【映画評】アバター:ウェイ・オブ・ウォーター 同じことの繰り返し
前作のアマゾンから舞台は南太平洋に移り、海の生き物たくさん、海っぽいおねいさんも出てきて楽しいぞ!
はっきりわかった。ジェイムズ・キャメロンという作家は(少なくとも今は)、映画というものを映像技術の展示会のように考えてる。ストーリーは映画を映画として成立させるための手段のようなものであって、とりあえず辻褄さえあっていれば良いと考えてるようにしか思えない。
だって前作と同じことの繰り返しなんだもん。
平和に暮らしてるパンドラ星人→地球人がやってきて荒らす→戦闘→パンドラ星人の勝利
一応テーマらしいものを出そうとして、やたら家族家族と連呼するが、結局子供一人死なしちゃう。
罪のない海の部族はジェイクと家族を守るために犠牲を払うことになる。
最後にジェイクが対峙するのは、またまたクオリッチ大佐。しかも丁寧にアバター化して出てくるという、お前はゾンビか?
文明に頼りすぎず自然と共生しよう、力づくで奪う者には毅然と立ち向かおう、という前作のシンプルだが深いテーマもどこへやら。完全にアトラクションと化してしまった。いやそれも映画の楽しみの一つではあるんだけど、膨大な予算はこういうものを作るために費やされたのか…と、少々寂しい気分です。