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2011年9月25日を持ちまして現役生活を引退しました。


長らくのご声援本当にありがとうございました。




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天心VSロッタン観戦記

 

先月から思い立って再開したブログ記事ですが、

そろそろまた何か書きたいなあ、と思いつつも、いざ書こうと思っても、もうすでに若干息切れして書くことが思いつかずでして、、、

 

自分の引き出しがかなり浅いことを思い知らされています。

 

そこで、一応元格闘家の端くれとして、ちょっと最近見た試合の観戦記なんかを書いてみようかなと。

 

 

 

あ、ちなみに今の僕は年に数回、キックボクシングや格闘技のイベントでジャッジやレフェリーの仕事をやらせてもらったりもしてますので、試合を見る観点はジャッジ目線からの評価も入れてみたいと思います。

 

先週の土曜は、K-1とRISEが同日開催してましたね。

 

何も同じ日にやらなくても、、と少しファン目線からは思いましたが、今はこんな時代なんで、どこにいたって試合は観戦できるし、

僕もこの日は家でこんな風に観てました。

 

 

試合前、個人的に一番気になってた試合は、

 

K-1 上原 VS 加藤

RISE 天心 VS ロッタン

RISE 裕樹 VS 野辺

 

このあたりです(敬称略)。

 

あ、もちろん他にも素晴らしい試合はたくさんあったんですけど、

個人的によく知ってる選手だったり、自分が昔戦ってた階級の試合だったり、と言う事だけのチョイスなので選定基準はお気にせずで。

 

試合を観終わった後は、もちろんほかにも素晴らしい試合はたくさんあったし、

特にRISEのセミファイナル、森本VS工藤戦なんかは素晴らしかったですね。

 

あれこそプロの試合。

技術的にも素晴らしいし、選手の覚悟を感じられた魂のこもった試合でした。

 

この2人に限らずですが、戦った選手の皆さん本当にお疲れ様でした。

 

 

さて、そこで僕の観戦記ですが、、

 

やっぱりこれ書きます。

 

天心 VS ロッタン

 

もうこの試合、というか天心君に関しては格闘技ファンからしたらもはや何も説明がいらないし、彼が史上最高のキックボクサーであることに疑問を抱く人はいないでしょう。

 

なので、彼自身の話しや試合にまつわる背景なんかは省いて、純粋に5R通してみ試合を観た、自分なりのジャッジングと所感を書こうと思います。

 

 

まず最初に、リングインした天心を見て思ったのが、これは少し前の試合から思うんですが、パッと見た彼の体つきを見て、最近は少し無理をして、本来よりも上の階級で試合をしてるな、と言う点。

 

彼ぐらいの選手になれば多少上の階級の選手であれ、問題なく倒せる力はあるんでしょうが、前回の中村戦でも感じた若干の当たり負けと、体格面での若干の見劣り。。

 

体重を増やすというのは実はすごく難しく、もちろん単純に増やしたら良いものではないし、筋量だけで数キロ増やし、なおかつそれで以前の体重と同じように戦うと言うのは、ホントものすごく難しい事なんです。

 

まず本来であれば増量には単純に時間が掛かります。と言うか時間をかけて増量し、身体を慣らしていくものです。

 

それをこの短期間での増量。

 

また、まだまだ成長期ともいえる年齢なので、完全に身体を作るには若すぎるという点。

 

彼に掛かる期待度、同階級に敵がいない等、色々な理由はあると思いますが、まず観ている皆さんには、今彼が戦っている相手達は本来上の階級であるという事は理解してほしいです。

 

身体の仕上がりだけを取って言えば、天心君の身体はまだ完成されたものではなく、同体重であってももっとキレのある身体に出来るはず。(これにはやはり少し時間が掛かると思います)

 

まあそれでも連勝している彼が本当に化け物ではあるんですが。。

 

 

さて、まずは1R。

 

天心は相手の出方をしっかりうかがいながらも、来る攻撃にはすべてカウンターを合わせてやろう、と言う準備と集中力が見て取れる。

ただ、ロッタンの圧力と、身体の頑丈さからくる自信満々の前進に、若干圧力は感じているようにも見えた。

さすがロッタン、今までの対戦相手とは明らかに違うプレッシャーを天心に与えている。

ただその中でも天心もさすが、カウンターのタイミングは合っているし、実際軽いながらも飛び膝蹴りもヒットさせる。

序盤にはローキックでロッタンのバランスを崩し転倒もさせる。

前進するロッタン、カウンターを当てる天心。

 

僕の判定は10対10

あるいは有効打で若干上回り、飛び膝をヒットさせた天心が、昔のK-1判定基準でいう所の10対9.5で取ったか。

 

