こんにちは、寒さが終わらないのに“なたね梅雨„だけ先に来てしまいましたね。「寒い」「雨」「花粉」のトリプルコンボで全く有り難く無いです(笑)。


以前「そよぎの乗務日記」内で触れましたが、非冷房の旧型電車“じっちゃん„ことモ1000系が91年3月で引退します。その後継車両として2月1日に“モ6000系„が搬入されて来ました。

神戸電鉄2000系電車“画像はWikipediaから„
車両の選定には“他社の中古車両„“自社工場で新製„の案が出ましたが、お隣兵庫県の「神戸電鉄」さんが新型車両“2000系„の計画を進めていました。50パーミルの勾配を80キロで登れるスペックは、平均43パーミルの勾配が続く「楢崎山トンネル」を持つ井中支社の要求を充分に満たします。

神鉄さんと協議の末、開発設計の費用の33パーセントを“井中支社„が負担する事で
「共同開発車」とする事になり神鉄向け3編成に井中支社向け2編成が製造される事に決まりました。“じっちゃん„の検査期限切れが91年4月に迫っていたので、無理を聞いてもらい第一編成は井中支社向けにして頂きました。



新楢崎方先頭車が“モ6000„中間車が“サ6110„富電興津方先頭車が“モ6010„の3両編成、共同開発なので神鉄車との違いは塗装と保安機器位でほぼ同じです。「井中電鉄」が43年に「富井電鉄」に戦時合併して91年で44年になりますが、通勤車両の完全な新製車は初めてとなります。「富井電鉄本社」は1500ボルト昇圧を機に藤色一色にカラーを変更しましたが、「井中支社線」は伝統のオレンジ&クリームのツートンを続けています。新型車両をアピールする為に、下のオレンジを“子持ち„のライン入りに変更しています。

神鉄2000系の室内“画像はWikipediaから„
内装も神鉄車と共通ですが、ブラウンの床は傷が目立ちそうなので、富電車は当初からグレーの床材です。

“モ6000系„は試運転と乗務員の慣熟訓練を終え、3月1日から営業運転を開始します。“じっちゃん„モ1000は定期運用から外れますが、3月中は土、日、祝日に2往復ファンサービスで臨時運転され最終日曜日には「さよなら運転」としてい1往復の急行運転を予定しています。これで井中支社線全線で冷房化率100パーセントが実現する事になりました。