１９５９年 キャデラック ６２ コンバーチブルの整備を少し紹介したいと思います
この車両は当社のお客様が他店にて購入→当社にレストア依頼
という形でした
(随時、こういったレストア等受け付けていますので、気になる方は下記まで気軽にご連絡ください)
○○様は数台当社にて車両購入して頂いている常連さんで御座います
そんな○○様、ネットを見ていて、たまたまこの車両を発見！→即買い！だった様です
そして当社に入庫
この車両、アメリカより入国後、まだ日本にて登録をしていない車両でした
ですのでピンクスリップ等の書類をもろもろ受け取り、現車チェックです
とりあえずエンジンは快調な様ですので早速試乗点検です
・・・・・
とりあえず、凄い煙が出て、凄い振動が出たので１ｋｍも試乗せず早速ピットインです笑
デカイ・・・
電装系統も各部操作し、悪い所をはじき出していきます
室内はドームランプとスピードメーターしか動作は無く、なかなかヘビーな雰囲気です
まずは普通に乗れる様に整備です笑 (クラシックカーはいつもここからです笑)
まずはオイル漏れの原因、ヘッドカバーのガスケット交換からです
内部は凄く綺麗でオーバーホール済みのようです
そして定番のブレーキ周り
ウゲッ
ウゲゲッ
固着に液漏れ4箇所すべてダメでした
この車両しばらく乗っていなかった様です
切れていたブレーキホースもＮＥＷです
そしてアメリカ人の発想の飛躍を垣間見た コレ・・・・・
ここはプロペラシャフトの「センターサポート」という所です
簡単に説明しますと、その名の通り、２分割のプロペラシャフトの真ん中を支えている大切なパーツです
ボブ 「オレのキャデラックＹＯ、センターサポート割れちゃってＹＯ、振動凄いんだＹＯ！乗ってて怖いんだＹＯ！」
ジョンソン 「じゃあＹＯ！あのよくあるインテリアとかに使ってるフックでＹＯ！割れないようにしちゃえばいいんだＹＯ」
ボブ 「こうやってダブルナットにすればＹＯ！外れないし安全だＹＯ」
・・・・・・ こんな会話が頭をよぎります。
ぜんぜん外れてるし・・・・。
振動、半端ではないし・・・・・。
ここまでやったらしっかり治して頂きたいですね
行う工程は、ほぼ一緒なのだから・・・・・・・。
試乗時の異常な振動の原因はコレでした
当社がしっかり治します
ベアリングもＮＥＷです
プロペラシャフトを外したついでに漏れがあったＡＴのリアシールも交換です
キャブレターからのガソリン漏れもあったのでオーバーホールです
ガスケットなど交換していきます
フロートのドロップなども計測していきます
こういうゴミが後々、悪さを始めます
発電しないジェネレーター
いつもお世話になっている電装ショップにてリビルトです
そしてパワステポンプもブロー気味
これはオーナー様が中古のパワステポンプを持っていたので、
それと交換しました
(オーナ様、59キャデの390エンジンも、もう１機持っています)
そして動かない燃料ゲージ修理です
燃料タンクを外します
ゲージが動かない原因はこのフロート(浮き)がガソリンを吸い、本来であれば浮いていなければいけない所、沈んでしまっていました
(左→新品フロート 右→付いてたフロート)
もちろんセンディングユニットごとＮＥＷに交換です
ばっちり治りました
このフロート、僕には「スポンジボブ」にしか見えません
さて続いてはワイパーです
ワイパーが作動すると数回でワイパーがクルリと反転してしまいます
このワイパーアームガイドが減っているとそのような症状になるようです
新品ガイドに交換です
見るからに減っています
片側に関しては、もはやガイドすら付いていませんでした
そして定期的に止まってしまうワイパーモーター
ばらして修理します
そして傷付いたガラスも修理です
合計8本です
かなり深いものも御座います
Before
After
外からの見栄えが良くなりました
そしてメーター修理の為ダッシュを外します
ついでに配線など要点検です
バック照明、ウインカー等、メーターの灯火系は全滅でした。
玉切れのもあるし、基盤や配線が原因のもありました
とてもデカイダッシュです
一人では運ぶ事すら困難です
そしてパワーウインドウも全て、動かない、または動きが悪かったので修理します
元気に動くようになりました
そしてコンバーチブルなのに屋根が開かなかったので修理します
スイッチ、モーター修理で治りました
やっぱりコンバーチブルはこうでないと
カッコイイですね～
59年2台はなかなか見れない光景です
ウインカーなども片側点かなかったりしたので修理です
このパーツでウインカー、ブレーキなどの電気を分配します
ベースは悪くないのでオーバーホールで完治しました
そしてバックランプも点かず・・・・・
ここが悪さしていました
そしてムーンアイズ様にミラーをオーダーして装着です
いつも迅速、丁寧な対応ほんと感謝です
これで右後方の視界も良好になりました
他にもこういう細かい・・・・
オイル漏れを治したり・・・・
ワイパージョイントのＣクリップが付いていなかったのでそれを付けたり・・・・
キックパネルのビスが配線の束に突き刺さっているのを処理したり・・・・
と 細かい所まで入れるとこの５倍以上の作業量があり、すべて書き出すときりが無く、短編小説なみになってしまうので今回はこの辺にしたいと思います笑
○○様、この度はレストア依頼有難う御座いました
このキャデラック、徐々に綺麗になるのが楽しみですね
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