*9.5と言う判定基準は今は本来ありませんが、ここでは個人的なジャッジとして書いています。

 

2R

 

序盤、展開は変わらず。

途中、天心は前蹴りでまたロッタンを転ばす。

このレベルの選手相手にこれが出来るのはさすが天心。

天心は左ストレートをカウンターで狙いに行くが、ロッタンの右ミドルが強くて重い。

これのせいで天心は思うように左腕を伸ばせない。

途中、カウンターを当てた天心が、”やっぱり打てば当たるじゃん!”って感じで、一度ラッシュをかけて勝負に出る。

しかし、ロッタンはひるまない。。

このラッシュの最後、天心は圧力から一回後方に転ばされる。

 

起き上がった天心はニヤっとわらったが、ここで天心は、ロッタンのすごさを少し肌で感じたようにも見えた。

 

その後、距離を取って下がる天心、前に出るロッタン。

ロープ際でカウンターを当て、サイドに回り込む天心、という展開が数回続く。

 

ラウンド終了。

 

1Rよりも有効打を当てた天心。

 

10対9 あるいは10対9.5で天心がこのラウンドを取ったか。

 

 

3R

 

ロッタンがギアを1つ上げてくる。

 

ガンガン前に出るロッタン、1、2Rはロープ際に詰めた際に、カウンターのパンチを出してからスルッと天心に逃げられるのを学習したロッタンが、ロープ際で天心を逃がさないよう、パンチでは無く左右のミドルキックで、天心のサイドへの転回をさせないような作戦に切り替えてきた。

また、ロープ際ではなくコーナーに天心を詰めていくようにうまく圧力を掛ける。

ロッタン強い。

ミドルキックも強烈。

 

このラウンドはこの試合初めて劣勢がはっきりついたラウンドだと思う。

僕のジャッジは10対9でロッタン。

 

観ていた人も、ここでロッタンの強さに驚愕したんではないでしょうか。

 

4R

 

3Rを見て、このままロッタンの圧力にどんどん押し込まれていく最悪のパターンが頭をよぎるが、さすがは天心。セコンドからの指示もあったのか、このラウンドは落ちついて距離を取り、しっかりとカウンターを当てる戦法をとり直す。

前進するロッタン、距離を取ってカウンターを当て、サイドに回り込む天心の図式に変わりはないが、3Rの様にロッタンにはつかまらない。

ただ、ロッタンもサウスポー相手のセオリー道り、右のミドルと右のパンチで圧力をかけ続ける。

 

強い選手というのは、特別な技術や隠れたテクニックがあるわけではない。

ただ、”やるべきことを、やるべきところでやれるかどうか”、そこだと思う

 

ロッタン、派手さはないが本当に強い。

 

ただ、天心も自分のやれることをしっかりやり切り、このラウンドは3R目の劣勢を盛り返した。

 

ラウンド終了

 

僕のジャッジは10対10でイーブン。

 

ここまで(4R目まで)の判定だと、はっきりとロッタンがとった3R、僅差ながらジャッジによってはどちらかは天心に付けている可能性もある1、2Rを含めて、イーブン、あるいは僅差でロッタン優勢か。

 

5R

 

序盤から激しい打ち合い。

天心は打ち合いの中、左ストレートの後の返しの右フックを狙っていた様にも見える。

何発かそれがヒットもする。

それでもロッタンも止まらない。

やはりガンガン前に出るロッタン。

ボディブローとミドルキックで若干天心はダメージを受けているようにも見える。

勝利を確信しているようにも見えるロッタン。どんどん前に出て天心にプレッシャーを与える。

こんなに疲れて動けない天心は初めて見た。。

このままずるずる行くか、、、

 

しかし天心、最後の最後で動きを取戻し、終盤は有効打になるカウンターをしっかりあて、最後はスタミナを絞りきるように攻勢を仕掛け、見せ場を作る。

 

この辺りは、幼いころから空手の大会にでていた天心が、空手の試合でのセオリーでもある、”最後のラッシュで印象を良くする”という闘いの習慣が出ていたのではないだろうかと思う。

 

 

僕の判定は、10対9.5でロッタン。

 

ここで判定。

 

正直、試合を通した印象ではロッタンだった。

 

ただ、試合というのはラウンド毎に10点法という減点方式の採点を取り、優劣はその合計点数で決める物。

冷静なジャッジとして集計すると、僕の出したジャッジはこれ。

 

49対48.5 ロッタンの勝利

 

*繰り返し言いますが、0.5ポイントと言う判定基準は今のRISEにはありませんが、もし0.5ポイント判定があった場合の僕なりのジャッジです。

 

