッとするわ。
但しアッパーデッキ上の話ね。
機関室に入ると、また別の問題があるのだ。
熱い、重油臭い、換気エアーが強すぎる、などなど。
極めつけは、機関室内って多層構造になってるんだけど、
床が鉄板じゃなくてグレーチング(格子だな)の箇所が多いんで、
上の方にいても、船底まで見えるのだ。
これは怖いよぉ。こぐは高所恐怖症じゃないと思うけど、
背筋がぞぞっとするもの。
それとさ、例えば座礁とか衝突で穴空いたとするじゃん。
そうすると、隔壁閉鎖っていって機関室、外から締め切られちゃうのね。
船沈むよりその方がましって、最小限のダメージで止めようとするわけ。
昔だと機関部員にとっては、そのまま機関室が棺桶になっちゃうわけですな。
まあ現代においてはそんなことはないわけで、
エスケープトランクっていう、機関室から逃げ出す別のルートがあるわけ。
それが画像のトンネルだわ。
船底からアッパーデッキまで垂直な梯子で逃げられるようになってるよ。
これ約20mね。これ下見ると怖いよぉ。
おまけに1m四方程度のトンネルだし、
本番には下から水が迫ってくるわけだし、
我先に逃げようとすると、全員共倒れになったり、
途中で誤って落ちたら、もちろん下も巻き添えになるんで、
ヘラヘラ笑ってられる代物じゃないのだ。
そんでもってこぐの仕事のひとつに、このトンネルの整備状況のチェックもあるのだな。
上から下まで、いや下から上まで、きっちり見るわ。
誰か、こぐの仕事やってみたい人はいるかな?ププ(  ̄▽ ̄)