おはようございます。
香港返還20年。
あれから20年ですか。![]()
当時、僕は北京にある対外経済貿易大学というところで、中国経済と貿易実務を学ぶ留学生。やっと、授業の課題も提出し終わって、就職のため帰国準備中でした。
ちなみに僕も日本返還20年ですので!![]()
7月1日は北京で迎えました。今でもよく覚えています。
引き出しから思わず当時の新聞を。。
1997年7月1日 南方週末
1997年7月2日 人民日報
歴史的に意味の大きい記事になるだろうと思って、当時捨てずに残していました。
香港返還。中国にとっては、100年の過去を雪辱する歴史的瞬間。
あれから、20年ですなぁ。長いような、短いような。あれから何が変わったのか。
1国2制度を50年間維持することを約束し、もうすぐ折り返し地点。
香港返還20周年の記念式典で習近平が言った「香港独立許さず」は、危機感を募らせた中共政府の焦りを象徴しています。
この20年で、中国の一人当たりのGDPは約10倍に膨れ上がりました。一方香港は約2倍です。返還当時中国の全GPDの2割近くを占めた香港は今は、3%弱、香港市場の株式の時価総額の6割は中国系企業が占めるようになったとのことです。香港の国際物流拠点としての地位も、深圳・広州の陰に押されているそうです(日経新聞より)。
一方、当時中国に返還を望んでいた、香港人の中国への帰属意識は年々下がっています。若年層に至っては「自分は中国人」と答えたのはたったの数%です。
制度を中共化しようとすればするほど、反発を生んでいます。
英国統治の100年間に高い教育レベルと民主主義を体現した香港人。
これまでのようなやり方が通じるはずはない。よく中共政府もわかっているはずです。
軍事・経済的では力を十分蓄えた中国。習近平政権この先5年の力の見せどころでもあります。
これまでの5年間の権力闘争、汚職の粛清のように、香港を圧倒的な力でねじり伏せるのでしょうか。
江沢民氏の題字「香港明天更好」(香港の明日は更に良くなるだろう)。今ではむなしく見えます。
今日も最後まで読んでいただき大変ありがとうございました。