ジャッジングと言うのは非常に難しく、人間の目でみて判断するものなので、機械の様に正確ではありません。

観る人の個性も出るし、見る場所や角度によって印象も変わります。

特にこの試合、みなさんおそらくはじめてみる天心の苦戦であったと思うんですが、

逆補正が掛かり、天心に厳しい目でみてしまった印象もあると思います。

僕が見た試合はディスプレイの中でしかないし、当然このジャッジが答えであるわけもありません。

経験がある程度ある僕も、この試合をジャッジングするのはとても難しく、ジャッジ泣かせの展開であったと思います。

 

そして、実際の試合のジャッジはこうでした。

 

49-49

49-48

49-49

 

1-0でロッタン

結果 ドロー

(ジャッジは2名以上の支持で勝利となります)

 

この結果は、僕のジャッジ表とは違っていますが、かなり的を得た、正しいジャッジであると思います。

1人がロッタンにつけているのも納得が出来ます。

 

さて、ここで試合は延長戦に入ります。

 

ロッタンからすると、勝ってたと思った試合がドローになり、ちょっとした絶望感もあったでしょう。天心相手だとこれでも勝てないのか?って。

 

天心からすると、負けたかもしれない試合に臨みが繋がった、希望の見えた判定であったと思います。

 

この差は実は大きいと思います。

 

勝ってたと思った後の延長。

負けたと思った後の延長。

 

どちらも苦しみの極限状態でのエキストララウンドですが、精神的には後者の方が僅かながら有利であるはず。

 

そんな状態でエキストララウンドは始まりました。

 

ExR

 

やはりこの日の試合全体の流れとは変わらず、

ロッタンの前進、天心のカウンターの流れでラウンドは進む。

ロッタンの圧力か、カウンターの天心か。

終盤、天心が的確なパンチをヒットさせてロッタンの顔をのけぞらせる。

これは少し印象に影響するパンチになったか。

ただ、先ほども書いたような”勝ってたと思った後の延長”のマイナス要素は、

ロッタンの攻撃からは感じられませんでした。

ロッタンの精神力も本当に素晴らしい。

最後まで打ち合う両者。

 

ラウンド終了。

 

僕の判定では、10対10イーヴン、

あるいは、どちらかに必ず優劣をつけるマストシステムであれば10対9で天心か。

 

そして判定です、、

 

3-0

 

天心の勝利。

 

 

判定の直後、涙する天心。

 

この涙は、きっと色々な感情が織り交ざってのものだと思いますが、

一番は悔し涙だったんじゃないかなと思います。

 

思うように動けなった自分、思うよりさらに強かったロッタン、そして薄氷の勝利であった事、

そのすべてを受け入れ、感情が噴出してしまっているように見えました。

 

確かに天心はこの日苦戦しました。

 

ロッタンが勝ったと思った人も多いでしょう。

 

それでも、相手の強さを受け入れながらも、最後まで自分を信じて勝利をもぎ取った事、

これは本当に素晴らしいし、この試合は彼にとって本当に良い経験になったと思います。

天心はこの先もっと成長するであろうと確信もしました。

 

ホントに、天心君は僕なんかが偉そうに言えるような選手ではないんですが(笑)、

このままもっともっと強くなって、パッキャオやメイウェザーの様に、

世界中のだれもが知っているファイターになって、世界を股にかけて活躍してくれていく事を期待しています。

 

 

以上、僕の観戦記でした。

 

 

それにしても、この日の両イベントは、天心君以外にも本当に良い試合の連続でしたね。

(K-1もRISEも)

 

僕らがやっていた90年台~2000年台の頃と比べると、選手のレベルも全然違います。

今のレベルでは、昔の僕らはきっと勝てないでしょう。

 

まあでも、僕らがやってきた闘いの歴史が、今の高いレベルに繋がっているとは信じたいですが(笑)。

 

 

選手の皆さん、本当にお疲れ様でした。

 

 

 

さ、次回はまた何か違う事書こ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

格闘家のセカンドキャリアについて

 

なんかえらそうな題名にしましたが、そんなにかしこまった物、というかスペシャルな内容ではありません。

 

ここは「格闘家」ではなく「スポーツ選手」でも良いんですけど、スポーツ選手全般を語れるほど僕自身の引き出しも少ないし、そういった文書は割とあちこちにあふれている様にも感じるので、ここはあえて自分の土俵に限定した、

 

「格闘家」のセカンドキャリア

 

にして話たいと思います。

 

まあ特に格闘家だけに限った話しではないのですが。。

 

 

ちょっとここで大前提として、ここで言う「格闘家」ってのは何を指すのか、

 

そこの部分をちょっとだけ。

 

 

なんせこの格闘家っていうのは、他のプロスポーツ競技者と比べてかなりあいまいです。

 

