またこの日がやってきました。

2011年3月11日14時46分に起きた東日本大震災からちょうど2年目となる日です。

あっという間の2年なのか,まだ2年なのか,正直わからないですが,日々刻々と時間が過ぎていきます。

自分としては,1年前,2年前の気持ちと比べて,いろいろな意味で緩やかになったと思います。

一方で,忘れちゃいけない,風化させちゃいけないという点は頭の片隅に残っていて。

そんな中,先日仙台のタクシーでこういう取り組みをされていることを知りました。

語り部タクシー
http://www.sendaichuotaxi.co.jp/charter/kataribe.html

仙台中央タクシーさんが行っているものです。

今後日本のどこかで発生する震災での被害者を少しでも減らすためにも、大震災を経験した私たちは、子々孫々まで、震災に対する防災の必要性について語り続ける責任があります。

一人でも多くの方を被災地へお連れすれば、結果として経済活性化に繋がり、復興のスピードを早める一助にもなります。


ここに書かれているように,風化させず,また,結果として少しでも経済復興につながる動きとして行っているとのこと。

自分の話になってしまい恐縮ですが,実は,2年前の7月,被災地となった仙台閖上,そして多賀城に行きました。そのとき,まさに語り部タクシーと同じ体験をしてきたのです。
そのときに仙台に行った動機は,とにかくここ日本で何が起きたのか,自分の目で観たいという気持ちでした。ただ,行ったは良いものの,じゃあどうすればいいんだろうと考え,まずはタクシーに乗ってみたのです。

仙台閖上・多賀城ともにタクシーに乗ったのですが,いずれも正直に「東京から来て,震災した場所をこの目で観たいんです」と 伝えたところ,運転手さんは快く,「お任せしてもらえれば,いろいろとおみせしますよ」と。

詳しくはこちらに(mixi日記,ログインすれば閲覧できます)。

被災地を観て
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1751261981&owner_id=5543

そのときに感じたのは,被災された皆さんがひとりひとり感じて,何かしら伝えたいことがあるのではないかということ,また,それを伝える強さをお持ちなんだな,と。

■何があったかを知ること
知っただけでそれが何かつながるかどうかはわかりません。でも,知ることによって何かを考える,あるいは行動するきっかけになると思っています。

その意味で,この2012年3月12日からの1年間の中で,東日本大震災に関するもので最も印象を受けたのが,この書籍と映画です。

遺体―震災、津波の果てに/石井 光太




石井光太さんのルポタージュと,それを原作とした映画です。

遺体安置所という場所で起きた,テレビの報道では目にすることがなかった様子を,活字として表現し,それを映画という形で改めて表現されたものです。

映画の出演者の一人,酒井若菜さんがこのようにツイートしています。心に響くツイートでした。


読み終わり,そして観終わって。
「とても悲しくて辛いことが起きた。それに向き合った人たちの辛さと重さが。だけど,人間ってすごい」という感情が残る内容でした。

こういう出来事があったのを知れたこと。それだけでも貴重な経験になったと思っています。

■1歩ずつ,1つずつ
まとまりがなくなってしまいましたが,2年という時間は経ちましたが,復興支援に向けてまだまだこれからだと思っています。

自分としてまだまだ考えなければいけないと思い直し,できることから。1歩ずつ,1つずつ。

改めて被災された皆さんにお見舞い申し上げるとともにお亡くなりになった方たちのご冥福をお祈りします。

そして,少しでも早い復興を。