最近は、あなたのことを夢に見ることもなくなってきた。長い間、心地よいような心地悪いような、悲しいような、嬉しいような、そんな朝がたくさんあった。１０年経って、ようやく少し色が変わったような気がした。さらに何年か経って、また色が変わったような気が最近してる。この選択で良かったのかもしれない、結局私はそうすることをやっぱり選んだのかもしれない、と思うようになってきた。やはり私は愚かな人間で、その大切さは失くしてからではないと気が付かないような、人間なんだろうと思うようになった。だから、答えはこれしかなかったし、これが正しかったのかもしれない、と。今心配していることは、もっと歳をとって、ボケたときに、あなたの名前を呼ぶかもしれないということ。その時までには、また色が何回も変わって、たまにでも、思い出さなくなってると良いなと思う。