純粋に競技だけで生活できる人はおそらくほんの一握りだし(特に日本では)、

なにしろ日本中に「プロ格闘技イベント」自体が乱立していて、一度でもお金をもらって格闘技の試合をした事がある、ってだけの人を「プロ」って呼んで良いのかどうかもかなり疑問です。

 

だから今回の記事の中では、「格闘家」というのをこんな感じで定義づけてます。

 

・プロ格闘技のイベントに、ファイトマネーをもらって出場し、

・継続的にそれを続け、

・生活の軸にその「格闘技」があり(ここが一番大事かも)、

・ほかの仕事をしていたとしても、あくまで「格闘家」であり続けるための手段として職についている。

 

そしてこの「格闘家」という定義、この終わり方と言うのもかなりあいまいと言うか、他のメジャースポーツと比べると区切りがありません。(その始まりはプロイベントでのデビュー戦になるんでしょうが)

 

例えば野球やサッカーの様に、ある一定の枠が決まっていて、下からの押し上げで年々入れ替わっていく様なシステムでもないし、自分で「引退しました」と宣言しなければいつまでも現役と言えなくもありません。

 

だからこそ、いつまでもこの「格闘技」に、悪い意味でしがみついてしまう人もいるし、映画「キッズ・リターン」に出てくるモロ師岡みたいな人、この業界にいる人なら結構あるあるのキャラです。(名作なので観ていない人は是非)

 

さて、まあ終わり方は曖昧にせよ、セカンドキャリアと言うのは必ず迎えるものであって、遅かれ早かれその選択を迫られるときはやってくるでしょう。

 

そしてこの「格闘家」のセカンドキャリアと言うもの、これは大きく分けるとこんな感じの3つになるんじゃないでしょうか。

 

1 今までの経験をいかした職業

 

(例:ジム道場経営、イベント運営、パーソナルトレーナー、等)

 

2 今までのつながり(コネ)を活かした職業

 

(例:スポンサーの会社へ入社、出資してもらい起業、紹介してもらった企業への入社、等)

 

3 全く新しい分野での職業

 

(例:資格を取る、自分で探した全く新しい職業への挑戦、等)

 

そして、この1~3は混ざり合った場合も多々あると思います。

 

僕の場合なんかで言うと、2と3が混ざり合った様な感じですかね。

 

 

さて、今回書きたかった事はこのセカンドキャリアについての考え方と言うか、現役の選手のうちにやって置くべき事柄、そのマインドの話です。

 

1、2、3、どれを選ぶか、それは個々の考えやタイミングが大きいので割愛しますが、そのどれを選んだとしても、

その前提で必要な事は、そこに向かうまでの「準備」です。

 

格闘家が引退を決意する年齢、これは個々に違いますが、幅を持たせて言うと大体20代後半から30代中ごろで決断する事が多いのではないでしょうか。

 

そして、セカンドキャリアに至るまでのプロセスを思い浮かべるとこんな感じになるでしょう。

 

 

引退を決断する。

新しい道を探る。

挑戦する。

 

 

さて、

 

これを見て違和感を感じた現役の格闘家、あなたは勘が良いです。

 

 

そうです。この上のチャートは、このままだとちょっと難しいものがあるんですね。

 

まず、

 

”引退を決意してから新しい道を探る”

 

これがとても難しい。

と言うかそれでは遅い。

 

単純に辞めてから何か新しいものに挑戦する、ってのも、そんなに簡単に見つけられる物でもないし、第一、格闘家として20代30代を費やしてきた人間は、はっきり言うと一般社会人としてのスキルはかなり低い状態です。(これは自分自身、最初は本当にたくさん恥をかきました)

 

そんな状態から、「次は俺は弁護士めざすぞ!!」とかっていっても無謀以外の何物でもないし、また、中々あたらしい生きがいや目標を見つけるのも、そこに至るまでにはそれなりの時間がかかります。

 

 

だからこそ、この”新しい道を”は、現役選手のうちから探す必要があると思うんですね。

 

もう一つ言うと、”新しい道”を探していないと、”格闘家”と言う肩書を捨てる事が難しくなります。

 

さっきも書いたように、格闘家の区切りはあいまいです。

 

そうやって新しい道を探すことが出来ず、歳をどんどん重ねて行き、試合もたまに組まれたりもしながら、かつての自分のビッグマッチをYoutubeで後輩に見せびらかせながら酒飲む、みたいな、モロ師岡状態になっている人、これはあまり良い状態とは思えません。(誰かの事を限定して話しているわではありません。。)

 

元々好きで人生掛けて打ち込んでいる物です。

簡単に新しい目標に乗り換えるなんてできません。

 

