【映画評】007/ノー・タイム・トゥ・ダイ
緊急事態宣言解除のおかげか、久々に映画館に行ったら観たい映画が目白押しで、うれしい限りです。
「DUNE」とかもう始まってるんですねぇ。巨匠リドリー・スコットの「最後の決闘裁判」も気になります。
さて、「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」です。ダニエル・クレイグ演じる007はこれで最後。従来の007シリーズが一話完結であったのを覆し、ダニエル007は物語に継続性があったのが大きな特徴である、とすると、今回はそのダニエル007になんらかの決着が着くものと予想されます。
その決着の内容はネタバレになるので書きませんが…
あー、これは、 アナ・デ・アルマス話題になるわ。だって、そこぐらいしか爽快感のあるシーン無いんだもん!
アナ・デ・アルマス演じるパロマが、ドレス姿でその長い脚を振り回して悪人をバッタバッタと蹴り倒すシーンは実にお見事。
ダニエル007も15年経ち、主要キャストがみんな年取っちゃった(キュートだったマニー・ペニーもおなか回りが… Mなんか中年そのもの。まだ2年目の新人という設定の新007はなぜかやたら貫禄あるし、最初学生みたいだったQすら、うっすらヒゲ生やして立派なおじさん)中で、唯一、若さ元気さ、そして未熟さを感じさせる、愛すべきキャラ。
でもって、それ以外は…とにかく暗い重いしんどい。アクションは派手だけど、ダニエル007のアクションの特徴でもあった、「007も割と必死」という部分が、これまではリアリティを生んでいて良かったのだけれども、今回は戦う理由が重くて、必死すぎてしまう。見ていてつらい。
まああのラストを見て、物語全体がそこへ向かっていたんだと考えれば、映画全体のトーンの重さもむべなるかな…
今回の007は、メロドラマで、悲劇で、完結編です。映画としてはまとまってたんだが、う~ん、なんか、う~ん!!
パロマ主役でスピンオフ作ってくれんかな??