本当に久々の更新になりました。

ここ数ヵ月ほど,日本の領土問題を始め,極東地域の緊張が高まっているように思います。とくに,この週末は尖閣諸島をめぐる日本と中国の問題,中国国内での暴動など,言葉では表せない大変な状況になりつつあります。
政治的な問題については,もっと背景とか知識とかを得た上で語らなければいけないと思うんですが,今回は,一個人として,今回の件について考えてみます。

■素直になること・謙虚になること
まずはこちらのインタビュー記事を。

本田圭佑のメッセージ/激白その1
http://www.nikkansports.com/soccer/japan/news/p-sc-tp2-20120914-1016306.html

本田圭佑のメッセージ/激白その2
http://www.nikkansports.com/soccer/japan/news/p-sc-tp2-20120914-1016310.html

この2つのインタビューのポイントは「ナショナリズム」についてだと捉えています。

その2の中で本田選手は「もっと素直にならないといけないし、もっと謙虚にならないといけないと思う。」とコメントしています。これは僕も同意です。とくに,素直になるということ。良いものは良い,悪いものは悪いと言える(考えられる)意識・行動,すごく大切です。一方で,「謙虚」という言葉の影に隠れて,「無責任」「他人ごと」で物事を考え・行動しないようにも心がけなければとも思っています。

「ナショナリズム」という言葉には,これらの考え方が大きく紐付いているように思っています。

■ナショナリズムってなんだろう?
さて。
僕の話を少々。生まれも育ちも日本ですが,父方は中国籍,母方は日本国籍です。僕自身は(たしか)9歳のときには日本国籍を取得しています。正直なところ,これまで37年間の生活で,心身とも日本人だと思い暮らしています。

でも,父親は中国籍のままであり,今回のような出来事を含め,対中国での事件(と表現するのが正しいのかどうか悩ましいですが)があったりすると,いつも考えることはあります。とくに,中国という国を一括りに考えてしまうこと・考えられてしまうことについては,とても悩ましいです。
たとえば,極端な話,今回の出来事を見たり聞いたりして,中国全体を否定してしまう人にとって,自分のような立場ってどのように見られるのかというのを考えたりもしています。

こういった気持ちは,もしかすると1つのナショナリズムなのかもしれませんが,正直その言葉が当てはまるのかはよくわかっていません。ただ,僕のこれまでの体験では,父方の親族との交流・母方の親族との交流もあって,どちらも自分にとっては大切な時間であり,場でしたし,これからもそうなると思っています。だからこそ,一面的な捉え方だけでの(悪い)出来事が起きてしまうのはとても悲しいです。

■とにかく冷静に
最後に,元切込隊長,やまもといちろう氏のブログを引用させていただき,まとめたいと思います。

中国に対して理性的な態度を取るといっても、どう取ったらいいのか分からない人のために
http://kirik.tea-nifty.com/diary/2012/09/post-6e06.html

危機が去ってから、教訓を得て国民全体で議論しましょう。
 それまでは、これは有事であると弁えて、問題に対処する人たちの妨害とならぬよう、国民一人ひとりが考えて行動しましょう。

情報に振り回されず,無駄に煽られないように。とにかく冷静な行動をこころがけたいです。主張すべきところは主張すべきですが,目には目をというのは絶対に違うと思っています。

昨年,直接的な被害は受けてはいないものの,3.11を経験して,一人ひとりが当事者になるべきということを痛感し,自分として出来る行動をしてきましたが,今回,改めて,冷静に当事者になって考え,行動していこうと思い,今回のエントリを書きました。

学校では教えてくれない日本史の授業/PHP研究所


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