2018年もあっという間に1月最終日。1/12が修了したわけです。

 

去年からの積み残し、2017年に読んだ本の振り返りをしてみます。

 

前回(2016年の振り返り)はこちら。

 

2016年、マイベストの本は『<インターネット>の次に来るもの 未来を決める12の法則』でした

https://ameblo.jp/tomihisa18/entry-12243298319.html

 

■2017年に読んだ本(33冊)

まずは初見の本一覧(上から直近)。


出版社と書店はいかにして消えていくか』紙
ノーマンズランド』K
裏切りのホワイトカード 池袋ウエストゲートパークⅩⅢ』K
西一番街ブラックバイト 池袋ウエストゲートパークⅫ』K
デッド・オア・アライブ』K
北のジョーカー 冷たい狂犬』K
プロ野球のお金と契約』紙 ◎
博多うどんはなぜ関門海峡を越えなかったのか』紙
和僑』K
インデックス 警部補 姫川玲子』K
一年分、冷えている』K
2022―これから10年、活躍できる人の条件』K
辺境生物探訪記~生命の本質を求めて~』K
ミッション建国』K
ぷろぼの』K
紅の五星 冷たい狂犬』K
偽証 オッドアイ』K
凶悪の序章 上』紙
凶悪の序章 下』紙
人類と気候の10万年史 過去に何が起きたのか、これから何が起こるのか』K
縮充する日本 「参加」が創り出す人口減少社会の希望』K
ホワット・イフ?』K
天災から日本史を読みなおす 先人に学ぶ防災』K
ぼくらの最後の聖戦』紙
ぼくらのモンスターハント』紙
ぼくらの奇跡の七日間』紙
魔法のコンパス 道なき道の歩き方』紙 ◎
中世再考 列島の地域と社会』h
魔法の世紀』K
ドッグファイト』K
なぜローカル経済から日本は甦るのか 』K
思考の整理学』K
人工知能は敵か味方か』K
 

紙……紙本=9

K……電子(Kindle)=23

h……電子(honto)=1

 

2016年は24冊と少なかったんですが、今年は2015年と同等の33冊まで。あいかわらずポケモンGOはやっていますがw、文芸(小説)が多く、読了にかかる時間が少ないタイトルが多かったからだと思います。どうしても、ビジネス・実用系などは理解して吸収するのに時間がかかるので。

 

■MIB&マイベストは中川毅著『人類と気候の10万年史 過去に何が起きたのか、これから何が起こるのか』
2017年、MIB(Most Impressive Book)&マイベストブックとなったのは中川毅著、『人類と気候の10万年史 過去に何が起きたのか、これから何が起こるのか』でした。

 

『人類と気候の10万年史 過去に何が起きたのか、これから何が起こるのか』

http://bluebacks.kodansha.co.jp/books/2017/2/#9784065020043

 

 

まず、2015年の『しんがり 山一證券最後の12人』、2016年の『<インターネット>の次に来るもの 未来を決める12の法則』のMIBと比べるとダントツ!っていうわけではなく。

 

他にも、山崎さんの『縮充する日本 「参加」が創り出す人口減少社会の希望』や落合さんの『魔法の世紀』は読み進めながら理解をし、咀嚼し、みたいな自分の中のサイクルとして記憶に残ったり、あるいはAmazonレビューにも書いたように最初はちょっと抵抗のあった西野さんの『魔法のコンパス 道なき道の歩き方』のように読み終わってガラッと印象が変わるぐらいインパクトがあった本、その他、楡さんの小説などなど自分の中ではまた読みたくなる本とたくさん出会った2017年でした。宗田さんのぼくらシリーズなどは、中学時代のバイブルの続編だからそれだけでポイント高いしねw

 

そんな中、『人類と気候の10万年史 過去に何が起きたのか、これから何が起こるのか』を選んだ理由、たぶん、40代になり、いろいろと自分の人生を振り返ったり、自分が関わっているITやネット、出版の振り返りを自分の尺で振り返る中、10万年という、まさに地球規模の振り返りを、身近な環境なのに、アカデミックに、自分がまったく知らない視点で解説してくれていた点、その上で、いくつも腑に落ちることが多かったり、自分が思い込んでいたことの訂正をしてくれる内容があったりと、自分の幅を広げてくれた点でこの1冊を選びました。

