先週末,山形に行ってきました。

目的は,今回で4回目の開催となる東北六魂祭です。

東北六魂祭
http://www.rokkon.jp/

この祭は,去る2011年3月11日に起きてしまった東日本大震災から,被災地となった東北地方各県の復興を目的に開催されているものです。これまで,

・仙台(2011年)
・盛岡(2012年)
・福島(2013年)

と回を重ねて来て,今回,初めて日本海側に地域を移し,山形県山形市内で開催されました。

僕自身,2011年の仙台,2013年の福島につづいて3回目の参加となります。

・仙台開催の日記(「東北六魂祭」「被災地を観て」※mixi日記)
・福島開催の日記(「東北六魂祭,そして初めての福島

3.11に関しては,上記mixi日記や,このアメブロでも自分自身の考えや,自分で感じたことを書いてきました。今回の参加にあたっての動機は,まずは引き続き,東北の復興を陰ながら願っていること,そして,あれから3年が経ってどう変わっているか,自分の目で観たいことというのがありました。

また,山形市自体は初めて訪れる土地で(大学時代蔵王温泉はスキーで行ったことがあります),どんな土地柄なのかというのも楽しみでした。

ということで,さっそく時系列に東北六魂祭の様子をお届けします。

芋煮のホッコリ感

まず,前日入りし,山形泊。駅には22:30過ぎについて,ちょっと遅目の夕飯を食べに街を散策。滞在した山形駅東口は繁華街になっていて,いろいろなお店がありました。その中で,最初に目についた郷土料理「山形番屋」さんに。

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時間を聞いてみたところ,食事のラストオーダー23:00,ドリンク23:30とのことだったのですが,お店の雰囲気がすごく良く,そして,山形といえばコレという,芋煮が食べられるお店だったのでお邪魔しました。

店内はすごく趣があって,店員さんは皆優しく,いきなり山形の良いところに触れられました。何より,芋煮,これがすごく美味しくてほっこりしました。

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19歳という店員さんに,ちなみに六魂祭の話を振ってみたところ,店員さんも参加,そして,六魂Fes!(後述)にも参加とのことで,「明日出演する美里や石井竜也(米米CLUB)知ってる?」って聞いたところ知らず,矢井田瞳も知らないとのこと。まあ,19歳だと,生まれた年が1995年。知らなくても仕方ないかw

羽陽男山 純米大吟醸 赤烏帽子を注いでもらいました :-)

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極度のストレス(緊張感)はなかったように感じた開祭式

そして翌朝。いよいよ六魂祭の開祭。

会場となったのは霞城公園から線路を挟んで東にある県民ふれあい広場です。こちらのメインステージにて,4回目の六魂祭の幕が開けました。

まず震災犠牲者の方たちへの黙祷。そして,今回の実行委員会会長となった山形市長の市川昭男氏からの挨拶が行われました。挨拶では,「六魂祭初となる日本海側の県での開催。今なお多くの被災者が山形県内にもいるなかで,私たちは,東北全体の復興なしに真の復興はなしえないと考えます。辛くてもくじけず前に進んでいきます」と述べ,これからさらなる復興を目指し「新しい東北」に向けて進んでいくという力強いメッセージとともに開祭しました。


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ちなみに今年の六魂祭を表す漢字は「起」。これから起き上がって進んでいくという願いが込められているそうです。

無事開祭式が終わり,今回3回目の参加で感じたのが,これまでに比べて会場の雰囲気がリラックスしてたこと。おそらく,これから先に進むという強い意志に対して,(参加者側が)必要以上に意識しすぎずに六魂祭に参加していたんじゃないかと思いました。

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そして,初日は本当に快晴で気持ちよかった!!

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いつかは本場で観てみたい,6つの祭

2日間,東北6県にまつわる食・文化・芸術・音楽などなど,さまざまな企画や催し物が用意されました。

その中で,やっぱりいちばんの見どころは6県の祭が一堂に会する六魂パレードです。

・青森ねぶた祭
・秋田竿燈まつり
・盛岡さんさ踊り
・山形花笠まつり
・仙台七夕まつり
・福島わらじまつり

それぞれの祭の踊り手が,体いっぱい魂を込めた演技をしてくださいました。

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どの祭も現地でも観てみたい!

会場内では参加者も体験できるスペースも用意されていました。



また,今回も航空自衛隊松島基地所属の飛行チーム「ブルーインパルス」による展示飛行が,祭に華を添えていました。天気が良く,ブルーインパルスが飛ぶ姿がより一層映えていました。

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今回も非常に素晴らしい運営だった東北六魂祭(追記)

こちらのニュースにも上がっているのですが,今回も非常に素晴らしい運営で行われた東北六魂祭。

東北六魂祭、大きな経済波及効果 観光復興の弾みに
http://yamagata-np.jp/news/201405/29/kj_2014052900591.php

中でも会場を含めた街の保守,とくにごみ清掃の対応は素晴らしかったー。あれだけ屋台が出て,たくさんの方たちが飲み食いしたにも関わらず,道路にはごみ一つなく(これ大げさじゃない表現なんですよ!)。

