ソドムの市 | 冨手麻妙オフィシャルブログ「とみてあみ!」

ソドムの市







パゾリーニのソドムの市。





きっとこの作品を観た多くの人は不快感をおぼえるでしょう。


残酷極まりない、地獄絵図のような日常。

変態だらけだし、

最初観たときはどうしたものかと、思ってたんだけど、

結局5、6回繰り返し観てます。



いや、それにはちゃんと理由もあって、

私が単なる変態だからとかそういうことでもなくて、


実はとある映画の撮影のときの役作りというか、勉強として繰り返し観たんです。




この映画、

なにがすごいって、


とてつもなく下品なことを、とてつもなく上品なことかのように描いてるんです。


言ってることはただひたすらに変態だしおかしな話なのに、


役者の語り口や、BGMの優雅なクラシック、
舞うように、ワルツを踊るかのように、ゆらゆらと優雅に身振り手振りでセリフを言う、

その姿は本当に貴族で優雅で上品なんです!





嗚呼もうこの映画って、一周回ってすごく上品な映画なんじゃない?と錯覚してしまうくらい。


いや、決して上品な映画なんかじゃありませんよ。








でも何度も観てしまいたくなっちゃう、


そんな映画です。




勇気がある方はぜひ。