私立大学の動向

 

文高理低

 

続いて私立大学の入試動向です。こちらも「文系学部の好調な就職状況」「国立学部改組の影響で文系志願者への併願増加」などの要因で、来年度も引き続き文系学部の人気傾向、いわゆる「文高理低」傾向は続くことが予想されます。2018年私立大一般入試学部系統別志願状況によれば、全体平均の107%に対して、経済・経営・商・文・教育・教養・社会・社会福祉が好調です。

 

志願者の大幅増↑

 

2016年より、国から「合格者が募集定員を大きく上回る大学へは補助金が出ない」という政策がスタートして、超過率の抑制が年々厳しく義務づけられるようになってきました。対象となっている大学側は、その対応として定員自体を増やして対応してきましたが、結果的には私立大志願者がさらに増えたのが現状です。

 

詳細に見てみると、早慶上理は2%増加(唯一慶応のみ減少)、MARCHは8%増加(特に中央大は19%増)、日東駒専は8%増加(特に東洋大は14%増)、関関同立は6%増加(特に関西大は9%増)、産近甲龍は9%増加(近大は15万人超)となっています。

 

その他中堅グループでも、昨今の学生の安全志向傾向もあり志願者増が目立ちます。例えば、獨協大(23%増)、国士舘大(12%増)、大東文化大(22%増)、東海大(6%増)、東京都市大(52%増)等が上げられます。

 

中部圏では、南山大(3%減少)、愛知大(4%増加)、中京大(8%増加)、名城大(1%減少)などです。ただし、減少となっている大学でも隔年現象(一昨年は増加、昨年はその影響で減少)の可能性もあるので注意が必要です。  

 

 

逆に合格者減

 

定員が増えれば合格者は増えそうなのですが、前述の定員管理の厳格化ということもあり、補助金のために定員からはみ出さないように、控えめに合格者を出す大学が続出することが充分考えられます。結果として、「志願者は増加」「合格者は絞り込み」で、人気難関大学を中心に軒並み倍率アップ(難化)が予想されます。

 

2017年度と2018年度の実質倍率を比較してみても、全体では3.8倍→4.2倍、首都圏は5.0倍→5.4倍、京阪神は4.0倍から4.8倍となっています。この傾向は2019年度も替わらないと予想されますので、難関大~中堅上位大の「合格者絞り込み」を警戒して、中堅以下大の難易度も更に増してくると予想されています。

 

さらに、定員管理の厳格化という問題は、大学側の早めに生徒を確保しておきたいという思惑となり、公募推薦志願者が6%と増加しています。年々、一般入試は狭き門になりつつあります。

 

このように、私立大入試も国公立大入試と同様に入試動向が顕著になってきています。今まで以上に、早い段階からの準備や取り組みが必要です。