2015年もはや1ヵ月が経ちましたが,ここで2014年に読んだ本の振り返りと自分の読書の所感などを。
■全部で24冊の本を読みました
まず,2014年に読んだ本一覧は以下の通り。
『つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく』
『京急沿線謎解き散歩』 K
『精神論ぬきの電力入門』 K
『夜寒に火を囲んで懐しい雑炊 [Kindle版]』 K
『人が集まる「つなぎ場」のつくり方 都市型茶室「6次元」の発想とは』 K
『喫茶室ルノアール“本”店 vol.1 [Kindle版]』 K
『冬芽の人』 K
『叛逆捜査 オッドアイ』 K
『「県民性」がわかる! おもしろ歴史雑学』 K
『Googleの72時間』 K
『日本人の知らない日本語』 K
『日本人の知らない日本語 2』 K
『鍋奉行犯科帳』 K
『ボーダー ヒート アイランドⅣ』 K
『鏡の顔』
『新・傭兵代理店 悪魔の大陸』(上・下)
『野球と余談とベースボール』 K
『ライアー』
『みんなの あるあるプロ野球』 K
『池上彰の宗教がわかれば世界が見える』 K
『震・電気じかけの予言者たち』 K
『黄金町クロニクル』 K
『ツール・オブ・チェンジ 本の未来をつくる12』 K
『ホンのひととき 終わらない読書』 K
全24冊(分冊を入れると全25冊)でした。
この中で一番印象に残ったのは,2014年最後に読了した,中江有里さんの『ホンのひととき 終わらない読書』でした。
『ホンのひととき 終わらない読書』
もともと読むきっかけとなったのは,ファンだった中江さんのFacebook経由で新刊が出ることを知って。ずっと女優としてのイメージが強かったのですが,最近は,作家としても活躍されています。
そんなこんなで,どんな内容かなと興味本位で読んでみたところ……
とにかく,「読書」ということにすごくフォーカスされていて,ご自身が本当に本が好きなことが伝わってくる内容でした。また,中江さんご自身の語り口での書き方・紹介の仕方が小気味良く,読み終わったあとに読みたい本がいっぱい出てくる,そんな本が癖になる本だったと思います。
なので,こちらが2014年マイベストとなりました。
余談ですが,以前,Booklive!のイベントでピース又吉さんのトークを聴いたときも同様に,本好きのオーラみたいなものが伝わってきました。
さて,これ以外にも,昨年一番最初に読んだ『つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく』も,これからの社会生活をしていく上でいろいろと考えさせられる本でした。
個人的にすごく響いたのが,「自立とは依存先を増やすこと」という考え方。これってかなり心理だと思っていて。ただ,この依存先が単なる甘えやかまってちゃん的なものではなく,信頼の上で成り立つ依存として捉えると,すごく大事なことだと思いました。
その他,時間軸が関係するもの,とくにたった1,2年が違うだけでも,自分の中での受け止め方が大きく変わると思った本もいくつかありました。次の3冊です。
『精神論ぬきの電力入門』
『Googleの72時間』
『ツール・オブ・チェンジ 本の未来をつくる12』
上2つは東日本大震災に関連した本で,それぞれ,2012年,2011年に刊行されたもの,3つ目の本は書籍,とくに電子書籍・電子出版について書かれた本で2012年に刊行されたものです。
震災関連に関する書籍というのは,時間が経てたば経つほど受け止め方が変わりますし,また,出てくる情報に変化が見られ,当時は正しいと思われていたことが実は間違っていた,なんてこともあります。この2冊はそういうたぐいのものではありませんが,それでも,あのときに起きたことをすぐに文字に起こした『Googleの72時間』,また,今もなお解決できていない原発問題と関連した『精神論ぬきの電力入門』は,時間を置いて読んだことで,感じられる部分がありました。とにかく忘れちゃいけないということ,そして,必要以上に反応しないということ,その2点でしょうか。
もう1冊の電子書籍・電子出版に関しては自分自身の,今の仕事のど真ん中の内容なので,参考になるところ・参考にならないところが主観的に読み取れました。そして,こういう内容はあくまで外部の意見として,使えるものは使い,自分の頭で行動していくことが一番大事だというように思いました(このあたりの話題はアツくなりそうなのでまた改めてw)。
■紙と電子の割合の変化2014
最後に,2013年と同じく,紙の本と電子書籍の割合について出しておきます。
2014年は以下のとおり。
6:紙(分冊を入れると7)
18:電子(Kindleのみ)
2013年は以下の割合でした。
15:紙
12:電子(BookLive!)
