声援が力 消えた痛み
2軍初勝利の裏側
プロ野球西武の雄星(19)=花巻東高出=の今季最後の実戦登板は
5月4日の2軍楽天戦だった。
左肩痛の中、最速147キロを記録し5回無失点で初白星。
本人も信じられない快投だった。
「試合前から痛みがひどくて『まずい、これは』と不安だらけ。
せっかく宮城開催で、岩手からも大勢の人が駆けつけてくれたのにどうしようって。
でも、試合に入ったら、なぜか痛みが消えた。
地元の声援をもらったとしか言いようがない。
自分でもこれでいけると思ったら
試合が終わった瞬間に激痛が走り『あっ、駄目だ』。
本当に不思議な試合だった」
リハビリは今も続く。
早朝練習に始まり、午前10時からの全体練習と
個別に課せられた筋トレをこなせば午後3時をすぎる。
いつも最後まで居残りだ。
さらに夏以降は東京都内に通い
治療と専門的な筋力強化メニューに取り組んでいる。
「週に5,6日。
ほとんど毎日ですよ。
夕食後に寮を出て、帰るのは夜中。
ファンの方から『練習もせず遊びに出歩いていいのか』って
球団に通報されたこともあります」
熱狂をつくり上げたメディアの一部は、活躍できないと
手のひらを返したように「豪遊」「夜遊び」と面白おかしく書き立てた。
まだ19歳。
つらくなかったのだろうか。
「バッシングは気にしていません。
もちろん最初はムカって頭に来たけれど、結局アンチだってファンの一つ。
関心があるから悪くかかれたりする。
関心さえ消えた時がプロして本当にまずい。
だから『もう好きなだけ書いてくれ。おれは仙人になってやる』って思ってました」
「周りの評価もそう。
自分がやっていることは一緒なんです。
一流の治療、一流の練習をして日本一の投手を目指す。
でも結果が出ないと、最初は理論派、勉強熱心だっていわれたのが
『頭でっかちで何もできない』に変わる。
活躍すれば、また理論派ですよね。
求められるのは結果。
今季も肩が万全なら勝つ自信はあった。
『1軍で1勝』と掲げた自分との約束を守れなかったのが悔しい」
苦境の中でなぜ、そんなに前向きでいられるのかー。
笑顔で言い放った「雄星節」が印象深い。
「周りから見れば『どん底』の状況ですよ。
でもリハビリの中で思ったんです。
ぶっちぎりのどん底だからこそ、ぶっちぎりにカッコよくありたいって。
それって自分のドキュメンタリー番組みたいでしょ。
後で見たら、みんな泣いちゃうじゃんって。
そう思うと、毎日が楽しくなる。
今は評価されなくていい‥。
いつか最高の結果で理解してもらえる日が来ますから」
2010年11月20日 岩手日報より
つづく
本当に強い子で、冷静
今朝の記事は何度も何度も読み返してしまったよ
明日はどんな内容聞き出してくれるのかな?