でも、だからこそ、現役選手のうちに目星をつけて、新しい、良さげな道を下調べしておくんです。

 

 

格闘家になるような人間は、きっと純粋でまっすぐな人間が多いです。

 

”現役選手のうちからほかの事やるなんてヨゴレだ!”って思う人も多々いらっしゃるでしょう。

 

 

でも、ここは冷静になって考えてみましょう。

 

格闘家が輝ける時間は短いです。

 

30代前半くらいが格闘家としては登りのピークでしょう。

 

けど、社会人として考えた場合、30代からこそが、まさに成長期、正念場、ここをしっかり抑えた人間が幸せな40代、50代を迎えられることになる時間なはずです。

 

何も考えずに格闘家としてだけに専念して過ごすのは、少し怖い事でもあります。

 

 


ここで、少し僕自身の話をしましょう。

 


 

あまり公に話してはいない事ですが、現役バリバリの頃、僕は一度飲食店を経営したことがあります。

 

年齢は26~27歳頃、ちょとしたレストランバーでした。

 

 

当時の僕は、日本テレビで放送していたK-1 JAPANAシリーズと言う、ヘビー級の日本人にフォーカスを当てたイベントに割とレギュラーで出場していましたが、中々上位陣に食い込むことが出来ず、将来に漠然とした不安を抱いていた頃でした。(K-1創始者の石井館長が脱税で検挙されたのもこの頃で、それをきっかけに自分自身の今後の生活にも影響があるのではないかと不安を感じたりもしていました)

 

今でも覚えていますが、2004年、K-1JAPANGPの1回戦でマイクベルナルドにKO勝ちした試合の次の週が、実は新しく始めるお店のオープンパーティーの日でした。

 

あの試合、超不利な予想を覆し僕はマイクにKO勝ちする事ができましたが、実はこの時期、練習量も少なく、とてもマイクに勝てるようなコンディションではありませんでした。大体コンディションどうこう以前に当時のマイクと僕じゃあ9:1で不利でしたから。(書いてて思ったけどそんな時期にお店始めるってかなりなめてますね。。)

 

ちなみに試合内容は、玉砕覚悟の完全にキレキレの喧嘩モードで仕掛けて行った事が功を奏し、運よくハイキックが当たってKO、って感じの内容でした。(当時のマイクは身体(首)を悪くしていたのも大きかったと思います)

 

 

ちょっと試合の話はこれくらいにしましょう。

 

 

そんな感じで現役時代にはじめた僕のお店、今はどうなっているかと言うと、、

 

すでに人の手に渡っています(笑)

 

と言うか、お店は1年しか持ちませんでした。

 

 

今考えたらめちゃくちゃで、社会人経験すらほとんどない人間がただのノリで始めたお店で、全くの素人がよく1年も経営できたな、って思うんですが、今となってはこの時にやっておいてよかったなと思っています。

 

何故なら、これで経営のイロハをつかめたし、ここでできた人脈が後々とても役に立ったからです。

また、早い段階で失敗を経験できたのも良かったと思います。

 

このお店をやるときも、選手仲間からは「え~!?、店やるの!?」って驚かれましたし、

実際自分でも後ろめたさはありました。

純粋に競技生活だけをしていない自分に対して(俺ヨゴレやなって…)。

 

でも、それでもやっぱり、今となってはこの経験はしておいてよかったなと思います。

お店をノリで始めた事も、1年で見切って捨てた事も(笑)。

 

*補足で付け加えると、この時期の僕はK-1で試合をしたファイトマネーや契約金のようなものだけでなんとか生活は出来ていました。今の格闘家からしたらうらやましい生活だったと思いますね。

 

このお店がきっかけで経営のことに興味を持ち、後の会社経営(今の会社)につながっていった訳ですが、今の会社を立ち上げたのが2006年、引退したのは2011年なので5年間は格闘家と社長業の兼業だったわけです。

 

この5年の間に社会人としてのスキルも多少身に着け、会社経営の知識もつけて行きながら、体調の事や年齢のことも考慮して、格闘家の道を卒業し、新しい道へ進むことが出来たんですね。

 

だからこそ皆にも言いたいんですが、ヨゴレだろうが不純だろうが、格闘家の命は短い、次の1手は必ず現役時代から考えておいた方が良いと思います。

(念のために言いますが、現役時代に飲食店を経営するのは個人的にはオススメしません笑)

 

 

僕はこれを、

 

”モテる女子の乗り換え理論”

 

と呼ぶことにします。

 

(いま書きながら思いつきました)

 

 

あなたの周りで常に新しい彼氏が途切れない女子、いますよね?

