こんにちは。
ノーベル賞、ボブデュラン氏受賞のニュースからもうかなり経ちますが、ようやく、受賞する意思を固めたようです。
さて、法律を勉強すると、出来事を法律に当てはめて考える癖がつきます。この一件もやっぱり、法律に照らしてどうなのよ〜、って考えてしまいました。
ノーベル賞の授与、法律行為に当てはめると何になる?
今回の、ボブデュラン氏、受賞が決まってからしばらく沈黙。つまり、承諾の意思表示をしなかったんですよね。
贈与契約?、
贈与は片務契約ではありますが、当然申込みと承諾があって初めて成立するものです。
じゃ、遺贈?
遺贈は単独行為ですが、ちゃんと断ることができる規定がありますね(「遺贈の放棄」986条)。
今回の一件で初めて知りましたが、実は、ノーベル財団は一方的に受賞候補者や受賞者を決めてるみたいですね。
これでは、法律的にはまったく成立しないので、「あんたに賞を授与するよーん」って、単に寝言を言ってるに等しいお話なんです。
んで、沈黙をするボブデュラン氏に対し、
「失礼で傲慢だ!」と一喝するノーベル財団。
「すんませんでした」と受賞する意思表示をしたボブデュラン氏。
これも、もし、無理強いされた場合は、「強迫」ですね。瑕疵ある意思表示として、取り消すことができます。
最終的には大人の態度を示したボブデュラン氏。
そして、法律的には無茶苦茶なことを言って、私的自治の原則を踏みにじろうとするノーベル財団。傲慢なのはあんたの方でしょ!
個人的には、僕の青春期に、価値観の形成に多大なる影響を与えたボブデュラン氏の予期しなかったノーベル文学賞受賞、ちょっと複雑な気分ですが。やはりさすがです。70を過ぎても、健在です。
僕らに新たな気づきをあたえてくれました。
ノーベル財団は傲慢だと。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