1:電子(Kindle)
まず,紙と電子の割合ですが,個人レベルではもう電子に完全にシフトしたと思っています。というのも,読みたい本があるときは,まずKindleストアで探して,ない場合でも電子が出そうかどうかを考えて購入しているから。
また,たとえば,何かのきっかけで読みたい本を見つけたとき(リアル店舗や伝聞,ネット上などなど)でも,まず,その本がKindleであるかどうか,まず探すようになりました。
さらに,2013年はBooklive!のLideoでの電子読書体験がほとんどでしたが,昨年はKindle,しかもiPhoneアプリでの読書ばかりになりました。これは,
- KindleのiPhoneがだいぶ良くなったこと(2013と2014を比較して)
- 専用端末を持つ必然性がなくなったこと
からです。正直,僕が読もうと思っているジャンルの本は,Booklive!でもKindleでもそれほど品数の差がなく(場合によってはBooklive!にしかない場合もある),そこの差というよりは,まず,アプリの性能向上が大きいなと。2014年1月にリリースされた4.1以降はとくに体感的にそう思っています。
それとともに,専用端末がなくても,文芸や縦組みの読み物はiPhoneで十分読めるので,結果として,Kindle(Kindle for iPhone)での読書が増えました。
なので,流れ的にはこのまま電子書籍にシフトしていくのかな……と思っていたんですが,ここでまた,昨年のマイベスト『ホンのひととき 終わらない読書』から強い影響を受けました。
この本はとにかく本が大好きな中江さんが書かれているのですが,その中で,たくさんの本を紹介しているのです。しかも,読んでいるこちらが読みたくなるような表現で。
いやー,うまいなw
冗談はさておき,こういう風に,本の中から次の本につながるというのは,紙とか電子とか関係なく,自分の世界観がさらに広がって良いなと思いました。加えて,この本で紹介されていて,僕が読みたいと思った本の半分以上は電子化されていなくて(苦笑),結果として,紙の本を購入したりしています。
利便性や世の中の流れとしては,電子化・オンライン化は進んでいるのを実感してますし,自分もその世界で生きていると思うのですが,一方で,こういう風に,その流れに,自然に逆らえるっていうのは,実は心地良かったりします。
とにかく新しい(≒知らない)本を探すのが楽しいと思うようになり,そして,もっと読書がしたくなりました。
2015年もいろいろ本を読んで,また,来年振り返れればと思います。
■全部で24冊の本を読みました
まず,2014年に読んだ本一覧は以下の通り。
『つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく』
『京急沿線謎解き散歩』 K
『精神論ぬきの電力入門』 K
『夜寒に火を囲んで懐しい雑炊 [Kindle版]』 K
『人が集まる「つなぎ場」のつくり方 都市型茶室「6次元」の発想とは』 K
『喫茶室ルノアール“本”店 vol.1 [Kindle版]』 K
『冬芽の人』 K
『叛逆捜査 オッドアイ』 K
『「県民性」がわかる! おもしろ歴史雑学』 K
『Googleの72時間』 K
『日本人の知らない日本語』 K
『日本人の知らない日本語 2』 K
『鍋奉行犯科帳』 K
『ボーダー ヒート アイランドⅣ』 K
『鏡の顔』
『新・傭兵代理店 悪魔の大陸』(上・下)
『野球と余談とベースボール』 K
『ライアー』
『みんなの あるあるプロ野球』 K
『池上彰の宗教がわかれば世界が見える』 K
『震・電気じかけの予言者たち』 K
『黄金町クロニクル』 K
『ツール・オブ・チェンジ 本の未来をつくる12』 K
『ホンのひととき 終わらない読書』 K
全24冊(分冊を入れると全25冊)でした。
この中で一番印象に残ったのは,2014年最後に読了した,中江有里さんの『ホンのひととき 終わらない読書』でした。
『ホンのひととき 終わらない読書』
もともと読むきっかけとなったのは,ファンだった中江さんのFacebook経由で新刊が出ることを知って。ずっと女優としてのイメージが強かったのですが,最近は,作家としても活躍されています。
そんなこんなで,どんな内容かなと興味本位で読んでみたところ……
とにかく,「読書」ということにすごくフォーカスされていて,ご自身が本当に本が好きなことが伝わってくる内容でした。また,中江さんご自身の語り口での書き方・紹介の仕方が小気味良く,読み終わったあとに読みたい本がいっぱい出てくる,そんな本が癖になる本だったと思います。
なので,こちらが2014年マイベストとなりました。
余談ですが,以前,Booklive!のイベントでピース又吉さんのトークを聴いたときも同様に,本好きのオーラみたいなものが伝わってきました。
