今日は3人でMUの学校説明会と見学会へ行く。
敷地内に大学のキャンパスもあるので敷地面積は約100028㎡あるらしい。10万㎡とは、正方形にすると316m×316mの面積で、東京ドーム2.1個分だそうだ。
他の学校も気になったので調べてみたら、大妻多摩は102676㎡で、MUと同じぐらいの広さだった。ちなみに共立第二は22万㎡(東京ドーム約5個)もあり、もはや別格の広さ。
GoogleMapより拝借。大学と共用しているのでなかなか立派な門構えである。
門をくぐりしばらく歩くと銀杏並木が続き、秋はさぞかし美しいのだろうと想像された。
校内は撮影禁止なのでYoutubeより拝借
現在地に設立されたのが1929年というから、立派な松の木は当時からあったのかもしれない。
とりわけヒマラヤ杉やユーカリの木が素晴らしく、自然豊かな敷地にすぐにこの学校が気に入ってしまう。でもうちの娘は、こういう要素ってどうでもいいんだよな。
出迎えてくれた先生や生徒さんがあちこちで挨拶してくれる。
雪頂講堂という施設に入り、受付で47番と印字された紙を渡される。素数である。
ホールに入ると、詰めて座るよう促される。
600人収容のホールだが、みるみる間に満員となる。
HPより拝借した写真だが、白い幕に隠れてパイプオルガンは見えない
行きのバスはそんなに混んでいなかったので、正直ここまで人気があるとは想像もしていなかったので驚いた。
配られたプリントでも応募者の増加が強調されている
MUはもともと女子校で、2019年に共学化されたのだが、
2023年の中1は男子63人、女子113人(計176人)と、例年女子の方が多かったが、
2024年は男子87人、女子112人(計199人)と男子が増えている。
募集数は男女合わせて◯人としており、あくまで試験の結果で合格させているので、特に意図的に男子を増やしたわけではないとのこと。今後、男子の応募者が増えれば男女比が同じぐらいになるかもしれない。今日集まった子供たちはざっと見た感じだと男女比3:7〜4:6といったところか。
娘は共学なら女子の多い学校がいいと言っていたので(従って聖徳とか東京電機はNG)そんな意味では残念な傾向か。
校長の原田豊氏は淑徳与野の国語教諭→浦和学院の教頭→都市大学等々力の初代校長を経て今年MUの校長に就任したばかりだという。
都市大等々力はもともと東横学園という女子校で、1学年2クラスを確保するのがやっとだったらしいが、2009年に名称を変えて共学化、抜本的な改革をした結果、2018年には卒業生176名のうち国公立43名、早慶上理94名、GMARCH180名という脅威的な現役合格者を出すまでになったという。
その実績がすべて原田氏の功績によるものかどうかは知らないが、そんな凄腕?校長先生が就任したからみんな鼻息荒いのか?と帰りのバスでいろいろ調べてようやく理解する。後で思えばそんな実績をひけらかすこともせず、控えめな挨拶で留めておられたのも奥ゆかしく感じられた。等々力の立ち上げに関わったとは言っていたが、それだけ言えば知っている人は知っているでしょ?という感じなのかもしれない。
野澤清秀・副教頭による、MUの教育に関するプレゼンも特筆したい。
まずはコカ・コーラのCMを見せられる
そしてこのCMが生成AIによって作られたと明かして観客を驚かせ(私は知っていたキリッ)、1867年の大政奉還から80年後にあたる現代が(何か忘れたが)変革期にあたるのだとか。
あと2045年と言われていたシンギュラリティ(人工知能が人類全体の知能を上回る時)が来年あたりに前倒しになるかもしれないとか(ほんまかいな)。個人的にはAIが藤井八冠に勝った時がシンギュラリティでいいと思う。
大画面のパワポ?を操作しながら淀みなくプレゼンする姿は無条件に尊敬してしまう。(こういうスタイルってスティーブ・ジョブスが作ったのだろうか?)
この方はエンジャパンという人材派遣の会社に勤めたあとに英語教師になったそうだが、あえて他の仕事を経験したことが今に生きているという。
その野澤氏の発案でMU-1グランプリという、プレゼンの学内コンテストみたいな催しを2023年から開催しているそうだが、その時に中1のテーマ「Who Am I ?」で優秀なプレゼンをした、現在は中2の男子生徒も登壇した。
「プレゼンが学べる学校だから入学した」という、筋金入りのプレゼン好きなO君のプレゼンの立派なことといったらなかった。
授業で当てられるのはもちろん、自己紹介だとか、グループディスカッションだとか、プレゼンだとかいう類が昔から苦手な私からすると、あの年齢で堂々と自分のことが話せることは凄いとしか言いようがない。(「凄い」しか言えない現代人の語彙について原田校長がチクリと言ってたが(笑))
そんなわけで、ブラスバンドによるJポップメドレー(おじさんは娘がよく聴いていたから可愛くてごめんとか、Adoの唱とかYOASOBIのアイドルとか全部わかった)、ダンス部によるパフォーマンス、新校長による挨拶、副教頭による学校教育についてのプレゼン、中2生徒によるプレゼンが終わり、希望者は学校内を見学することに。
1グループ6組ぐらいづつ校内を案内してくれるのだが、なんと中学生2人(男女)が校内を案内してくれる。ここでも生徒のプレゼン力を強化させようという教育方針が見てとれる。
案内してくれた男子生徒さんは少し緊張している様子で、あまり喋りは得意ではなさそうだが、一生懸命でとても好感がもてる。
教室、進路指導室、PCルーム(I−O・データ製のデスクトップPCが設置されていた)、職員室、体育館など見学したが、なぜか図書館は中まで見せてもらえず残念。図書館というのは学校の頭脳だと思うのだが・・
美術室も見てみたかった。途中、廊下に似顔絵の点描画が貼り出されていたが、どれもなかなか上手かった。なぜか去年は武蔵美に6名も合格している。美術部のレベルが高いのだろうか。
帰り道。娘に今まで見てきた学校を行きたい順で順番つけるなら何番?と聞いたら3番だという。JB、K2、MUという具合。
(もちろん娘には言わないが)妻と私の第一印象としては、ここは娘にはあまり合わないのではないかと思った。
生徒にプレゼン力をつけさせたり、なんでも生徒主体で取り組ませる教育方針はこれからの社会では必ず生かされると思うのだが、何かにつけ引っ込み思案の娘にはちと荷が重すぎるのである。
アントレプレナーシップ(起業家精神)とかいうキーワードも出たが、もともと娘は縁の下の力持ちにはなれても、リーダーの器ではないのだな。娘のなりたいイラストレーターは個人事業主として活動するならアントレプレナーなのかもしれないが・・
それにしても今の学校ってどこも、スピーチコンテストだ、プレゼンだ、グループディスカッションだとかさせる学校ばかりで、公立であろうと、もはやこの流れからは逃れられないのかもしれない。
中にはプレゼンなんてしたくない子もいるだろうに、今の子たちは大変だなあと思う。私たちの頃は漫然と授業を受けてテストをパスさえすれば無難に学校を卒業できたわけで、ある意味幸せだったと言えるのかもしれない。その代わりスマホなどの文明の機器がなかったとのだと考えればおあいことも考えられるか。
とりあえず、環境も悪くないし、生徒さんたちの雰囲気もよし。通学時間もちょうどよく、まだ倍率もそれほど高くないので、文化祭に行ってまた考えてみようということになった。