 

彼女たちは総じて”浮気はしていない!”って言うんです。言うんですよ。。

 

でも、彼女たちは今彼に見切りをつけはじめたあたりから、新しいターゲットを探し始めるんですね。

 

そしてターゲットを見つけたら、自分の方を向かせる様に様々な手法を凝らします。

そんなことしてない!って口ではいいますが、本能的にするんですね(笑)

(これはすばらしいスキルですが)

 

そして、新たなターゲットにロックオンし、あとはトリガーを惹くだけの状態にしておいて、今彼を切り離しに行くんです。。

 

恐ろしいですね。。

 

でも、その準備が出来ているからこそ、今彼をすっぱり捨てやすくなる。。


しかも浮気ではない。

 

これはある種とても理にかなった効率的なやり方です(笑)。

 

 

格闘家のみなさん、彼女たちを是非見習ってください。

 

新しい彼、、いや、道を探す事は不純ではありません。

 

それを見つける事によってセカンドキャリアはもっと輝くものになるし、一歩踏み出す勇気にもなります。

 

もちろん練習もせずにそんな事ばっかりしていたらだめですが、ふと立ち止まって周りを見渡してみる、と言う事は大切なことな気がします。

 

今の自分を疑ってみること、凝り固まっている価値観を疑うこと、その作業は必要な事だと思いますし、これは選手生活にも言えることだと思いますが。

 

 

さて、長々書いた割にはまたしても真新しくもない至極まっとうな意見を言っているだけなのかもしれませんが、

要するに、格闘家としてリングにあがる以外にも、実は選択肢はたくさんあるんだという事を、今悩んでいる人には教えてあげたい、って話です。

 

格闘家、って、特別な存在ではありません。

 

色々な職業があるうちの一つでしかないし、これは前回の投稿と通じるかもしれませんが、自分が格闘家になりたい!と思った根底にある思いを掘り下げる作業をしていけば、他にやってみたいことも見つかりやすくなる気がします。

 

現役の格闘家のみなさん、今はしっかりと現役生活を全うしながら、他の選択肢を頭から排除せず、色々な事に挑戦してみましょう。

 

きっと道は開けるはずです。

 

 

そして、格闘家と言う職業は、ありがたいことにリスペクトを得られる職業でもあります。

 

現役の格闘家は人から、

 

「すごいですねー!」

 

って言われたことも多いでしょう。

 

そこに関しては、謙遜しながらも自信を持ちましょう。

 

今続けている苦しい練習で培った物、リング上での恐怖感に打ち勝つ精神力、それらは他の物事に向けても、同じように力を発揮できるはずです。

 

 

もちろん、僕自身は1流と呼べるような格闘家ではありませんでしたから、もっとレベルの高い方々の意見もたくさんあると思います。

 

個人的には、現役の格闘家時代から自らの才能と努力、そしてプロデュース能力で、現役時代も、そのあとも、とても輝かしい活躍をしている人間が一番理想だとは思います(例えば須藤元気くん、魔裟斗くんの様に)。

 

でも、そんな稀有な才能を持った人間は一握りです。

 

一般の格闘家はマネしたくても出来ないでしょう(笑)

 

だからこそ、格闘家としては1流にはなれなかったけれども、その後のセカンドキャリアを、まあそれなりに、ある程度こなせている僕くらいの人間のアドバイスが等身大でよかったりするんではないでしょうか?(笑)

 

 



さて、今回も長い文章をご拝読ありがとうございます。

 

今回の記事は少し慣れてきて4~5時間くらいで書けました(笑)。

 

この調子でこの”文章を書く”っていう事も練習していきたいと思います(笑)。

 

 

また気が向いたら何か書きますので、

よろしければまたこのブログに足を運んでくださいね~~

 

 

**最後に補足**

 

一番最初に持ってきた写真は2007年頃、当時のメインストリームであったK-1からは少し離れて、地元名古屋の格闘技イベント、「HEAT」に呼んでいただいて出始めたころの写真です。

選手としては、この時期にK-1からのオファーよりも、こちらのイベントを優先して選択した事も、今となっては正しい選択であったと思います。

(K-1では若手の相手、HEATではメインイベンターとしてのオファーでした笑)

 

その話しは、またいずれ機会があれば。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パスワードを記憶の片隅から引き出してでも書きたかった5年ぶりのブログ

皆さんこんにちは。

大変お久しぶりです。

 

IDを忘れてログインできなくなっていたこのアメブロですが、ひらめいて入れて見た最近使ってないパスワードがドンピシャで当たり(3日掛かりましたが)、さてブログを再開する、って宣言するほどの事でもないけれど、5年ぶりにちょっと書いてみようと思います。

 

