内定記念日〜二周年〜 | バス運転士の“公私混同”&“本音と建前”日記

バス運転士の“公私混同”&“本音と建前”日記

地球1周分の距離を『約2年』という歳月をかけて路線バスで走る運転士である富蔵(とみぞう)が“公と私を混同して綴った物”を記事として公開させていただいております。

本日、5月28日は富蔵にとって一生忘れもしない記念日。今の会社から内定を貰った日。

二年前の今日の夕方、人事担当から携帯に電話が掛かってきたんです。
人事担当者の「富蔵さん、選考の結果、内定です。入社の意思にお変わりはありませんか?」というような事を言われた言葉に耳を疑って「本当ですか?」と聞き返したのを覚えています。

何度もバス会社の採用試験を受けても不採用の連続で「これで最後にしよう。駄目だったらキッパリ諦めて別の道を探そう。」と言ってみれば最後のチャンスでもありました。そんな最後のチャンスだっただけに嬉しさは言葉で表現出来ません。

当時を振り返ると…憧れ続けたバスの運転士になれる事、誰もが知っている会社のバスを運転出来る事、憧れ続けた制服制帽を着用出来る事、今までとは違い、雇用が安定している正社員として働ける事だけに興奮していただけでした。

入社してからはバスの運転士になりたいと思い始めた時から分かっていたはずの責任の重さは実際にはとても些細な物で、業務に就いてからは想像していた物とは比べ物にならないほどの責任の重さに重圧感を感じました。端から見るほど楽でも簡単でもない仕事内容に苦労しました。少なからず自信を持っていた運転技術をことごとく否定されて悔しかった事も多々ありました。
ただ確実に言える事は今まで一度たりとも辞めたいと思った事が無い事。辛い事は数々ありました。ただ、楽しい事や遣り甲斐や充実感や誇りに思う気持ちが常に上回っていたんですね。

バスの運転の仕方は乗用車やトラックとは全然違います。タイヤの位置が違うとかケツが振るとか外面は勿論の事、精神的な部分等の内面を本当の意味で叩き込まれました。今の富蔵があるのも先生や班長のおかげであると感謝しています。


定年退職するその日まで勤める事が出来るならば、まだあと数十年は軽くあるわけですが、いつまでたっても、明日からバスの運転が出来なくなる(仕事が続けられなくなる)かもしれないという危険性を常に背負っている事は決して避ける事が出来ません。自ら掴んだ夢を自らの手で壊さぬようこれからも自分の仕事に真正面から向き合っていきたいと思います。

ご清聴ありがとうございました。