ご無沙汰しています。
質問も頂いたので、それも踏まえて徒然なるままに綴らせていただきます。
「どこのチームに入れたらいいか」
というのは殆どのサッカー少年を抱える親御さんの悩みナンバーワンかと思います。
私自身も相談を受けますし、このブログにもそれにまつわるコメントを度々いただきます。
わかりやすい例で言いますと
レギュラーになれるかわからないけど強豪チームに挑戦するのがいいか
若干レベルは下がるが、きちんとしたチームでレギュラーを目指すのがいいか
といったところでしょうか。
以前にもブログで何度かお話しさせて頂いた通り、私個人としては
「どっちでもいい」
と、思います。成功者のパターンはどちらもあるからです。
つまりどちらの選択をしたか
よりも
選択をしたその道で、どうするのか
の方が大事だという事です。
成功者のパターンがどちらにもあるように、失敗者のパターンもどちらにもあります。
強豪チームでおちぶれる奴もいれば、中堅チームで周囲に合わせて仲良しこよしになってしまうこともあるという事です。
子供がやりたい!という方を選ばせてあげればいいと思います。
質問者さんは幼稚園~小学校の段階だという事でしたが
少年団かクラブチームかはそれほど重要ではないかと思います。
今は少年団にも優秀な指導者がいますし(勿論逆もありますが…)、少年団で物足りないと思えば、途中で変われば良いと思います。
特に小学校低学年はいわゆるお団子サッカーです。
およそサッカーと呼べる代物には見えませんので大差ないかと思います笑
ただサッカー選手になりたい!という目標がある事はとても大事な事です。
何故ならサッカーを始めたばかりの時には皆その目標を持つのに
小学校~中学校あたりで
だんだん言わなくなるんです。
勿論、照れもあるでしょうが要は…
言えなくなる
んですね。
本来、サッカー選手になりたい!と言って日々練習をしていくと、夢に近づいていくはずなのに
何故か歳を重ねるごとに現実を知り、理想とのギャップにおののいてしまうんですね。
人によってはその事を「大人になる」なんて言う人もいますが、私はそうは思いません。
「諦め癖がついてしまった」と、悲しくなります。
本音では「ちょっと難しいかも…」と思いながらやる練習は
頂上の無い登山みたいで、それはそれはしんどいものでしょう。
ゴールが見えるから「あと○キロ!」と頑張れるものです。
ここで重要になってくるのが
子供達の本音です。
幼児期は割と簡単です。本音しか口にしてくれませんが
小学校高学年ぐらいになってくると、本音の他にも「たてまえ」やら「外面」やら色んな表現が出始めます。
先日テレビで、トップアスリートの母親特集みたいなものが放送されていました。
その中で、印象的だったのが
子供が「辞めたい」と言ってきた時に何と返したか?という質問にその場にいた殆どのアスリートママが同じ回答だったという事です。
「辞めれば?」
言葉だけ聞くと、子供の言う事にただ従っただけのように思いますが続けてこう言っていました。
「話を聞いたら、本音でそのスポーツが嫌になったわけじゃなく、ただ練習がキツいとか、ただ怒られたからとかそんな理由だったから、そもそも聞く耳を持っていなかった」
心理学的にこれを「認知的不協和」と言います。
人間は欲していれば欲しているほど、手に入らなかった時に否定してしまうという現象です。
例えば「友達なんかいらない!」と言う人ほど友達を欲しがっている。そもそも友達がいらない人は黙々と1人で作業しているというような事。
子供が、「お前あいつのこと好きだろ」と言われて「全然好きじゃねーよ!」と必要以上に否定したり
私なんかも「お金はいらない」なんて言いながら、洗濯したポケットに千円入っていたら心ではガッツポーズしたりします。
要は、アスリートママさん達はこれを見抜かれていたんだと思います。
本当はやめたくないし、強くなりたいし、上手くなりたいし、勝ちたい気持ちに気付いていたから「辞めたい」なんて嘘っぱちには付き合わなかったのです。
だからこそ「辞めれば?」なんて突き放す事が出来たわけですが、逆にそのまま辞めさせてしまったらどうなるでしょう。
まさに告白もせずに終わる恋心のようなものですよね。
それでいいでしょうか?
私は最終的に、子供がどの選択をしたとしても尊重するつもりでいます。
それが例えばサッカーを辞める事だとしても、選んだ後は応援するまでです。
しかし、それが逃げの選択であったり、本音と違う部分で希望しているのであれば「それは違う」という話をします。
子供でなくてもそうです。
これは私の実体験ですが…
ある時、私の部下が「会社を辞めさせてほしい」と申し出てきました。
勿論、「そんな事は許さん」なんてブラックな事は言えませんし、新卒の頃は不器用ながらも必死に頑張っていた社員だったので
兎にも角にも、どうしたのか?を聞きました。
要約すると「こんなに頑張っているのに成果が出ない。自分にはこの仕事は向いていないんだろうし、その事でチームの皆に迷惑は掛けたくない。だから辞めさせて下さい」という内容でした。
ここでの私の心理はまさにアスリートママです。
この社員は、会社や仕事が嫌いなわけじゃなく、自分が上手くいかない事を自分の中で上手く消化出来ずに認知的不協和を起こしてしまっている。と感じました。
つまり逆です。
むしろ「もっと会社に貢献したいし、もっとスキルアップしたい」
モチベーションの高い社員なのです。だから悔しくて悔しくて仕方がなかったのです。
なので、なんやかんや話をしたのですが、最終的に彼は泣きながら
「頑張りたいです」
と、本音が出てきました。
いま彼は、事業部の明暗を決める新規出店のメンバーの一人として選ばれ、○○リーダーと呼ばれ、部下までつく責任ある立場にまでなっています。
これはほんの一例ですが
大人でこれなので、子供はもっとそうなんだろうと思います。
言っている事と本音が掛け離れる事は珍しくありません。
重要な事は親や指導者がそれに気付いてあげる事だと思います。
それで言うと
子供は特に「負けてもいい」なんて思いません。
出来るのであれば優勝したいし、なれるのであればヒーローになりたいのです。
少なくとも私は、結果的になれなかったとしても、最後の最後まで目標を強く信じながらやり抜いてほしいと思います。
仕事柄、立場上、「選択」を相談される事は多いですが、私の答えはいつも決まっています。
どっちでもいいと思う。
けど逃げの選択はダメだ。
自分にとって難しい、と思う方を選択しなさい。
決めたらどうやってその道で成功するかを考えなさい。
そこで悩もう。
選択はどっちでもいい。
チャレンジしろ。
難しい方を選んで、結果的にダメでも
「逃げなかった」と胸を張れれば
それは次に繋がる。
告ってフラれないと次の恋に進めません。
告らないはない。
「病気だ」と宣告されるのが嫌で病院にいかないなんて無い。
検査し、宣告されないと治療のしようがない。
次に進むためのチャレンジ
そう信じています。