2020年も1ヵ月を経過しましたが、毎年恒例の自分的年間ブックレビューです。

 

前回のブックレビューはこちら↓

2018年の1冊~『地元がヤバい…と思ったら読む 凡人のための地域再生入門』

https://ameblo.jp/tomihisa18/entry-12437571707.html

 

2018年の1冊は『地元がヤバい…と思ったら読む 凡人のための地域再生入門』でした。

 

■2019年に読んだ本(32冊)

まずは2019年に読んだ書籍一覧(32冊)です。

 

OVER - 結果と向き合う勇気 -
バラ色の未来
暗約領域 新宿鮫11
人口減少社会のデザイン
絶望スクール 池袋ウエストゲートパーク15
ゴールデン街コーリング【電子特典付き】
血路の報復 傭兵代理店・改』紙
未来形J
トリガー【上下 合本版 電子特典書き下ろし短編付き】
サリエルの命題
1秒でつかむ――「見たことないおもしろさ」で最後まで飽きさせない32の技術
東京カジノパラダイス
傭兵の召還 傭兵代理店・改』 紙
ハリー・ポッターと賢者の石
戦略で読み解く日本合戦史
これからの本の話をしよう
世界の果てに、ぼくは見た
恐竜・古生物ビフォーアフター』 紙
予測マシンの世紀―AIが駆動する新たな経済
読売巨人軍 優勝の条件 今年の原・巨人を楽しむ統計学
死体島 オッドアイ
空あかり 山一證券“しんがり”百人の言葉
もういちど、本屋へようこそ』 紙
奇跡の本屋をつくりたい』 紙
ルージュ~硝子の太陽~ 警部補 姫川玲子
あの日からの或る日の絵とことば』 紙
動的平衡3 チャンスは準備された心にのみ降り立つ』 紙
わたしの本棚
海は見えるか
動画2.0 VISUAL STORYTELLING
当確師
FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

 

2019年はあまり読めていなくて、月間でも平均3冊を割ってしまいました。ただ、最初の1冊目の『FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣』や、夏に読んだ『予測マシンの世紀―AIが駆動する新たな経済』など、ボリュームが多く、読解するのに時間がかかる本があったので、まあ、そのあたりは冊数ではなくて質ということでw(とは言え、昨年はポケモンGOに加えて、秋口のドラクエウォークに時間を取られた……w)

 

まずは内訳。

 

紙…7冊

電子…25冊(1タイトルは上下巻)

 

基本的には電子のものから探すのですが、読みたいタイミングかつ待ってもおそらく電子にならなそうな新刊以外は紙で。このあたり、電子出版市場が安定してきたがゆえに、悩ましいところだ。できたら、各社とも紙・電子サイマルで出してくれるといいんだけどなぁ。あと、電子が出るかわからなくて紙で買ったら、実は電子も出た、みたいなのは残念なので、予定があるものは予定ありとしてもらえると嬉しいところ(自分が出す側の立場としても、一層意識しておきたいです)

 

さて、2019年はビジネス書や自分の業務に関わる本を何冊か、意識的に読み、他はエッセーや事実をもとにしたもの、そして、半数ぐらいはお気に入りの作家さんの作品でした。とくにビジネス書を読んだあとは頭がいっぱいになるので、頭のリフレッシュを兼ねて、ハードボイルド系を読みたくなることが多かった1年でした。

 

■マイベストは『わたしの本棚』

 

2019年、最初に読んだ『』が非常にインパクトが大きくて、2019年の1冊はこれで決まりかな?と思いきや、その後も色々ある中で、選んだのが、中江有里さんの『わたしの本棚』です。この本、実は買ったのは2017年の発売直後だったのですが、Kindleの中で積ん読?状態で、2019年すぐに読み終え、結果的に2019年の僕のマイベストとなりました。

 

中江さんの本は2014年でもマイベストに選ばせていただきました。理由の1つとして、中江さんのファンだから、というのはもちろんあるのですがw、それ以外にも、読んでいて惹き込まれる、文体が心地良いというのがあります。それと、ご自身の経験談とともに、僕がまったく知らない本を紹介してくれている点も選んだ理由の1つです。

 

個人的にはとくに第1章のエッセイと取り上げられている書籍の掛け合わせた文章が印象的で、『食卓の情景』や『倚りかからず』は、2020年に読むリストに追加しています。こういう、自分からは出会えない本との出会いを生み出してくれる、それがまた今回の本の魅力です。

 

