乗務日記【2011年05月28日】 | バス運転士の“公私混同”&“本音と建前”日記

バス運転士の“公私混同”&“本音と建前”日記

地球1周分の距離を『約2年』という歳月をかけて路線バスで走る運転士である富蔵(とみぞう)が“公と私を混同して綴った物”を記事として公開させていただいております。

■乗務年月日及び曜日
2011年05月28日(土)
■天候

■本日走行距離
約67.2km
■本年累積走行距離
約8368.3km
■道路混雑状況
良好
■車内混雑状況
混雑無し
■乗務車両型式
①PKG-LV234L2(ノンステップ)
②PA-KR234J1改(ワンステップ)
■車両状況
異状無し
■燃料給油の有無
無し
■運行状況(早出庫及び入庫遅れや増減回等)
異状無し
■遺失物の有無
有り[鞄]→本人確認後に引き渡し済み
■勤務
本務(予備勤務中に貸切乗務有り)
■出庫(乗務員交代)時刻
5:38
■入庫(乗務員交代)時刻
15:15
※出庫(乗務員交代)時刻から入庫(乗務員交代)時刻までの間には中休が最大で二回含まれている場合がございます。また、乗務の他に予備勤務として車庫整理や増便対応や車検回送やバス停清掃等をしている場合もございます。
■中休の回数
1回
■自己採点
悪☆★☆☆☆良

■表題
①久し振りのトラブル発生
②気分は観光バス運転士!
人生は良い事が有れば悪い事も有るものだ!
■本文
出庫点呼の際に点呼執行者から濃霧警報が出ている。水溜まりが出来ているので泥跳ねをしないようにと言われました。

◇1本目(5時間12分)
某駅へ回送出庫。
区間便を運行する為に某駅へ向かう。起点発車時から遅れるのは嫌なので早めに到着するように出庫しました。某駅に差し掛かるとバスベイが切ってあるバス停の手前に2tトラックが停まっていました。ゆっくりと進入して左ミラーで確認しながら車体が抜けた所でハンドルを切ったもののケツが残って斜めに停めざるをえない状態になってしまいました。発車時間まで4分弱もあったので気まずかったが仕方がないと考えて発車時間になるのを待っていると後続の2tトラックが自車の側方を通過出来ない(中央分離帯も有るし)事にイライラしてクラクションを鳴らしてきました。どうしようもないので我慢して待つも再度鳴らされました。少しでも努力をしようとガードレールが有るので前へ出し過ぎると前ドアがガードレールで塞がって乗車出来なくなるのですが幸いにもノンステップ車で前ドアが観音開きで大きなタイプの車両だったので前ドアの半分が残るまで前へ出す。何とか側方を通過出来た後続の2tトラックのドライバーは通過時に富蔵に睨んできました。俺が悪いわけじゃないのになぁ。と思いつつ睨むまではいかないまでも見返しました。続いて側方を通過した乗用車は横に止まって助手席に座るお世辞にも綺麗とは言えないオバサンが凄い形相で睨んできました。汚い顔が更に汚いぞ!残念!と流した瞬間に気持ちを入れ換えて引き続き待とうとしたら次は1分以上もクラクションを鳴らされ続けて精神的に参る寸前になったところで駐車していた2tトラックが後退と前進を繰り返して側方を通過して行きました。やたらと長く感じた発車時刻になって結局はお客様ゼロで発車しました。いつもならば早発防止の為に30秒ほど引っ張ってから発車しているのですが我慢の限界に達していたので00秒定時に発車しました。第二主要停留所まで6分も所要が有るので法定速度40km/hに対して30km/hを維持して走っていると後続のダンプカーが片目を出してクラクションまで鳴らして煽ってきました。早朝からウザイなぁ~(-_-#)と思いながらも屈せずに走り続けて信号待ちの際にダンプカーからドライバーが降りました。何か言われるなと思ったら案の定、ご丁寧に雨が降っているのにもかかわらず傘もささずに自車へ向かってきて運転席の窓を叩きました。開けると「おいっ!ずーっと20km/hで走られたらかなわねぇよ!時間調整をするなら停まってやれよ!」と言われました。20km/hじゃなくて30km/hだし早発するわけにもいかないしでその後は35km/hまで上げて走るとすぐにダンプカーは右折していきました。一連の出来事でかなりイライラしたし精神的に参っていたが何とか落ち着きを取り戻して運行を続けて終点某駅には1分早く到着して巻きは3分。
別系統に化けて某駅へ向かう。お客様は少ない上に道路状況は良好で終点某駅には4分早く到着して巻きは10分。
長距離路線区間便に化けて某所へ向かう。所要が盛られていなかったので最大遅延は3分で運行。オーバーパスを走行中にビル群を見ると濃霧警報通りで霧に覆われていました。道路状況は良好だったのでようやく後半で遅延回復に成功して終点某所には2分早く到着して巻きは13分。一服してほぼ完全に精神的に落ち着きを取り戻しました。
再び某駅へ向かう。相変わらず道路状況は良好でお客様も少なく終点某駅には4分早く到着して巻きは15分。
別系統に化けて某所へ向かう。とても美人な女性から乗車時に元気よく「お願いします!」と言われて朝の嫌な事をチャラにしようと決意しました(笑)。その女性は降車時に何とか聞き取れるぐらいの小さな声でしたが「ありがとうございました。」と言いながらミラー越しに会釈までされて更にテンションアップ。自分でバスを買って、あの女性の為だけに毎日無料で送迎させていただきたいぐらいの気持ちになりました(笑)。その後は片側一車線の交差点を通過した直後に対向右折の2tトラックが中央線をはみ出して止まっていた為に通過出来なくなり停車したりと嫌な出来事も有りましたが我慢我慢でやり過ごす。その後は主要停留所である某駅で時間調整の為に停車していたら左最前列に座る男性から「そこに忘れ物みたいな鞄が有るけど…。」と言われて見ると確かに周りには誰にもいないのに優先席に鞄が置いてあったのでお礼を言いながら取りに行き預かりました。片側一車線の十字路交差点で対向車線が右折車で詰まっていたので横断歩行者がいないのを確認してから対向右折車に進路を譲りました。まだ対向右折車は続いていましたが全ての車に譲るわけにはいかないので進むと右折車の先頭の車の横を通過する時に手を振られているのに気付いて見ると昨日の出勤時に乗ってきたYちゃんでした。終点某所には2分早く到着して巻きは12分。
某駅へ向かう。運行状況は極めて良好で終点某駅には3分早く到着して巻きは15分。営業所から車載の携帯電話に着信があり忘れ物の鞄が無いかどうかの問い合わせでした。有る旨を伝えて中身の確認をして保険証が入っていたので名前を照らし合わせると間違い無く問い合わせの鞄と同じと確認しました。落とし主に到着時刻を伝えているので主要停留所某駅で取りに来られるかもしれないから来たら名前を確認して渡してあげて!と言われました。
再び同じ某所へ向かう。乗務員交代を控えていたので遅れまいと必死で走るも信号サイクルには上手くのれない上に忘れ物の鞄を落とし主に渡したりしているうちに遅延は増大しつつも何とか頑張って終点某所には定時に到着して交代出来ました。
某所で乗務員交代。

