3月9日投稿
スエーデン国旗
青:澄んだ大空や湖を意味している。
黄:黄金に輝く太陽(自由と独立)
スエーデンの養鶏場では、卵を主食に毎日必死に働いた。朝卵約50、昼卵約50、ささみ10本、晩は卵を少なめにして約30 プラスささみ10本。これが主食であった。
養鶏場は卵の生産ではなく、ヒナを育てるところでした。従って、若オンドリは必要がなく、廃棄される運命にあったのでありがたく頂戴です。あれも神様の贈り物だったかも知れない。
5月中旬近くになると、北国のスエ-デンでも雪が消え突然夏がやってき風景に様変わりする。そこで、俺には幸運が迷い込んだ。雪が消え、畑が現れたら道路わきにはキャベツが落ちているのを発見した。俺には本当にそう見えたのだから間違いない。これは天からの恵みと思い、まるで薬のようにそのキャベツを頂いた。だから、食事は卵、ささみ、キャベツ、時々パンと山羊のミルクというメニューに代わっていった。
とにかく、金をためるのが目的だったので、食・住には金をかけない生活をした。こうなればもう執念である。金をためる唯一の方法は、稼いだ金は一切使わないこと。当たり前のことですが、なかなかできないですよね。
二ヶ月ちょっと過ぎたある日、突然胸が痛くなり、その後どうなったかわからなかった。気がついたら3日間呻いていたとのこと。そんな中、ポールが俺の面倒を見て来てくれたらしい。
もうろうとして中で、「救急車は呼ぶなよっ」とかたくなにと言い張っていたそうだ。金がかかるからである。ところが、良く考えてみるとスエーデンでは医療費が無料だったのだ。なんぼバガだべ!
真面目に考えてみると、一時的に軽度の狭心症になっていたのかもしれない。何しろ「超(鳥)コレステロール食」生活をしていたからだろう。鳥のタタリは恐ろしい。
ある日、地元のノンベー達とワインパーテーをしていた時、いつもミルクをだしてもらって世話になっているヤギにもワインの味を楽しんでもらいたいと思い、ヤギさんにも少し分けてあげた。
旨そうに飲んでいたので、もう少し飲ませてみたら喜んで全部飲んでしまったのはいいが翌朝えらい目にあった。ヤギが二日酔いなのか、よたよたしてまともに歩けない。
お世話になったヤギさん
もちろんミルクなんてまるで出してくれない。地元の連中には怒られたなー。ヤギにも済まない事をしたと思っている。
ヨーロッパでは学生は何かと優遇される。当時、アムス⇒ニューヨーク間には学生専用フライトがあり、料金は$100だった。
ヨーロッパでの学生証
そこで、 俺も何とかして学生になりたくて大芝居を打った。ノーベル賞授賞式の行われるストックのコンサートホール前はヒッチハイカーのたまり場であり、情報交換の場としてもまさにメッカだった。
ヒッチハイカーのたまり場
そこでは各大学の正式名入りレターヘッドを売っていて、俺は一番安いもの5000円で買った。大学のネームバリューで料金が違い、早慶レベルだと10,000円もしていた。俺の日給2日分にもなる。
学長の名前を聞いたら、理事長は「中曽根康弘」だとという返事。そこで、ありがたくその名前をお借りすることにした。もっともらしく見せるため、消しゴムで「中曽根康弘」という印鑑を作ってみた。最初、まともに彫ったため出来上がりを見てびっくり仰天。文字が反対に出てきたのである。当然だべ! 悪銭苦闘の連続だったがここまでのところは何とかうまく運んでいた。
大学のレターヘッドにタイプを打ち、赤と青インクを混ぜて作った朱肉で印を押したときの感激は今でも忘れられない。
大学生としての身分証明書
ストックの学生事務所では、捺印の有無を確認し、直ちに学生証を発行してくれた。終わるまで冷や汗かいていたけど、うれしかったねー。その足でアムス⇒N.Y.便を予約。本当に100ドルでした。こうなると“中曽根様様ですね。”
ストックからアムスまでのヒッチは珍道中だったが無事到着できた。今回の学生証に関しても「勉学への熱意」ということでご了承願います。
デンマーク行きのフエリーから見たスエーデン。
Good bye Sweden
コペンでは、Carlsberg(カールスバーグ) ビール工場を見学し、しこたま飲んだ。工場ツアーは英語とスペイン語グループがあったが、俺は両方に参加した。30分工場見学し、その後試飲タイムである。ビールは飲み放題でうまいソーセージのつまみもついていた。本当によく飲んだ。昼・夕食用としてビールを飲んだようなもの。
どうやってユースへ戻ったか覚えていない。翌朝はきつかったなー。スエーデンのヤギを思い出した。
デンマーク国旗
世界最古の国旗と言われています。
赤:祖国愛を意味している。
十字はキリスト教への信仰の象徴である。