〜読み切れた理由メモ〜

・文章のリズム、テンポがライト

・1話め「世田谷一番乗り」の主人公のキャラが好き(共感できる)

・日本の小説っていうか、外国人みたいなユーモアのある文章)

・内容じゃなく感性重視の小説(2話め、3話めはとくに)

・文章のリズムと「ノリ」で楽しむ、これはJ-POPの音楽と思えば(小説はこういうもの、という先入観のある人はつまらなそう)

・おそらく低所得層の人たちの、小難しい話は一切出てこないゆるい生活

→こういう気楽な生活いいなあという理想の暮らし方。

・好きなことを好きな時間に、好きなタイミングで集まって帰りたくなったら帰りたくなったタイミングでそれぞれ解散するノリ、みたいなやつ(伝われ)

・社会人ではあるけど、小学生みたに何でもない日常を楽しめる登場人物たちに親近感とリスペクトを覚える。(※俺の場合)

・別にお金がなくても仕事で成功してなくても、こういう生き方も楽しそうだな、と

・主人公が「オレ」で名前が分からない少しの謎さ

 

〜感想〜

個人的には、本のタイトルである「余裕の暮らし」よりも、1つめの話の「世田谷一番乗り」の方が良かった。

主人公はフリーター。働く時間はそこそこで、あとは遊んでる。とはいえチャラいやつではなく真面目なイメージ。でも女にはモテそうな雰囲気。

 

“キスが済んでみると、好みに思えた鹿島さんの顔もだんだんアライグマか何かみたいに見えてきた。お店に入れば値の張るゼータクなものばかり注文するし、キス一つするにも手順を気にするし、なんだか面倒な相手だなと思ってしまった。(34p)”

 

とか。なんか男友達同士でガストとかで話すには楽しそうなできごと。w

 

どことなく真面目っぽいけど、考えてることはちょっとクズ。そんな絶妙なバランス感の主人公好きだ。

 

あとは、この主人公がギターが弾けるらしくてバンドを組んでて、メンバーと公園で練習してたら犬が襲ってきて主人公のギターをくわえてどっか行っちゃったっていうハプニングシーン。

 

“とはいえ、ぼくはぼくでワンテンポ遅れてギターをなくしたショックに襲われ、しばし呆然としてしまった。ギターがなければ、ぼくは能無しもいいところだった。といっても、ギターがあったところで、ギターを持った能無しでしかないわけだが。(25p)”

 

こういう雰囲気のヤツって、性別関係なく好きだ。なんかちょっとモテそう。

 

やっぱ人間も作品も、ノリと空気感大事だよなー。(いい歳した大人の感想じゃないw)