世界規模で見るとそれは明確で、感染者数や死者数や失業による貧困層の増加のしかたが尋常ではない。
しかし、日本においては春から懸念されていたコロナウィルスに関連する経済破綻と人間関係の希薄化がもたらす「国民の個人的な闇」が蔓延してきている。
私自身この半年以上の間にどこで誰と会ったか、思い返すのも容易い。
家庭内で孤立している人の事を考えると非常に不安だ。
責任感や常識のある人程、人間関係が希薄化しているように思う。
飲み会をする事が非常識などとは全く思っていない。
寧ろ今の世の中、多少鈍感になっている人間の方が強く生き抜けていけるだろう。
街中で年配者が集ったり、小さな赤ちゃんを抱いて談笑する母達の姿を見なくなった。
子供を産んだばかりの頃、思いっきり産後うつの闇に突っ込んでいく私を救ったのは他者の力と地域の力だった。
身動きが取れない位に落ち込んでいた初期は、地域のサービスが毎日のように0歳の子供を外に3時間連れ出してくれて私は眠った。
少し元気になってくると、閉塞感から抜け出す為に赤ちゃんを連れて集まりましょうという会に片っ端から参加して、無茶な時間の飲み会にも子供を連れて出掛けた。
今はその殆どが出来ない世の中だ。
そもそも、小さい子供を連れて出かける行動自体とてもめんどくさい事だ。
そのめんどくさいに追い討ちをかけるように、出かける場所も集う場所もない。
「おめでとう!!」と、産後間もない友人の家にお祝いを持って押しかけられるだろうか。
また、迎える側の立場であっても誘えないだろう。
「助けて」という言葉が色々なところから聞こえるような気がする。
寂しくはないか。眠れているか。行きたい場所はないか。何かやりたい事はないか。
顔の無い「誰か」に向けて、囁いてしまう。
人と会えない状態を当たり前だと思わなくて良い。生きる事が苦しくなる位なら、非常識だと思われても構わないから人と会う約束をしたら良い。
対策を徹底して会ってそれでも感染したら笑うよねって感覚でもいいじゃないか。
春先に思いっきり感染した奴が言うのもあれだけれど…今はそんな事を考えるようになった。
感染する事より、他人の目より怖い事の方が大きくなってきてるんだもの。
私達は人間だから、1人じゃ生きられないし家族単位の生活が長く続くと息が詰まるよ。
みんなで不良になろう。
日本の問題は現状、ウィルスよりも孤独と貧困。
冬、想像を超えて荒れないと良いね。