それと、あとがきにかえて、で書かれていた「どれもこれもわたしのこれまでを伴走してくれた本たちだ」という一文。すごく響きますね。

 

僕は中江さんほどの読書家ではないですが、毎年毎年のこうした振り返りをしながら、読んだ当時の自分の気持ちを思い出しつつ、内省するのは好きなので、今度、自分の人生で出会った本と、その本を初めて読んだときや繰り返し読んだときの思い出をブログでまとめてみたいと思うようになりました。

 

余談で、ぜひいつか一度中江さんにお会いして、取材とはいかないまでもお話を伺ってみたいです。

 

わたしの本棚 わたしの本棚
1,540円
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■それ以外にも印象に残った、『FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣』『OVER - 結果と向き合う勇気 -』『暗約領域 新宿鮫11』などなど

先ほども書いたように、『FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣』は非常にインパクトの大きい1冊でした。担当編集の方や翻訳者が知人であることもあり、すごく身近で、また、自分の友人・知人も数多く読んでいたこともあって、自分に対しての影響は大きかったです。インターネット・スマホ時代だからこその「ファクト」の価値・意義、また、情報との付き合い方を改めて考えさせられる、ある種の情報リテラシーの教科書と言える本でした。

 

 

『FACTFULNESS』が2019年1冊目でインパクトを与えてくれたのと同様に、2019年、自分の中で最後に読んだ32冊目の本でインパクトを与えてくれたのが、上原投手、ではなく、元投手の『OVER - 結果と向き合う勇気 -』。これはとにかく、巨人ファン、そして、長嶋巨人、原巨人、そして、イチロー、松井世代を知っている野球ファンとして、すごく楽しめた本でした。自分がずっと観てきた野球の、実際にプレイをしていた選手から観た舞台裏、さらに、当事者の本音を読むことができ、さらに野球が好きになれる、そんな1冊です。

 

 

その他、2019年で印象に残ったものは、8年ぶりの新宿鮫の新作『暗約領域 新宿鮫11』です。あの鮫島が戻ってきた!というのがファンとしては本当に嬉しく。変わらない鮫島スタイル最高でした。

 

暗約領域 新宿鮫XI 暗約領域 新宿鮫XI
1,980円
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その他、自分が2019年にテーマにしたアップデートという観点では、『人口減少社会のデザイン』や『予測マシンの世紀―AIが駆動する新たな経済』は、自分の中に新しい知見を蓄えさせてくれる本でした。

 

 

 

さらに、文芸書ではありますが、楡周平さんの『サリエルの命題』や『東京カジノパラダイス』は今の日本とクロスオーバーする部分もあり、生きていく上での、新しい視座をもらえる内容でした。

 

 

 

■2019年は少しだけ紙の割合が増えました。

最後に、毎年書いている紙と電子の割合です。2019年はそもそもで読んだ冊数が減りましたが、その中で紙の割合が増えました。これは紙でしか出ていないもの、あるいは、読みたいタイミングで紙しかなかった(電子が後追いだった)ものの影響です。ので、意識的に髪を増やしたというのとはちょっと違うかな。

 

それから、2019年はとくに日本国内における、書店や本の現状に関する本を読みました。さまざまな観点があるとは思いますが、個人的には紙・電子という比較はそろそろ終えて、というか、文化的な話や個人の嗜好の話と、ビジネスの話をしっかりを分けて本にしたほうが良いなぁと思うものがいくつかありました。ビジネス的に立ち行かないことに対して、感情論で議論するのは、僕個人は嫌いだし、そもそも、今風に言えば、出版という存在に対して持続性がまったくないから。

 

その点では、今年、2020年は、今の形の電子出版が見え始めてから(2010年が何度目かの電子出版元年だったので)10年経つので、感情論ではなく、インターネット時代の、書店や本の在り方、みたいなものが、新しい価値観として生まれ、ようやくその価値観がネイティブな世代が一定数増えてくるターニングポイントになると思っています。

 

……と、最後は自分の読書感想ではなくて、電子出版を含めた、これからの出版のことを主観で書いてしまったw

 

<参考>

2019年

7:紙

25:電子(Kindle)


2018年
6:紙
36:電子(Kindle)

2017年
9:紙
23:電子(Kindle)
1:電子(honto)

2016年
9:紙
13:電子(Kindle)
2:電子(honto)

2015年
8:紙
23:電子(Kindle)
2:電子(honto)

2014年:
6:紙(分冊を入れると7)
18:電子(Kindleのみ)

2013年:
15:紙
12:電子(BookLive!)
1:電子(Kindle)