 

ちょっとだけ内容から引用すると、個人的に一番おもしろかったのが植生景観というアプローチです。これは、その名のとおり植物の生えていた景観を指す言葉で、学術的には、年縞などを中心に、その土地に生えていたであろう植物を探し出し、それをもとに土地の景観を再現・検討し、そこから、土地を含めた状況、さらに、この本では人類を含めた生物の行動を考察していました。

たしかに植物が生えていた状況を基準に考えるというのは、大事かも。その土地々々の地形、また、水源などもわかる可能性があるわけで。

 

これまで人の文化やコミュニケーションに関する本を読むとき、人目線あるいはネット目線での内容のものを読むことが多かったのですが、こういった自然観点の本から、その土地土地の様子、地域性、人と文化について考えるのもおもしろいな、と感じさせてくれました。

 

あと気候の変化はありながらも、地球は地球としてあり続けているというのは、(規模感は違えども)2017年の自分の一文字に選んだ「衡」にも通ずるところもあったりと、いろいろと気づきのある本でした。また時間を置いて読み直そう(余談ですが、「衡」の字を意識したきっかけは2015年に読んだ福岡先生の『動的平衡ダイアローグ 世界観のパラダイムシフト』でした)。

 

話を戻して。前書きが公式ページで公開されているので、興味のあるかはまずこちらも併せてご覧ください。

 

■それでもテック&コミュニケーションのことはいろいろ知りたい

2017年は自然&サイエンスに関する書籍として『人類と気候の10万年史 過去に何が起きたのか、これから何が起こるのか』を自分の1冊で選びましたが、サイエンスを軸にある意味自然の対局側にあるテックの話題だったり、自然やテックを含めた中心にいる人間、その人間と人間が求めるコミュニケーション、さらに自分ごととしての日本といったものに関する書籍もすごく興味があり、今回改めて2017年読んだ本を俯瞰してみるとそういうったタイトルが多かったように思います。

 

その他、昨年、作家という切り口で一番触れたのが楡周平さん。もともと『Cの福音』シリーズで出会って、あのリアルだけどフィクションの感じ、そして、自分が好きなマフィア・裏社会という世界観をスリリングに描写してくれる作家さんとしてファンだったのですが、最近は社会派な内容が多く。その中で日本の物流業界を描いた『ドッグファイト』や自動車&エネルギー業界を描いた『デッド・オア・アライブ』は、フィクションなのに、実際に起きたらどうなるか?という問題提起をしてくれて、これきっかけで本探しのきっかけができたりもしました。

 

そして、2017年後半から2018年にかけて、自分の興味として湧き上がってきたテーマが「エネルギー」です。もともとIT&ネット、そしてコミュニケーションという切り口から、AI/IoTの文脈に自分の思考が強くあり。そこに楡さんの『デッド・オア・アライブ』、さらには前述の落合さんの『魔法の世紀』といった書籍を読んで、エネルギーについての知識欲がふつふつと湧いてきました。

 

とはいえ、いつもそんなに真面目な感じではいられないのでw、気楽にマイペースに。文芸や小説なども読めるものは読もうかと思っています。

 

■電子版ファーストの意識

最後に。2017年も結果的に電子版の数が多くなりました。もう自分の中ではまず電子版、とくにKindle版から探すようになって、ない場合ですぐに読みたいときは紙版を買う、みたいな。実際、僕が紙版を買った後に電子化されたタイトルもあり(◎を付けているもの)、こういう状況に接すると、「執筆者&出版社の皆さん、紙も電子も同時に出そうよ~」なんて仕事目線で考えちゃったりしますw

 

今年もポケモンGOと自分の時間のバランスを取りながら本を読んでいこう :-)

 

<参考>

2017年

9:紙

23:電子(Kindle)

1:電子(honto)

 

2016年
9:紙

13:電子(Kindle)

2:電子(honto)

2015年
8:紙
23:電子(Kindle)
2:電子(honto)

2014年:
6:紙(分冊を入れると7)
18:電子(Kindleのみ)

2013年:
15:紙
12:電子(BookLive!)
1:電子(Kindle)