
夏には、お化け屋敷とか、怪奇特集とかにぎやかだけど、
秋とか冬場にはやらないね、なんでだろうね?
寒いのに、それ以上寒い思いをすることはない、ってことなのかな?
こぐはさ、オドロオドロシイものとは無縁の、普通の子ども時代を送ったのね。
それが船の学校に入ってから、ちょっと様子が変わったわけよ。
全寮制男子校の寮って、生活臭もすごいんだけど(当時は気づかなかったけど)、
まあ、いろいろあるわけよね。あ、でも、全寮制女子高の寮のほうが、もっといろいろありそうだな?
で、ムーの世界の人もいれば、いろいろ変わった方がいるわけですな。
そして、人間じゃない方も住んでるわけなんだよね。
こぐは、そういうものは信じない人だったのね。でも、見てしまったら、やっぱり信じざるを得ないわな。
霊能力が強いわけでもない、こぐも、あの夏の夜、ついに見てしまったのよ。
もともと、寮には、霊がいるとかで、お札が貼ってある部屋とかあるんだよね。
それ見るだけでも気持ち悪いんだけどさ。
お払い師に来てもらったら、生霊だから、退治できないといわれたらしい。
代々上級生にやられた下級生や、いじめにあった人の怨念だっていうのね。
その日、こぐは友達の部屋で、いつものように馬鹿話をしていたわけ。
下級生の寮は10時が消灯で、当時はこぐも9時には寝てなかったのね。
そしたら、その部屋のNっていう相方(二人部屋だったから)が、
「こぐ、さっきSの背中に霊がくっついていた。そのまま部屋に帰って行ったぞ」
っていうわけよ。
Sってのは、こぐの相方なんだよね。
このNってのは同級生の間で、ものすごい霊能力が強いっていわれてたのね。
そのせいか、ちょっとおかしくなっちゃって、中途退学しちゃったんだけどさ。
なんとタイミングの悪いことに消灯になったんで、おっかなびっくり部屋に戻ったわけよ。
そしたらさ、机の前に窓に向いて座ってたSの背中に、それはいたよ・・・。
まるでおんぶしているかのように・・・。
もう声も出なかったけど、そのこぐの気配を察したのか、それ、振り向きやがった。
なんていうのかな、アニメの宇宙人のような目つき?
ちゃんと服着てるし、人間だったことが分かるんだわ。
もう、こぐ、ムンクの叫び状態だわ。
そんで、ベッドが二段ベッドなんだよね。こぐ、上なわけ。
下の段に、それがいると思うと・・・一晩寝れなかったよ。
Sには次の日にいった。
あの顔は、一生忘れられないわ。
それから、しばしば、そういうものを見るようになっちゃったよ・・・・。((((;゜Д゜)))ガクブル
なんか影響を受けたのかもね・・・。
おかげで、同じく全く霊感のなかったららりんまで、結婚後に、そういうの見たりするようになっちゃったんだわ。
恐いですねぇ~(淀川長治の口調で・・・茶化しでもしないと、やってられん・・・)