そして,もっと素晴らしかったのがお手洗いの対応。かくいう僕も飲み過ぎてトイレに行きたくなり。ところがどこもいっぱい。どうしようと思って,臨時でお店をだされていた司法書士事務所の方にお声をかけたところ,快く「どうぞどうぞ」とお貸しくださり。いやー,助かったw

さらにその事務所を出るときに,これどう?って勧めていただいたのがこれ。生ハムの原木。

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「六魂祭があるからさー,あけちゃったんだよ。昨日1日でこんだけ減ったよw」と
ワインを片手に素敵な紳士の方が。こういう余裕のあるオトナになりたい :-)

話が逸れましたが,この街の雰囲気を体感できたことも今回の東北六魂祭のすごく良い想い出です。

今回も満喫した東北の食

前回もそうだったんですけど,六魂祭と言えば東北の食。今回も会場内にある屋台や街なかの出店でさまざまな料理を楽しみました。その中で,一番ハマったのは,昨晩も食べた山形の芋煮です。

六魂祭会場には,世界記録を目指すサイズの鍋で煮た芋煮が用意され,皆,その味に舌鼓を打ち,鍋のサイズに驚いていました。

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ほかにも冷やしそば,山形牛を使った串焼きやコロッケ,玉こんにゃく,孟宗汁,牛たん,うに貝焼き,そして地ビールなどなど,東北の美味を2日間食いまくりました。とくに初日はピーカン(死語?w)でビールが美味かった~
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僕の世代には感動モノだった六魂Fes!

今回,個人的に楽しみにしていたのが,六魂Fes!

六魂Fes!
http://rockonfes.com/

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何が楽しみかって,ライブを行うアーティストの顔ぶれが,まさに自分の青春時代を彩ってくれた方たちばかり。オープニングのななみに続き,さんみゅ~,そして,その後に,華原朋美,キマグレン,PUFFY,塩谷哲/渡辺美里/矢井田瞳,石井竜也(敬称略)と,'80年代後半~90年代のトップアーティスト,自分の中では憧れの存在ばかり。


このブログでも何度かご紹介しているとおり,僕は渡辺美里さんの大ファン。ライブも何度も足を運んでいて,もちろん西武球場にも。

彼女は,スタジアムの女王と呼ばれるぐらい,スタジアムでのライブがぴったりのアーティスト。今回,山形市霞城公園内市営野球場でのパフォーマンス,しかも『10 years』『BELEIVE』『My Revolution』と名曲を生で聴けたのが最高でした。

しかもどの歌にも自分の思い出が入っていたり,それをさておいても,東北に向けた熱いメッセージのようなものが伝わってきました(これはこの日,ステージに上った全アーティストから感じられました)。

ちなみに僕が聴いたアーティストの主なセットリストは以下のとおり。

(華原朋美)
I BELIEVE
keep yourself alive
I'm proud
DEPARTURES(globe)

(PUFFY)
アジアの純真
これが私の生きる道
渚にまつわるエトセトラ
愛のしるし

(矢井田瞳)
My Sweet Darlin'

(渡辺美里)
10 years
BELEIVE
My Revolution

(石井竜也)
浪漫飛行
君がいるだけで

それから,最後の石井竜也さんのステージでは,最後の最後,バックバンドをすべて降壇させ,1人で日本の曲『故郷』をアカペラで熱唱され,本当に魂に響く歌となりました。

そして,歌を通じての一体感,改めてすごい!と肌で感じました。

改めて「絆」という言葉を考えた

ほかにもいろいろと楽しんだのですが,書ききれないのでこの辺りで。

そして,2日間山形県に滞在し,六魂祭を体感して感じたのが,あれから3年が経ち,改めて自分の中で考えることが出てきました。それは「絆」という言葉の意味。

これは前述の石井竜也さんがステージ上でおっしゃっていたこのメッセージから思ったことです。

「東日本大震災が起きて“絆(きずな)”という言葉がしばらくの間,至るところで連呼され見かけました。そんな中,3年前のあの日からしばらくは被災された皆さんはもちろん,日本全体が極度のストレス下にあったわけで(そんな状況での)“絆”っていうのは振り返ってみればきちんと考える余裕がなかったはず。もちろん今も大変な状況が続いて入るものの(あのストレスから少し落ち着いた),今こそ,この“絆”についてみんなが考えるべきなんじゃないか」

言葉って共通なもののようで,文字にしたり口にしたり,また,使う状況によって,さまざまな捉え方ができるものではありますが,改めてこの言葉,絆について考えてみようと思いました。

東日本大震災や復興支援に関するエントリを書くたびに思うのは,とにかく自分で考えることを忘れないということ。

そして,たとえばこの六魂祭をきっかけにするなど,東北に自分の足を運んで,現地を観て肌で感じて,吸収できるものを吸収していくこと,これは今後も続けていきたいと思いました。これはネットやメディアを通じては絶対できないことなので。

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最後になりましたが,山形でお世話になったたくさんの皆さん,ありがとうございました!

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