~中休(1時間10分)~
入庫点呼を受けた後で操車担当から1本目での出来事に対する軽い事情聴取を受けました。社番を書くなどして控えたダンプカーのドライバーから営業所に電話が有ったようです。折り返し電話を掛け直しているのを横で聞いていましたが事情を説明すると最終的には笑いながらフレンドリーに話していました。長いクラクションはバスに対して鳴らしたのではなく駐車していた2tトラックに対して鳴らしていたとの事でしたが道路が空いているのにもかかわらずバスが低速で走っているのは嫌がらせだと誤解されていたようです。富蔵としては誤解をされてしまったのは遺憾ですが誤解を招くような事をしてしまったのは事実ですし後続の様子を見て乗られるお客様がいなくてもバス停に停まって後続車を先に行かせていればこんな事にはならなかったし公共交通機関であるバスを運転しているんだから時間に忠実に運行する為には仕方無いという優先意識が有ったのも事実で反省する所存です。上司に謝りに行って話が終わった後は喫煙所で同僚に愚痴を話してとてもスッキリしましたし班長から「富蔵が悪いわけじゃないんだから気にするな!」と言ってもらえて救われました。

◇2本目(3時間15分)※予備勤務。予備勤務内で貸切乗務有り。
気分を変えて予備勤務に入る。生憎の雨模様の中での後退誘導ではありましたが22日に依頼された貸切乗務を控えてテンションは高めでした。通常の契約輸送の増便という形ですがフロントガラスと左側面の方向幕の下のガラス面に○○○○○様という団体名と会社名が書かれた紙を貼って関係者以外は乗れないという貸切でした。貸切のお客様への案内兼運行調整の為の事務員を乗せて某駅へ出庫して某駅と某所の短距離を2往復しました。復路は回送です。1周目は6名ほどの乗車でしたが2周目は立客が出るほど大勢乗られました。車両自体も路線バスタイプだし立ち客がいたので観光バスとは似ても似つかないですがお客様の団体名が書かれた紙を貼っているしで気分だけは観光バス運転士でした。

そんなこんなで一日の始まりは最悪でしたし事務員に迷惑を掛けてしまいましたが上司である助役からは怒られなくて良かったしレアな仕事も出来てやりがいを感じられた一日となりました。