Twitterでつぶやく程度では伝えきれず、Faebookやインスタでフィードに埋もれてしまうのにはちょっと寂しい、そんな中年男性の備忘録(大きな独り言)には、PCデスクの前である程度姿勢を正して書くこのブログが、最適な気が今更ながらしています。(スマホでも書くんでしょうけどね)

 

さて、書くのちょうど5年ぶりなんですね。

 

最後に自分で書いた記事を読んで、あーあの頃か、と。

そしてこれ、たった5年前の出来事だったのかと、改めて驚きと言うか、

ここ5年間で自分の周りに起こった数々の変化に正直ビビりました。

 

この時にぶつけた車からはすでに2台を乗り継ぎ、今は過去に乗ったことのないホワイトカラーの車に乗っています。

 

僕の肩書は

”格闘家”や”元K-1ファイター”

から、

”会社経営者”そして”社長” 

に完全にシフトチェンジしました。

 

どこのどなたが書いてくれたか知りませんが、ウィキペディアにも”現在は企業家”と編集されていた事をついさっき知りました(でも企業家ってなんか変な言葉じゃない?)。

 

このブログの表紙も完全に詐欺です。この写真は確か29か30歳、干支一周り以上昔の物なんで、今とはかなり風貌が違います。

 

僕の今の日常はこうです。

 

この写真を撮影中、見ていた周りのスタッフからの「何してんすか?ww」と言う声が気になり、微妙にかっこつけようとしてつけきれませんでした。

 

ここは僕の会社ですが、社長室や役員チェアなんてものはなく、割と殺風景で簡素なこのデスクが僕の一日のほぼ大半を過ごす場所で、ここで仕事(するフリ)をしています。(ちなみにさっきまで見ていたサイトは、「厄年計算サイト」です。数えで43歳の僕はいつ厄から抜けるのでしょう?)

 

現役時代は重い時で100キロ近くあった体重も、今じゃ85キロ前後をうろうろしてます。

まあ、週一のウェイトトレーニングだけは続けているのである程度筋力は維持できてますけどね。

(自慢ですがまだベンチプレスで120キロ3レップスはいけます)

 

そしてこの数年で、僕だけでなく、僕のいた格闘技界も大きく変化しました。

 

たまに試合会場に行っても、僕の事なんでまるで知らない若い選手がたくさんいます。

というより若い選手はほとんど僕の事なんてしりません。

 

チャンピオンになったり、大きな実績を残していないのでそんな物なんでしょうが、少なくとも現役時代、格闘技、K-1バブルだったあの時代、試合は地上波ゴールデンタイムで放送、他にもテレビやCM、雑誌、色んな仕事をさせてもらえた事で多少の露出はあったし、僕程度の選手でも街を歩けばちょこちょこ声をかけられたものです。

 

それが今となっては、会場に行っても選手でさえ僕の事を知らない。

 

寂しくないと言えば多少は強がりもある気もします。

 

現役時代、”2位じゃだめだ!1位にならんと!”って思ってた事、

今になってやっぱりあの思いは正解だったんだなと思うし、それ以上に、

 

”あー、時代ってこんな風に変わるんだな”

 

って事を強く感じます。

 

そして今でも思うのは、やっぱり好きでやっていた事、と言うよりもすべてを賭けて打ち込んでいた物なので、未だに試合をしてみたいなって気持ち、それはやっぱり強くあるし、この数年間で、”もう1度試合してみようかな?”、って本気で思い立った事は一度や二度ではありません。

 

僕が引退したのが35歳、今から約7年前ですが、正直リングの上で味わう興奮を超えるような気持ちは未だ味わっていないし、この先もない気がします。

 

 

ただ、、、

 

 

じゃあリングに上がっていない今はどうなのかと言うと、、、

 

今は今でとても楽しく充実しているし、やり甲斐のある仕事もあります。

興奮するような出来事もまあ少ないですけどたまにはあるし、正直経済的には選手時代よりずっと安定しています。

 

選手を辞めると決めたあの時から、ずっとリングから後ろ髪を惹かれる思いはありました。

でも、あの時選手をすっぱりやめた事、選手をやめた分、ビジネスの世界にすべての力を注ぎこんだ事、その選択は間違っていなかったと思うし、その結果もある程度は出てきた感触もあります。

 

さ、

 

文章書くのは元々得意ではないので少し疲れてきました。。

 

ちょっとここから本題と言うか、わざわざ5年ぶりに書きたかった事の本題に入ります。

 

元々の僕の幼少期の夢は、

 

「強くなりたい」

 

と言うものでした。

 

これが時を経ち、「空手」に出会った事によりもう少しわかりやすく、「空手で強くなりたい」になり、その後の90年台からの格闘技ブームの渦中に運良く入れた事により、「K-1のチャンピオンになりたい」という壮大な目標へと進化していった訳です。

