ひさびさにこのカテゴリで書いてみます。

テーマは「インターネットにおける情報の出会い」です。

きっかけはここ数ヵ月のWebSig24/7のモデレーターMTGでの,和田さんやえふしんさんとの雑多な話と,先日の和田さんのこのエントリから。

コンテンツマーケティングとネイティブアドの関係
http://www.ini.co.jp/blog/2015/10/contentmarketing-nativead.html

ここに書かれている「新しいコンテンツ流通と出会い方ができそうな流れ」っていうのは,僕自身も感じていて,また,とくにネットに関わっている立場の方であれば感覚的に通ずる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

では,実際問題この「新しい」っていうのがどういう方向なのか。ここ半年ぐらいの2つのトピックを思いつつ,考えてみました。

1つは新国立競技場デザインコンペの話題,もう1つはラグビーワールドカップ2015・ロンドン大会での日本躍進の2つのニュースです。

いずれもテレビや新聞,ネット,さらには各種ソーシャルメディアで取り上げられているので,詳しくは省きますが,まず,新国立競技場デザインコンペに関しては,2015年12月上旬にJSCが公表すると発表されています。

続いて,来週末決勝戦が行われるラグビーワールドカップ2015・ロンドン大会。初戦の南アフリカ撃破をはじめ,予選リーグ3勝など,大躍進を遂げ注目を集めたラグビー日本代表。本当にすごかったですねー!にわかファンの自分も楽しく嬉しく応援していました。そして,この成績を元に2019年のラグビーワールドカップ2019・日本大会への注目が集まっているように思います。今のところ,各種メディアでも盛り上がっていますし。

この2つのニュース,個人的にはけっこうつながっているかなと思ったんですけど,(僕が見ている限りでの)ソーシャルメディアのタイムラインや,Googleトレンドで見るとほとんど関係なく。

僕がつながっていると思った理由は,当初新国立競技場でラグビーワールドカップ2019の開幕・決勝戦の会場が開催される予定だったということ(そもそも新国立競技場のこけら落としとしてラグビーワールドカップ2019が選ばれていた)。

ただ,諸々の理由と経緯でその案は白紙になり,9月28日には,開幕・決勝戦の会場が,それぞれ味の素スタジアム・日産スタジアムに変更されたことが発表されました。

それ以降,この話題は一段落している印象です。タイミング的にはワールドカップ日本代表の躍進とかぶっていたのに,です。

さて,ここで12ヵ月間のGoogleトレンドを調べてみました。

Google1

・ラグビー日本代表
・国立新競技場
・ザハ
・五郎丸
・ラグビーワールドカップ

の5つのキーワードで見ています。ニュースと同じく,「国立新競技場(赤)」「ザハ(黄)」に関しては7月頃にピークが,残りの3つは10月,とくに日本が南アフリカに勝利した9月19日(現地時間)以降にトレンドが来ていて,メディアが盛り上がりを始めた10月初旬にピークを迎えています。

ちなみに10月初旬の数字を見るとこんな感じ。

Google2

ラグビー関係は盛り上がっている一方で,新国立競技場についてはほとんど取り上げられていなく。

こうしてみると,少なくとも関係のある(と思う)ニュースでも,ジャンルが異なる・あるいは盛り上がるタイミングがずれるとまったく別物だな,と。そのニュースを元にいくつもコンテンツが生まれていると思いますが,それもあまりつながっているようには思えてません。さらに言うと接点すら生まれなくなる危険性もあります。余談ですが,もし,先にラグビーワールドカップが開催されて日本が躍進して,その後に,新国立競技場(およびラグビーワールドカップ開幕・決勝戦の会場)の話題が来たらどうなってたんだろうと思ったわけです。


で,話を戻して。

「新しいコンテンツ流通と出会い方ができそうな流れ」ですが,たとえば,先ほどの新国立競技場とラグビー日本代表の話題のように関連する(と思われる)ニュース内容の紐付けが,トレンドの盛り上がりだけに左右されずにもっと強く(そしてニュートラルに)行えると,何か新しい流通と出会い方が生まれるように思っています。

個人的見解ですが,これって,懐かしのGooglezon(知らない人はこの動画をご覧くださいw)で言われているレコメンドの世界,あるいは最近流行りの機械学習の分野からは起きづらい気がしていて,コンテンツ配信に際して,コンテンツとコンテンツ(あるいは人)をつなぐ部分に,トレンドの強弱に影響されない,かなり強力な仕組み(編集機能あるいはAPI的なもの)が必要な気がしています(キュレーションメディアはそのあたりを目指しているように思いつつ,現状のものはどうしてもニュース性(時間軸)に左右されたメディア設計かと)。

あとはそもそもとして,コンテンツが持つニュース性に対して過度な評価をしない世界観でしょうか。変な炎上とか含めて。

ちょっと話が発散しますが,今は,フロー型コンテンツが目立ちすぎ・注目され過ぎのように感じています(ユーザが利用するデバイス特性も含めて)。コンテンツ以外の,働き方とかそういうところでも。


さてさて。

今年は2月に「第0回 コン親会」に参加してから,コンテンツのことやそれを配信すること,あとはソーシャルネット・メディアの情報のことをいろいろと考えていましたが,これからは,コンテンツ自体に目を向けること以外に,その周辺(とくに接点部分や配信のラストワンマイル的な部分)について,もうちょっと考えてみようと思った次第です。

後半はまとまりがなくなりましたが,まずは現状の自分の頭のまとめということで。

最後に。

「こういうWebやメディア,コンテンツの議論をしてみたい」という方がいらっしゃいましたらぜひご一報ください。WebSig24/7のモデレーターMTGにお招きいたします。

(ただし,意見の食い違いがあっても怒らず騒がず大人の対応をお願いしますw)