さて,これ以外にも,昨年一番最初に読んだ『つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく』も,これからの社会生活をしていく上でいろいろと考えさせられる本でした。
個人的にすごく響いたのが,「自立とは依存先を増やすこと」という考え方。これってかなり心理だと思っていて。ただ,この依存先が単なる甘えやかまってちゃん的なものではなく,信頼の上で成り立つ依存として捉えると,すごく大事なことだと思いました。
その他,時間軸が関係するもの,とくにたった1,2年が違うだけでも,自分の中での受け止め方が大きく変わると思った本もいくつかありました。次の3冊です。
『精神論ぬきの電力入門』
『Googleの72時間』
『ツール・オブ・チェンジ 本の未来をつくる12』
上2つは東日本大震災に関連した本で,それぞれ,2012年,2011年に刊行されたもの,3つ目の本は書籍,とくに電子書籍・電子出版について書かれた本で2012年に刊行されたものです。
震災関連に関する書籍というのは,時間が経てたば経つほど受け止め方が変わりますし,また,出てくる情報に変化が見られ,当時は正しいと思われていたことが実は間違っていた,なんてこともあります。この2冊はそういうたぐいのものではありませんが,それでも,あのときに起きたことをすぐに文字に起こした『Googleの72時間』,また,今もなお解決できていない原発問題と関連した『精神論ぬきの電力入門』は,時間を置いて読んだことで,感じられる部分がありました。とにかく忘れちゃいけないということ,そして,必要以上に反応しないということ,その2点でしょうか。
もう1冊の電子書籍・電子出版に関しては自分自身の,今の仕事のど真ん中の内容なので,参考になるところ・参考にならないところが主観的に読み取れました。そして,こういう内容はあくまで外部の意見として,使えるものは使い,自分の頭で行動していくことが一番大事だというように思いました(このあたりの話題はアツくなりそうなのでまた改めてw)。
■紙と電子の割合の変化2014
最後に,2013年と同じく,紙の本と電子書籍の割合について出しておきます。
2014年は以下のとおり。
6:紙(分冊を入れると7)
18:電子(Kindleのみ)
2013年は以下の割合でした。
15:紙
12:電子(BookLive!)
1:電子(Kindle)
まず,紙と電子の割合ですが,個人レベルではもう電子に完全にシフトしたと思っています。というのも,読みたい本があるときは,まずKindleストアで探して,ない場合でも電子が出そうかどうかを考えて購入しているから。
また,たとえば,何かのきっかけで読みたい本を見つけたとき(リアル店舗や伝聞,ネット上などなど)でも,まず,その本がKindleであるかどうか,まず探すようになりました。
さらに,2013年はBooklive!のLideoでの電子読書体験がほとんどでしたが,昨年はKindle,しかもiPhoneアプリでの読書ばかりになりました。これは,
- KindleのiPhoneがだいぶ良くなったこと(2013と2014を比較して)
- 専用端末を持つ必然性がなくなったこと
からです。正直,僕が読もうと思っているジャンルの本は,Booklive!でもKindleでもそれほど品数の差がなく(場合によってはBooklive!にしかない場合もある),そこの差というよりは,まず,アプリの性能向上が大きいなと。2014年1月にリリースされた4.1以降はとくに体感的にそう思っています。
それとともに,専用端末がなくても,文芸や縦組みの読み物はiPhoneで十分読めるので,結果として,Kindle(Kindle for iPhone)での読書が増えました。
なので,流れ的にはこのまま電子書籍にシフトしていくのかな……と思っていたんですが,ここでまた,昨年のマイベスト『ホンのひととき 終わらない読書』から強い影響を受けました。
この本はとにかく本が大好きな中江さんが書かれているのですが,その中で,たくさんの本を紹介しているのです。しかも,読んでいるこちらが読みたくなるような表現で。
いやー,うまいなw
冗談はさておき,こういう風に,本の中から次の本につながるというのは,紙とか電子とか関係なく,自分の世界観がさらに広がって良いなと思いました。加えて,この本で紹介されていて,僕が読みたいと思った本の半分以上は電子化されていなくて(苦笑),結果として,紙の本を購入したりしています。
利便性や世の中の流れとしては,電子化・オンライン化は進んでいるのを実感してますし,自分もその世界で生きていると思うのですが,一方で,こういう風に,その流れに,自然に逆らえるっていうのは,実は心地良かったりします。
とにかく新しい(≒知らない)本を探すのが楽しいと思うようになり,そして,もっと読書がしたくなりました。
2015年もいろいろ本を読んで,また,来年振り返れればと思います。