 

選手生活は、始めて空手の試合に出た15歳から、引退する35歳までの20年間。


その間を、強くなるために費やしてきたわけです。

 

この夢は、僕が引退した年、2011年で一旦区切りを迎えました。

夢をかなえられたかと言えば、かなり中途半端な上がり方でした。

 

でも、”強さ”ってのは当たり前ですけど肉体面だけではないわけで、今現在会社を経営をしていく上でも、求めているのはある種”強さ”なわけで、そういう意味ではまだ夢の途中でもあるわけです。

 

そして、僕が現役選手だった時代、その時僕達を支えてくれた人達っていうのは、その後者の”強さ”を持った人達だったんですね。

(これは今でも支えてもらっていますが)

 

舞台を作り上げてくれた人達、周りにそれを広めてくれた人達、その舞台に立つ選手を育て上げてくれた人達、

そのどれもが”強さ”を持った大人たちでした。

 

そういった人たちがいてくれたおかげで、僕はリングで戦えていたわけです。

 

本当にたくさんの人たちに応援してもらいましたし、当時からも、やっぱりいつか結果を出して恩返しがしたいと、

そんな風に考えていました。

 

でも、現役を引退した事で、ある種志半ばで潰えてしまった部分もあり、その人達に恩返しはできぬままになってしまいました。

 

そして今になり、起業した会社が順調に成長したことにより手にした、別の意味での”強さ”も多少はあるわけですが、その部分で恩返しをしようとしても、当時僕がお世話になった方々は自分なんかより当然はるか先を走っているわけで、僕なんかがその人たちに返せるものなんてある訳がありません。

 

じゃあ僕がお世話になった方々は、僕らに何の見返りがあって良くしてくれていたんだろう?

僕からいつか何かを返して欲しいから、先に分け与えてくれていたのか?

 

そう考えてみると、恐らくその2つともNOな気がします。

 

その時に、パーっと頭に真理がよぎった気がしたんです。

そうです。コペルくんのように。

(すみません最近”君たちはどう生きるか”を読んだので)

 

受けた恩と言うのは、次の世代に受け渡すものなんだと。

 

与えてもらった物は、次は自分が与える番なのだと。

 

そうやってDNAが引き継がれていくのだと。

 

その昔、ごはんをおごってくれた先輩にお礼を言うと、

「いつかお前が後輩におごってやれ」

って言われたことを思いだしました。

 

僕のやるべきは、かつての自分のように、夢を持って強くなりたいと頑張っている人間をサポートしてあげる事。

そして、それが十分出来る様に、新しい強さをもっと身に着ける事。”強さ”を持った大人になること。

 

これこそが自分のこれから目指す物であると、そんなふうに考えた訳です。

 

これはおそらく、僕が現役時代から続けてやらせて頂いている”夢先生”の仕事の影響も色濃く出ています。

 

僕が子供の前で講演をするとき、”目標や夢は文字に書け”、”周りに発言しろ”って事を最後に伝えてます。

そうする事によって自分の心の地図にも目印が付けられるし、目標を公表する事によって助けてくれる仲間が自然と周りに出てくると考えるからです。

 

正直言うと今はまだ具体的に何をしようか、っていうのはありません。

いや、まったく無いわけでもないんですが、、

 

ただ、いつも子供の前で話しているように、こうやってブログに書くことによって、もしかしたら何か夢をかなえるチャンスが回ってくるかもしれません。

そんな思いもあり、5年ぶりにブログを書いた次第です。

 

いやー、5年ぶりにログインしたと思ったら滅茶苦茶がんばって書きました。

ホント疲れました。

 

これを最後まで読んでくれた方、本当にどうもありがとうございます。

そして、もし何か僕が協力できそうな事、同じ価値観を感じてくれる方がいれば、是非僕にコンタクトをとってください。

 

SNSでも、リアルでも。

 

先ほど書いた今ちょっとだけ考えている事、それは格闘家のセカンドキャリアに関するビジネスだったり、現役選手をサポートできる効果的な仕組みづくりだったり、単純に選手を育てる場であったり、そんな事だったりするんですが、もし心当たりやピンとくる方がいれば本当に声かけてもらえると嬉しいです。

 

あ、明日は大阪のJFKOの大会、明後日は名古屋のホーストカップの会場にいてます。

 

これ読んでくれた人ともし出会えれば、名刺の一つでも交換しましょう!

ちゃんと会場に名刺入れ持っていきますのでw

 

長々とすみません。

 

お読みいただきありがとうございました。

 

これきっかけでブログもまたちょこちょこ書こうかな。

 

その前にカバー写真とか表紙を変えないと。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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