先月末、古い釣り仲間から久しぶりにメールをもらった。かの友人、久しぶりに田淵義雄さんの本を読んで、で、当時田淵さんに傾倒していた(今もしている)私を思い出してくれたらしい。彼は同じ町の違う中学校で、私の中学校の同級生(釣り友達)と同じ高校で、それで知り合った。フライのキャスティングも当時彼に習った、その後の鍛錬を全くしていない為、私のフライキャスティングはまるで向上していない。渓流のルアーフィッシングもテンカラも彼に習った、キラクのテレスコピック・ロッドもスピナーの威力も。近況(釣りの)報告、相変わらずポヨンポヨンのグラス竿でスピナーをくるくる回しているとか、久しぶりにまた一緒に竿をだそうとか。田淵氏のエピゴーネンとしたらやはり金峰山川でフライだなとか。老眼が進んでからは久しく毛鉤も巻いていないくせに、この時期なら何を巻けばよいかなどと聞くと16番の「アント」と即答。16番かあ、小さいなあ、10番位なら何とか~蜘蛛にしちゃえ。
晴耕雨読ならぬ晴釣り雨読が望ましいことは言わずもがな、されど晴れたら晴れたで生活のたつきをなんとかせねばならず勢い青空の下で竿を振る機会は減りゆくばかり。満を持して組み込んだお盆休み中の渓流行だったが、天の配剤は大雨で2.5日県道通行止めによる缶詰め。タツヤさんが補給物資を届けましょうか?と言ってくれるような冴えない案配。地元本流はど茶濁り、諦めきれないT氏が支流の様子を見に行ったようだが濁りは何とかだが大増水で撤退。アルパインクライマーが身の危険を感じるのだからまあしばらくは釣りにはならないだろうなあ。
そのT氏S嬢と連れ立って渓へ行ったのが7日。楽園への道は長く険しい~実際、崩壊の進むリッジは年々どころか日に日に凶悪に。S嬢の表情が無になって30分、澄んだ水辺へ到着。何とかの一つ覚えの如くセルタ(関根チューン済・フックはがまのキジSP)をくるくる回す私。ちなみに達人・関根氏によるとスピナーはブレードが回らなくても釣れるとか。いみじくも前出の友人も同じことを以前言っていて、達人たちの辿り着く地平はおなじなのだなあ、と。ちなみに私自身は、実際にブレードが回っていたかどうかは定かではないものの、ブレードが回っていない時にバイトがあったなという感触は今のところないかな。
S嬢の釣り上げた34センチ、堂々たる尺上。
8月盛夏の渓流は終盤戦でもある、あと2か月もしないうちに今シーズンも終了、焦る焦る。魚が上を向いているのかもでT氏やS嬢の浮かべる毛鉤に(アントのパラシュート!)ストライクが連発。ならばと必殺福士バッタを投入するも、渓の周りを飛び交うフキバッタはやや小ぶりで、突っつかれるも持っていかない。早々にセルタ1番の上っ面引きにもどす。
と、ある滝壺で「鯉」級の魚影が(私以外の二人には)見えて、けっこう粘ったが食わせられず。夢のある川は健在。そのすぐ上でT氏にも軽く35センチはあろうかという良型が出てめでたくアベックホームラン達成。ここで自分が一本出せばいつぞやのタイガース張りにバックスクリーン3連発といったところだったが(相手ピッチャーはジャイアンツの槙原だったかな)横浜ファンなんで自粛。
帰宅すると台風接近中のニュース